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129 ズンさん恐るべし

熊にお籠りの儀で受胎出来なかった御館様3人の希望日を聞いて貰い、日程を調整して1日1人、3回の子づくりをした。

今回は以前熊と話し合って決めた子づくり昼食会に向けて、子づくりの時の魔力の動きを観察する事が目的。

準備段階から御館様の下腹部に“診断“を使って御館様の下半身に集まる魔力や子宮周辺の筋肉の動きを観察する。

前回”ペガサス“の掛け声が遅れて、タイミングが合わなかった3人目の御館様は、今回も掛け声のタイミングが遅かったが俺の判断で気付かれない様に発射した所、激しい勢いで俺の子種が子宮口に吸い込まれて行った。



前回、俺の子種が子宮口を避けるかのような動きした2人目と4人目の御館様。

前回同様に濃い魔力を纏った俺の子種が渦巻くように子宮の周りで蠢いているのが見えた。

お館様の子宮が纏っている魔力が俺の子種を吸い込もうとしている事に俺の子種が抵抗している感じ。

魔力同士が反発しているのではなく、俺の子種が御館様の魔力から逃げ回っている感じ。

良くは判らないが、俺の子種が御館様の子宮口に入る事を懸命に拒んでいるように感じられた。

原因は全く判らないが、魔力の相性というよりも、俺の子種が受胎させる相手を選んでいるような感じがした。



ズンさんに呼ばれた。

「子づくり昼食会の募集要項を掲示板に張らせて貰おうと思って、許可を貰いに役所に行ったのよ。」

「うん。」

募集要項はきちんと確認したから問題は無い。

「受け付けはして貰えたんだけど、初めての事なので検討が必要だから、許可するかどうかは後日連絡するという事になったの。」

「そうなんだ。」

やっぱり抽選で子づくり相手を選ぶのは拙かったか。

花街の風俗店との兼ね合いがあるのかも知れない。

「申し込みに行った2日後に呼び出されて、公爵家の側近様と話し合いになったの。」

「話し合い?」

意味が判らない。

しかも役人とではなく、公爵の側近と?

「公爵閣下を後援者にするなら、掲示板の使用料を無料にするって言うのよ。」

判らん。

「どゆこと?」

「募集要項に後援者として公爵の名前を入れろっていうの。」

「はあ?」

別に入れろって言うなら入れればいいけど、何で公爵家が後援したいのかが判らない。

「安い掲示板の使用料なんかの為に、出来上がっていた募集要項を書き直すのは嫌でしょ?」

ズンさんは単にめんどくさかっただけらしい。

「そうなの?」

「そうなの。 書き直すのは大変なんだから。」

書き直すのはギルドの事務員さんだから俺は関係ない。

でもそれを言うとズンさんの機嫌が悪くなりそうな気がした。

「そうなんだ。」



「公爵家はショータと仲が良い所をアピールしたいのよ。」

俺は公爵と仲良くなった覚えは無いぞ。

「そうなの?」

「この間ギルドの視察に来たのも、ショータと仲の良い所を見せる為なのよ。」

「そうなんだ。」

そう言えば熊もそんな事を言っていた。

遠いのにご苦労様な事だった。

結局公爵がベロをモフモフしただけで、俺とは殆ど話さずに終わったけど。

「だから、募集要項の書き直し費用と掲示板使用料を相殺する事にして使用料を無料にさせたの。 その上で、募集要項に公爵の名前を出し、収支報告にも公爵からの後援金を記載するからと提案して、公爵が後援金として白金貨50枚を出すという事で手を打ったわ。 100枚って吹っ掛けたら50枚に値切られちゃったけど、それでいいわよね。」

ワォ。

公爵家を脅して後援金をふんだくった。

しかも公爵家を相手に白金貨100枚って吹っ掛けた?

50枚に値切られたって言うけど、白金貨50枚って前世の5千万円だぞ。

たかが抽選会の応募要領に公爵の名前を入れるだけなのに、5千万?

