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第二十話 「エレファント・ホンマグロ」
雑踏のなかのチェーン居酒屋。
灯りが一つ消えた看板、張っている蜘蛛の巣。
特別なんて、どこにもないように感じる。
「でもね、オラわくわくすっぞ。」
「オラもわくわくすっぞ。」
私たちは、居酒屋の引き戸を開ける
ガラガラガラ
「いらっしゃいませ〜、あ、毎度どうも〜」
私たちは、いつもの席に案内される。
「なんか、今日はすごくお疲れっすね。」
店員の男の子が、私たちの姿を見て声をかけてくれる。
「もう、限界。」
「2度とやりたくない。」
「へえ……で、ご注文は?」
「生ビール……」
「私も……」
「2人して、珍しくっすね。生2丁!」
「他にご注文は?」
「なんか、適当に、私たちがいつも頼みそうなやつを……」
「じゃあエレファント・ホンマグロっすかね?」
私たちはニヤっと笑った。
「お兄さん、将来の夢は?」
「海賊王です。」
「私も海に連れてって……」
「また、仲間って呼んでくれますか……」
店員の男の子は、ニヤッと笑って去って行った。
くそう、疲れてても反応しちまう体だぜ。




