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38 忘らるる 身をば思はず 誓ひてし 人の命の 惜しくもあるかな
忘らるる 身をば思はず 誓ひてし 人の命の 惜しくもあるかな
右近 (平安時代の女流歌人)
若者訳
いやもう、私のこと忘れられたとか、ちょっとショック。
でも今では、マジどうでもいいんだけどさ。
それよりあんたさぁ、“絶対忘れない♡” とか神にまで誓ってたじゃん?
その誓い、ガン無視してバチ当たって、ガチで寿命削れたら困るんだわ。
……いや、そこだけはマジで気ぃつけて?
以上、忘れられた女より。
現代語訳
忘れられてしまう私の身のことなど、もうどうでもいい。
ただ、かつて私への愛を神に誓ったあなたの命が、もしも失われるのではないかと、惜しくてなりません。
右近が愛し合った男性 (藤原敦忠ともされる)が、
「決してあなたを忘れない」と神に誓ったにもかかわらず、しばらくして彼女を忘れてしまったという話がある。
当時は「神に誓いを破ると神罰がある」という信仰が強く、右近は「自分が忘れられるのは構わないが、あなたが誓いを破って命を落とすのが惜しい」と歌った。
つまりこれは、失恋の嘆きと、誓いを破った相手の身を案じる心が重なった歌なのだ。




