↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
112/256

112 夢のラーメン作り Vol.2

今回は麺作りになります!


 今回、ミーグさんにもらった牛骨はおよそ8キロ。出来高としては25人前ちょっとといったところだ。

 それを踏まえて、麺は130g×30人前で約4キロを作ることにする。


 まずは小麦粉の量を考えよう。

 加水率は40%にしておく。

 小麦粉が2800gあれば、1120gの水が必要になる。だいたい4キロだ。


 だいたいでいいんだよこういうのは。

 これまでの経験で、大体の量はわかる。


 『加水率は1%違うだけで世界が───』なんてことを言ったかもしれないが、そもそもこの世界に、精密に重さを測る便利な計量機器がなかった。


 とはいえ、天秤とおもりがあったので、それを使って重さを測ることにする。

 


 まずは、測り終えた水とかんすいを混ぜる。

 かんすいは、使用する小麦粉の約1%を混ぜれば良いので、今回は28g使用する。

 粉状のかんすいは、水に溶けにくい。コツとしては、少しずつ溶かし入れ、泡立て器のようなもので混ぜることだ。

 菜箸などで混ぜていては、かんすいが溶けないことが多い。


「よし」


 ───サッ


 ─────シャカシャカシャカ


 次に塩を加え、再び混ぜる。

 塩も、かんすいと同じ量だ。

 コツはないよ。塩は一気に入れても問題ない。溶けるから。


 コツというか、順番を間違えて先に塩を入れてしまうと、かんすいが余計溶けにくくなるので注意してね。

 今回のような高加水の場合は水が多いのでなんとか溶けるけど、低加水になるとなかなか溶けなくなる。


 卵を使う場合は、ここで卵を入れる。

 今回は卵は使わない。


 お次は小麦粉だ。

 おそらく2800gあるであろう小麦粉に、今混ぜた液体を加える。


 最初は箸で、水分を行き渡らせるように、ほぐしながら混ぜる。

 しばらく混ぜると、だんだん重たくなってくるので、力を抜いて、手で混ぜる。


 この際気をつけるのは、ここの段階ではまだ捏ねてはいけない。


 今おこなっているのは、水分を全体的に行き渡らせることだ。

 ここで捏ねてまとめてしまえば、水分を含む場所と含まない場所に、どうしてもバラつきが出てしまう。


 水を含んでダマになっている生地をできるだけ細かく引きちぎり、底の方に粉状の小麦粉が溜まっているので、それを下から上に持ち上げ、引きちぎった生地とひっつけるようなイメージだ。


 長年の経験だよこれは。


 水を含んだ小麦粉は卵を入れてなくても黄色みがかる。

 水を入れて間もなくは、この黄色みがかった水っぽい生地の部分と、水を含んでいない白っぽい小麦粉そのものの部分に分かれている。


 これを、全体が同じ黄色みがかった色になるまで、ひたすらと「ちぎっては粉とひっつける」という作業を繰り返す。


 すると、全体がパラパラとした、均一な生地になっていく。

 小麦粉のような粉っぽいものではなく、しっとりした粗いパン粉のようなものになる。

 

