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第三十七話 「文化祭当日」
文化祭当日。
朝。
まだ開場前だというのに、天女学院は活気に包まれていた。
「急いで急いで!」
「看板こっち!」
「料理班、準備お願い!」
校内を生徒たちが慌ただしく走り回る。
雪音も和服姿に着替え、和風喫茶の準備を進めていた。
「千夜さん、本当に似合う……。」
クラスメイトが思わず見惚れる。
白い髪を美しくまとめた雪音は、まるで大和撫子そのものだった。
「ありがとうございます。」
雪音は優雅に一礼する。
「料理の準備も終わりましたわ。」
「助かった!」
⸻
「もうすぐ開場です!」
校内放送が流れる。
先生たちも持ち場へ向かっていく。
輝夜は深呼吸をした。
「緊張してきた……。」
「大丈夫ですわ。」
雪音が微笑む。
「きっと成功いたします。」
「うん!」
輝夜も笑顔で頷いた。
⸻
午前九時。
文化祭、開場。
家族連れや卒業生たちが次々と学院へ入ってくる。
校内は一気に賑わい始めた。
「いらっしゃいませ!」
「こちらへどうぞ!」
雪音たちの和風喫茶も、多くの客で賑わう。
「千夜さん、注文お願い!」
「承知いたしました。」
雪音は笑顔を絶やさず接客を続ける。
学院での日常。
その集大成とも言える一日が始まった。
しかし。
この時まだ誰も知らない。
今日という日が。
天女学院だけではなく、五条会の歴史を大きく変える一日になることを。




