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第十二話 「ラピスラズリの高原へ」

雨がからっと上がった帰り道。

濡れた草と、私の汗の匂いが混じり合う。

特別なんて、どこにもないように感じる。


「でもね、私は雫。ラピスラズリの高原に行くのよ。」


私は、走った。

昨日の場所へ。

私は、焼きモロコシと、アジフライを持っていた。


「猫く〜ん。猫く〜ん。」


私が、いくら呼びかけても、ムーンは出て来ない。


「すいません。」


私は、急に声をかけられて、

驚いて振り返る。

聖司くんか?

お巡りさんだった……


「ああ、またあんたか。今日は何してたの?」

「ちょっと、猫を……」

「そっか、でも、野良猫に餌はあげないでね。近所迷惑になるから。」

「……はい。」

「もう、帰ってくれる。」

「あ、焼きモロコシ食べます?」

「悪いね、公務員だからさ。物は貰えないよ。」

「あ、はい。すいません。配慮が足りなくて。」

「気をつけて帰るんだよ。」


お巡りさんが手を振ってくれる。

私は、会釈しながら、帰宅した。


「この世の全ての食材に感謝を込めて、いただきます。」


私は、アジフライと焼きモロコシを平らげた。

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