 これが、捏ねていいよという合図だ。


 「どうせ捏ねるなら最初から捏ねればいいじゃん」と思うかもしれないが、本当にダメだから。何度も言うよ。

 これだけは強調しておく。


 ある程度捏ね終わりひとまとめになったら、乾かないように気をつけながら30分ほど寝かせて、次は足で踏む。

 清潔な布を敷き、その上に生地を乗せ、さらにその上から清潔な布を敷く。


 あとはひたすらと踏んでいく。


 とはいえ、踏む際に気をつけることも実はあるんだよ。


 さっき何度も言ったように、しっかり全体に水分が行き渡るようにしておかないと、ここで踏んだ時に、水分の少ないところからボロボロになってしまう。

 これは多加水であっても、注意が必要なことだ。


 あとは、どうしても端っこの方はボロボロになりやすい。

 多加水の場合はマシだけど、33%くらいを下回ってくると、どれだけさっきの工程をやってても、多少はボロボロになってしまう。


 そういう場合は、端の部分を中に折り込んだりして、なるべく端を綺麗にしてやる。


 などなど、いろいろ気をつける。


 ある程度踏めたら半分に折り畳んで、再度上から踏む。


 これは、コシを生むために必要なことだ。

 コシとは、生地が重なり合って薄く伸ばされ、負荷がかかることによって生まれてくる。


 私は普段、足で踏むとき全部で2回折り畳んでいたので、とりあえずはそれに従って同じことをもう一度繰り返す。


「ふぅ〜〜。つかれたぁ〜」


 これ、結構疲れるんだよね。

 ももあげした時もそうだったけど、なぜかこういう時はちゃんと疲れる。

 私の身体はどうなってんのよ。

 

 とはいえ今回は多加水だから、生地は多少柔らかい。

 低加水で、強力粉の中でもより硬い小麦粉を使えば、もっとしんどくなる。


 私がこの世界に来る直前に食べたラーメン三郎で使われている麺。

 まさしくそれが、低加水かつトップクラスに硬い小麦粉だ。

 あれを自作しようもんなら、正直女子の私では厳しいレベルで硬い。


「じゃあ次は…」

 

 ここからは、本来なら製麺機を用いて圧延、複合圧延をしていく。

 しかし、この世界に製麺機はない。


 だって麺がないんだもん。

 ナンはあるのに麺はない。おかしな話だよ。


 仕方ないので、私の脳筋魔法でどうにかする。


 まず、原動力となるのは風魔法だ。

 次に、土魔法でローラーを2つ作る。

 麺を圧延する上で重要なのは、ローラーを使うということだ。

 ただ単に上から圧力をかければいいってもんじゃない。


 厚さは今の生地より少し薄いくらいの間隔にし、2つのローラーを風魔法で浮かせる。


 見た目は、ただ宙に浮いたローラーだ。


 四角く踏んでおいた生地を縦長に4等分にし、長方形型にする。

 1つずつローラーに挟み、風魔法を使いローラーを回転させ伸ばしていく。


 くぅぅぅ〜〜っ!!!

 念願の圧延を前に、私にはなんの言葉も出ない。

 感動だよ。


 4枚の生地が伸ばし終わる。


 次は、ローラーの間隔を少しだけ広げ、2枚重ねて再びローラーをかける。

 複合圧延だ。


 これが、コシを生む最も重要な工程だ。

 

 同じように、残りの2枚も1つに重ね、複合圧延していく。

 

 出来上がった2枚の生地よりも、また少し薄いくらいの間隔にローラーをセットして、それぞれをまた圧延する。

 もう一度、また間隔を薄くし圧延する。


 そしたらまたローラーの間隔を少し広げ、2枚を1つに重ね、複合圧延する。


 こうして1枚の、長方形型の生地が出来上がった。


 これを再び少しずつ薄く伸ばしていき、完成だ。

 

 複合圧延の工程により、生地が4枚重なっている状況になっている。

 ここからさらにもう何回か複合圧延する場合もあるが、今回目指している麺はここまでで大丈夫だ。


 この出来上がった生地、まぁ麺帯っていうんだけど、これを乾かないように布を被せ、再び1時間ほど寝かせる。




 かれこれ1時間が経過した。


 あとはカットだ。

 これはもう、私の風魔法で一発よ。


 まずは麺の長さを決める。本来は30センチ程度なのだが、後で手揉みするので、それよりも少し長めにしておく。


 最後に、幅は2.8ミリほどかな。


 よしっ。



 ─────スッッ!!!!!

 

 ─────サァァァァッ!!!!



「うぉぉおおぉぉおぉぉーーーっ!!」

「はしゃぎすぎじゃ」

 

 麺、できたよ。

というわけで、こんな感じですw

次回は返しと呼ばれるものを作っていきます!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。