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第二十六話 「ココココ」
映写機横の狭い休憩室。
映写機音と、モールの館内放送が混じり合う。
特別なんて、どこにもないように感じる。
「でもな、私は先輩。きちんと送別会くらいは計画するのよ。」
「ちょっと先輩、私のところに入って来ないでください。」
「私のところって何さ?」
「私がセリフを言いそうだったじゃないですか!」
「はっはは、汗明のやつ、まんまと出し抜かれおったのか!?」
「汗明?……キングダム25巻、合従軍編で、麃公将軍が、先に出陣しちゃった時に、合従軍の……えーっと……オルド?が言ったセリフ!」
「正解!」
「正解じゃないわい!よく出たな私。」
「キングダムなら出ると思ったんだよね。」
「え、何でですか?」
「キングダムはかっこいい男が多いからね。王子様じゃないけど、ああいうかっこいい男も絶対見るでしょ、あんたなら?」
「う、図星……」
「節操ないよね。」
「面目ないです。」
「まあ良いさ、王くんを送別会に誘うのだ。」
「ええ!私が誘うんですか!」
「ココココ、みなさんの背には常にこの王騎がついていますよ。」
その時、王くんが入ってきた。
ゴクリ
私は、緊張しながら話しかけた。
「お、王くん、あのね……」




