返ってきた手紙
村が送った申請への返事が届いた。橋の修理費は認められず、井戸の石材も支給されないという。税の猶予については、次の収穫報告を待つとだけ書かれていた。ベルクは封を握りつぶしそうになった。「あれだけ書いて、これか」。ミラは紙を伸ばし、どの判断が終わり、どれが残っているか分けて読んだ。
橋の修理費が出ない以上、冬に止めた荷車の通行をいつ再開するか村で決めなければならない。ギルは架け替え用の木が足りないと言い、セランは短い荷台なら浅瀬を渡れるかもしれないと提案した。ミラは橋の安全確認をせずに通行を戻すことだけは避けた。許可のない橋を使わないまま、遠回りの運搬を続ける。
手紙を読み終えたベルクは、井戸の石材費の欄を何度も見直した。以前なら役所から来るという言葉を信じて修理を延ばしたかもしれない。だがこの冬、村は自分たちで石を運び、危険な縁を塞いでいた。ダレンはまだ残る傷を示し、完全に直すには別の石が必要だと話した。できたことを認めても、足りないものが消えるわけではない。
ミラは返事の内容を広場へ貼り出すか迷ったが、難しい言葉が多く誤解を招くと考え、エダと短く書き直した。原本は帳面に挟み、見たい者にはそのまま見せる。村人が不安な時ほど、都合のよい言葉で安心させない。その晩、ベルクは古い椅子に座り、紙をもう一度読み返した。
手紙には、村が自力で直した水甕や道への言及もなかった。ミラは気落ちしたが、ベルクはしばらくして言った。「役所が見ていなくても、道は残った」。届かなかった支援を数える必要はある。それでも今日歩ける道を数え忘れてはならない。返事の紙は古い封書と一緒に倉庫へしまわれ、村の帳面には新しい期限が一つ増えた。




