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さよならの夜 作者:中川あき
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8/12


——ドンッ

「ねぇ、この間、田野口先生が言っていたんだけど」
「国語の?」

国語の田野口先生と言えば、授業中に雑学を披露することで有名だ。授業中のトークも面白く、教えるのが上手いということで生徒に人気がある。
その田野口先生だろうか?

勇哉はこくりとうなづく。
「なぜ、人は花火と桜を恋人と見にいくのかって話。聞いたことある?」

——ドンッ

「……ないよ」
「……それはね」

——ドンッ

「花火も、桜も、恋も、儚いものだからなんだって」
「……そっか……」

——ドンッ

「……でもね、田野口先生は言っていなかったけど」
勇哉の口調が暗くなった。
「僕はね、思うんだ」

——ドンッ

振り返ってみると、勇哉は俯いている。
「……儚いものは、それだけじゃない」

——ドンッ

「……それはね」
「……人の命」
耐えきれなくなって、その言葉の続きを言ってしまった。

——ドンッ

「……その通りだよ」

——ドンッ

私は、あの事故でそのことを思い知らされたのだ。それを言おうとして、口を開く。
「だってあの事故は——」







「——友香の命を簡単に奪っていったから」







私の言葉を、勇哉が継いだ。
予想外の言葉で。
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