柳の籠
グレサから届いた籠は、ハルヴェで使うものより軽く、底が湿りにくかった。レアは編み方を知りたがり、ニコは家畜の餌を運ぶのに便利だと言った。ミラはすぐ村中の籠を作り替えようとはせず、誰がどの場面で使うか確かめることにした。
隣村の編み手ユナが訪れ、柳の枝を水へ浸す手順を教えた。水に浸す日数は季節で変わり、乾きすぎた枝は折れてしまう。レアが試すと一本目は簡単に割れた。ユナは笑わず、指先の力の入れ方を見せた。針仕事と籠編みは似ているところもあるが、別の技だった。
籠を作るには柳の枝が必要だ。ハルヴェの川辺にも柳は生えているが、境界で争っている木の枝を無断で切るわけにはいかない。オスカーは村の北側で別の若木を見つけ、伐ってもよい場所かベルクへ確かめた。
ユナは籠を全部作って渡せば早いと言ったが、レアは自分でも覚えたいと頼んだ。作り方を覚えても、同じ速さには編めない。二人は一日かけて小さな籠を一つ完成させた。リネは編み目を見ながら、縫い糸の間隔と似た規則を見つけた。
編んだ籠を持ち上げたルークは、底から小枝が一本飛び出しているのを見つけた。ユナはすぐ切り揃えず、どの枝が支えになっているかを説明した。間違ったところを切れば、全体が緩んでしまう。レアはその話を針仕事へ引き寄せ、縫い終わりの糸をほどかないことと似ていると言った。
夕方、ユナは帰りにレアの麻袋を買っていった。隣村にはない縫い方が気に入ったらしい。二つの村が同じ物ばかり作る必要はなかった。得意な仕事が違うから、互いに交換できるものが生まれる。ミラは新しい籠へ麦を入れず、まず水気の少ない道具を運んで試すことにした。




