184 本のコーティングあれこれ
こんにちは。
今回は本のコーティングについて、あれこれと。
ブックコーティングを略して「ブックコート」とも呼称される本の装備のひとつですが、私は普段、ついつい某会社の商品名である「ブッカー」と呼んでしまいます。まあそれは置いておいて。
前回の異動時もSNSの方でぼやいた記憶があるのですが、今回の異動でもやっぱり、前任の司書さんがどうやらブックコーティング作業が苦手だったご様子。
まあイヤな予感はしたのですよ。本棚はきれいに見えるのに、カウンター内が異様にぐちゃぐちゃで片付いていないし、ブックコート商品も古いものやサイズの小さいもの(文庫用)ばかりある感じ……。もちろん、ブックコート用のハサミやピンセットなどといった専用の道具もほとんどない。
「これは……ブックコーティングしてないな、この人」とまず思いました。
でもそれは、あまり良くない意味で「当たらずとも遠からず」といった結果だったのです。
古い商品はフィルムがどうしても汚れていたり黄ばんでいたりして、すぐには使用できません。それでもなるべく使えるように、汚くなった部分を切り取ってから使用することにしました。
基本的には、最初から書店がかけてくれたブックコーティング済みの本が多いのですが、よく見て見るとやっぱりコーティングされないまま本棚に置いている本も多いようです。
もうひとつ気になったのは、寄贈本。
同じ地域のほかの学校にいたのでわかるのですが、何年も前に寄贈されたはずの本が何冊もカウンターの後ろの目立たないところに何もせずにただ置かれていたのです。当然、受け入れ作業などはいっさいしていない状態。蔵書として数えていたのかそうでないのかも不明です。
不要なら不要で、管理職や図書館担当の先生とご相談のうえで廃棄すればよいことなのに、そういうこともしていない。……まったく、何を考えて仕事をされていたのかがわからないのです、これが。
……まあ、ひとつ予想はあります。
きっと、前任の司書さんがブックコート作業が異常に苦手で、やりたくなかったのではないか……と。
そうしてそれを証明するかのように、ひどい状態の本が次々見つかる。
書店さんが掛けてくれた本ではありえないほど、表面に空気が入ってミミズが何匹も這ったようになっている表紙。表紙の裏側もよれたものだらけ。さらには背表紙の上下の部分も、余分な部分をカバー裏に折り込まずにただ切り落としてあったりもしまして。
いやひどいでしょう、さすがに。こちら地域では、一応仕事をはじめる前に研修があり、ブックコーティング作業も一通り教えてもらうはずなのに。「アナタは何を聞いていたの!」と。
「いやいやいや……。アカンでしょ、これは」
あまりに目に余るものについては剥離剤を使ってそうっとそうっと一度はがし、もう一度ブックコーティング作業をしています。これは非常に手が掛かるので私も本当はやりたくない。やりたくないのですが、もう目をつぶれないほどひどすぎてですね……。
いや苦手なのなら、もういっそ何もしないで欲しいと思うほどです。
ちなみにそれが何の本かと言いますと、とある先生から大量にいただいたらしい寄贈本なのです。どのくらい大量かと言いますと、ひとつの本棚まるまるひと棹ぶんぐらいあります。何百冊もあるわけですが、それでも受け入れた以上はコーティング作業しないわけにはいきませんよね……。
そこだけすべての本に背ラベルがなくて、置き方もNDCなど無視しためちゃくちゃな状態。「なんだろうこれ?」と思っていたら、どうやらそういうことのようで。背ラベルだけでなく、パソコン上の蔵書データを作成しての登録作業もまだのようです。
まず、ひとりの先生がそんな大量に寄贈するなよ……とは思いつつも、まずまずよい本を入れてくださっているので、断るのはもったいないというのもわかってしまう。
……でも!
苦手なら、もう無理にコーティングしなくていいから! と声を大にして言いたいです。直すほうが、その何倍も手間と時間がかかってしまうからです。そこは得意な人に任せる方法もあるのでは? 苦手な人が無理をして汚いコーティングにしてしまうより、いい方法を探したほうが……と思ってしまうのでした。
半分愚痴になってしまいましたね、すみません!
ということで来週も、汚いコーティングをそーっとそーっと剥離剤ではがす作業を続行し、装備をしなおして登録し直す予定のつづれでした~。
ではでは、今回はこのあたりで。





