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第二十八話 「夜のハイウェイにガオー」

赤ちょうちんの屋台。

陸橋を走るトラックの音と、おでんが煮える音が混じり合う。

特別なんて、どこにもないように感じる。

今日は特にないように感じる。


「でもね、私は、私は、私は……もう少しだけおしゃれなところが良かったのに!」


私は館長を睨みつける。


「ええ、どこでもいいから送別会を予約しろって言われたから……」

「さすがにここはないでしょ!」

「居酒屋で良いか、いちおう聞いたよ……」

「いつもの居酒屋かと思うでしょ!」

「ああ、僕、こういうところはじめてで、楽しいです。ありがとうございます。」

「え、本当?なら良いや。」


私はニコニコする。

館長は理不尽に怒るより、私の機嫌が直ったことにホッとしていた。


「おでん、はじめて食べました。」

「本当?大根もおいしいよ。」

「ココココ、卵をたべないと殺しますよ。」

「まあ、日本酒を飲みなさい。」


私たちは、みんなで楽しくお酒を飲んだ。

もちろん、館長のハゲはいじった。

王くんが一生懸命フォローしてるのが、余計に面白くて、先輩と私はゲラゲラ笑った。


「あのね、ここはね。大声だしても大丈夫なんだよ。」


私は、国道に向かってガオーした。

王くんはニコニコした後で、急に目を輝かせた。


「ああ、夜のハイウェイにガオーですね。」

「え?」「え?」「え?」「え?」


先輩も私も館長も、ハゲの店主も驚いた。


「何で知ってるの?」

「え?鉄人28号ですよね?見たことあります。」

「なんでよ、世代じゃないでしょ?」

「友達が、古い日本アニメ好きなんです。鉄人28号、鉄腕アトム、ジャングル大帝、見たことあります。」


なんだよ、早く言えよ。

私たちは、アニメの話題で盛り上がった。

館長も知ってるアニメだから、楽しそうだった。

なんか、

すごく離れるのがさみしくなっちゃった。

不意打ちだよ……

李牧め……

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