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境界監理局・第七課

作者:きなとろ
最新エピソード掲載日:2026/03/17
魔王が討たれ、世界は救われた。
――はずだった。

だが、その戦いを成し遂げた“英雄”の名前は、
どこにも記録されていなかった。

世界の裏側で秩序を保つ組織《境界管理局》。
その第七課に所属する青年・アレンは、
英雄登録台帳に残された不自然な「空欄」に気づく。

英雄は登録され、管理され、必要とあらば“終わらせられる”。
それが、この世界の安定を支える仕組みだ。
にもかかわらず、帳簿にない英雄の功績だけが、
世界を救った事実として残っている。

調査のため現場へ向かったアレンは、
名もなき英雄の影響が、すでに一つの村を蝕んでいることを知る。
救われたはずの世界の裏で、
取り残された人々の人生が、静かに壊れていた。

「世界は安定している」
それが、境界管理局の下す“正しい判断”。

だが、正しさの代償として、
個人の痛みや後悔は切り捨てられていく。

判断を急げば、誰かが犠牲になる。
判断を遅らせても、誰かが壊れる。

英雄を登録すべきか。
それとも、この空欄を残すべきか。

世界の安定と、目の前の人間。
その狭間で、アレンは帳簿を閉じないという選択をする。

これは、
英雄を讃える物語ではない。

英雄を必要とする世界と、
その判断を背負わされる人間たちの、
静かで残酷なファンタジー。
帳簿にない英雄
起票 ――帳簿にない英雄
2026/01/28 02:18
初動 ――境界監理局
2026/01/28 02:22
現場確認 ――遅れの代償
2026/01/28 02:33
安定 ――世界は正しい
2026/01/28 02:41
介入 --ガルドは怒る
2026/01/28 02:45
遮断 ――終わらせる判断
2026/01/28 14:17
命令 ――帳簿を閉じろ
2026/01/28 18:50
空欄 ―― 「 ——— 」
2026/01/28 22:24
境界事象の受理
歪みながらも動く
統制 ――歪みながらも動く
2026/02/10 00:12
照会 ――帳簿の仕様
2026/02/10 19:32
発報 ――別件の境界変動
2026/02/13 06:30
世界安定という正義
統括 ――整合
2026/02/25 16:06
第五章 最適解という責務
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