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❖面白い和歌の若者  作者: ノアキ光


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35/69

35 人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香に匂ひける


人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の にほひける

紀貫之きのつらゆき (平安時代の歌人、官人。三十六歌仙)



若者訳

おまえ、久しぶりに会ったけど、その心のアップデート状況、マジ不明だわ。

でもさ、この地元の梅、昔のまんまいい香り出してんのよね。

ちょっと梅を見習ってほしいんだけどw


現代語訳

あなたの心は、さあどうなっているのか(昔のままかどうか)分かりません。

しかし、昔なじみのこの場所では、梅の花が昔と変わらずに良い香りを漂わせていますよ。


この歌は、作者が長谷寺(奈良県)へ参詣した際、昔なじみの宿ふるさとを久しぶりに訪れた時に詠まれたもの。

宿の主人が「この宿は昔のままにありますのに、長くお見えになりませんでしたね」と言ったのに対し、庭の梅の枝を折って詠んだ返歌がこの一首。

「人の心はどうなっているのかわからない(変わりやすい)が、この土地の梅の花は昔と変わらず香っている」という意味で、人の心の移ろいやすさと、自然の変わらぬ美しさを対比的に表したもの。

久しぶりに訪れたなじみの宿で、人の心と自然の変わらなさを詠んだ歌。

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