114 夢のラーメン作り Vol.4
翌朝、4時。
まずは牛骨の下ごしらえから始める。
同時に、30Lほど入る鍋を用意し、水と昆布を入れ火にかけておく。
牛骨は、沸騰したお湯に3分ほどくぐらし、ある程度汚れを流水で洗い流す。
あまりゴシゴシ洗ってしまうと、肉まで取れてしまうので、あくまで血や汚れを洗い流す程度だ。
下処理が終われば、骨を鍋に入れていく。
一度沸騰してから、火を弱火にし、1時間ほどアクを取りながら煮込んでいく。
スープには、大まかに分けて2種類ある。
清湯スープと白湯スープの2種類だ。
簡単にいうと、清湯があっさりで白湯がこってりだ。
材料は基本的に、同じだ。
違うのは、乳化という要素にある。
乳化とは、油と水が混ざり合うことであり、ラーメンにおいてはスープの濃度、つまりはあっさり加減やこってり加減を調整するためにある。
乳化の具合で濃度が変わるため、清湯スープのことを非乳化系スープと言ったり、白湯スープを乳化系スープなどと言ったりすることもある。
また、その中間として微乳化系スープ、と言われるものもある。
ラーメンにおける乳化は、火加減と油分の量により決まる。
清湯スープは、沸騰するかしないか程度の温度で煮込み、骨や肉から表面に浮いてくる油分は、極力取るようにし、サラサラなスープに仕上げる。
白湯スープは、常時強火でボコボコに沸騰させ、かき混ぜ続けることで水と油を乳化させ、濃厚なスープに仕上げる。
鶏皮を入れて、油分を多めに出したりもする。
今回作る牛骨ラーメンは清湯スープを目指すため、なるべく弱火でスープは混ぜないようにし、表面に浮いてきた油はなるべく取るようにする。
1時間後、昆布を取り出し野菜類を入れる。
今回使うのは、ネギ、玉ねぎ、キャベツ、ニンニク、生姜だ。
日本とあまり変わりない食材でよかった。
続いて、糸で縛ったウルフ肉のブロックを入れる。
ウルフ肉なんて初めてチャーシューにするからわからないけど、おそらく普通の肉と同じ扱いでいい。
1時間半後、ウルフ肉を取り出し、昨日作った返しに漬けておく。
途中でネギを取り出し、適度に油分をとっていく。
あとはもうひたすら眺めるだけだ。
結局、スープは7時間煮込んだ。
途中で味見したけど、結構いい味が出てる。
普通に店で出せるレベルだよこれ。
あとはチャーシューを切り、スープを濾せば完成っと。
─────フツフツ
スープは沸騰直前で一度、必ず火を止める。
ずっと沸騰させていると、水分が飛びスープが濃くなってしまったり、乳化してしまうからだ。
─────ザッ
麺は多加水の平打ち、厚さと加水率からすれば茹で時間は約2分。
─────カンッ
熱々に温めた丼に、返しをいれる。
─────グツグツ
麺が茹で上がる前に、スープを再び沸騰させる。
─────ジャァーッ
熱々のスープを丼に注ぐ。
─────チャッ! チャッ!
麺を茹で上げ、しっかり水分を切る。
─────サッ
麺をスープに入れ、綺麗に麺を折り畳み、麺線を整える。
あらかじめ用意していたトッピングを乗せる。
できた。
『私の牛骨ラーメン』
待ちきれず、スープを一口飲む。
─────ズズズッ…
「う〜〜〜〜〜っ……!!!!!!」
めちゃくちゃおいしい。
間髪入れずに麺をすする。
─────ズルズルッ!
「かぁっ…………感謝ぁっ…!」
うまい……うますぎる……。
黙々と食べ続ける。
スープ、麺、チャーシューどれをとってもおいしい。
実にどれくらいぶりのラーメンだろう。
数ヶ月は経っている。
行き当たりばったり、微調整など無しで作ったが、ひとまず文句なしのラーメンが出来上がった。
私の収納魔法は時間が停止しているため、熱々の出来立てのラーメンを、そのまま保管できる。
いつでもどこでも出来立てのラーメンを出せる。
もちろんみんなの前で作ってもいいんだけど、コンロが2ついる上に、結構バタバタする。
とりあえず20人前ほど、一気に全部作ってしまってから、今食べますよ! という時に収納魔法から人数分出そう。
後で食べるよなんて言われたら、またの機会にしてもらうということで。
一気に20人前作るわけにはいかないので、4人前ずつを5回に分けて作ることにしようかね。
そうと決まれば…!
─────こうして私の異世界ラーメン物語が、幕を開けた。
今回でラーメン作りは終了となります〜!
ぜひご自宅でラーメンを作る際、少しでも参考になれば(?)
最後、それっぽく書きましたが別に深い意味はありません笑
これからも、今までのようなストーリー展開になります!