ズンさん恐るべし。

“それでいいわよね“って言われても、絶対に嫌なんて言えない。

返事は“うん”か“イエス”の2者択1。

「うん。」

交渉内容については良く判らなかったけど、ズンさんの凄さは判った。

貴族との付き合い方を熊に教わったのは大きな間違い。

ズンさんに教えて貰うべきだった。

恐いから言えないけど。



図書館に行くついでに、中央公園の掲示板に張ってある募集要領を見た。

Aランク冒険者、竜滅のショータ閣下による第1回子づくり昼食会のお知らせ

主催   大門ギルド

協賛   竜滅のショータ閣下

後援   ナーワ=ベルン公爵閣下

子づくり昼食会参加者抽選会応募要領

 応募期間 7月第1週初日 朝8時~15時

 抽選時間 応募締め切り直後

当選人数 2名

応募資格 1 子爵家以上の貴族家限定(申し込みは1貴族家に付き1人のみ)

2 お相手は受胎期間にある御館様、もしくは御館様候補となり得る者

3 お相手決定は公開抽選による

4 当選者の権利譲渡は不可

      5 昼食会は当選から2ヵ月以内(期日は応相談)

抽選参加費用 白金貨2枚 抽選申し込み時に抽選用紙と引き換えに支払う事

尚、抽選参加費用及び後援金は抽選会開催経費を除く全額をベルンの孤児院に寄付します。

収入及び諸経費と収支については後日この掲示板で公開します。



ベルンに屋敷を持つ子爵家以上の東部貴族は100家程、子づくり年齢の女性が居るのは2~30家だろうと熊が言っていた。

20家でも白金貨40枚、前世の4千万円。

運営資金に困っている孤児院に寄付すれば喜ぶ筈だ。

相手が2~30人なら1年で貴族相手の子づくりが1巡する筈だから、抽選は今年だけでいいというのが俺の予想。

あとはこっそりひっそり俺のペースで子づくりすればいい。

ササヤカお神に子づくりを頼まれているけど、無理をする気は無い。



「抽選会にはショータも出ろ。」

熊に言われた。

「え~っ、ギルドがやるんじゃないの?」

「白金貨2枚も払うんだ、顔見せ位するのが当たり前だ。」

「はあ。」

白金貨2枚、前世の200万も払ってくれるんだから仕方が無いか。

抽選会に出る事が決まった。



「ショータ出番だ。」

抽選会の警備担当をしているバンさんが呼びに来た。

治療室を出て、抽選会場である地下の室内訓練場に・・って、どこに行くんだ?

「室内訓練場じゃないの?」

「応募人数が多かったので、急遽屋外訓練場になった。」

「はぁあ?」

いつも朝の訓練をする屋外訓練場に行くと、人が一杯。

「護衛の人とかが多かった?」

「護衛もだが、応募者が殺到した。」

「いや、子爵家以上で、1貴族家1人だよね。」

「ベルンは希少な素材が採れるから、帝国や周辺国の裕福な貴族はベルンに屋敷を構えている。 マトリを使った至急便で本国や領地に連絡して急遽参加したらしい。」

「マトリって、麻薬取締官?」

麻薬は秘密裡に捜査をするから至急便を持っている?

「何だそれ。 マトリっていうのは貴族達が通信用に使っている鳥の従魔だ。 そんな事も知らないのか?」

麻取じゃなくて魔鳥だった。

「ごめん。」

「昼食会が2ヵ月以内なら当選が判って直ぐにベルンに向かえば間に合うという事らしい。」

「そうなんだ。」

どうやら東部地域だけでなく、近隣の貴族も申し込んだらしい。

参加するのは2~30家程度という熊の言葉を信用した俺がバカだった。

訓練場の中央に作られた急ごしらえの壇上で、箱の中に入った抽選の半券をかき回して1枚掴む。

隣にいる熊に掴み出した半券を渡した。

「最初の当選者を発表する。 当選者は、・・・139番。 139番だ。」

熊が声を張り上げると、歓声が上がった。

「「「ウォ~ッ!!!」」」

熊が半券の番号を前後左右に見せる。

139番があるっていう事は、応募者はもっと多いっていう事だよね。

「最後の当選者の抽選をする。 ショータ、選べ。」

箱の中に手を入れ、そっぽを向いて箱の中をかき回し、抽選の半券を1枚掴む。

熊に渡した。

「最後の当選者を発表する。 当選者は、・・・11番。 11番だ。」

熊が声を張り上げると、再び歓声が上がった。

「「「ウォ~ッ!!!」」」

熊が半券の番号を前後左右に見せる。

「当選者は今この場で申し出て下さい。 もしもこの場におられませんと、事前に説明したように失格となり再抽選を行います。

「儂が11番だ。」

「私が139番だ。」

すぐに2人が名乗り出た。

「ギルマス室にご案内させて頂きますので、係員について行って下さい。 以上で今月の抽選会を終了いたします。 多数のご参加有難う御座いました。 収支決算は後日掲示板で発表させて頂きます。 以上。」

抽選会が無事?に終わった。


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