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境界ダイアローグ - 差し伸べる手は人を救うか -  作者: 和琴
精霊とだけじゃないけれど
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第四十一話 - 合わせる心

考えていた劇の構成、

私がその後に取る行動、

ミレーさん達と考えた作戦の拡張、

思いつくことを全部話した。


白竜の巨大な前脚が、私の脇腹をそっと支えた。

気づけば視界が空へ傾いていく。

「わっ…」

真横にされたり、傾けられたり…


「今のままだと”割れる”」


「”割れる”?」


「信者同士で意見が分かれて、

争いになると私は思う。」


「劇の後、私を信じてくれる人と

そうでない人で、ケンカが始まる?」


「違う、劇の内容は殆どのものが信じるだろう。

たとえ勇者の現身のような存在であると

宝珠や大槍で証明されても、

人間という生き物は見知らぬ年下のいう事を聞かない。」


まるで目に神経が張り巡らされたかのように脳に血が

集中し、その光景が見えた。

確かに、こだわりを否定されてすぐに従えるはずもない。

あの人達だって、勇者教は建前、別の動機があったのに!


「だから、お前がその血濡れの制服で

勇者の心を訴えかけてもまだ半分だ。」


その時、下から熱気が上がってくるように感じた。

見ると、ヌエッサンがオーラを増幅して

こちらを見ていた。


「何となく、わかったぞ…

だが、竜だけに指図されるのは

私のはらわたが許さん、言わせてくれ。」


一気に、心の荷が軽くなってしまった。

私がおかしいかもしれない…けど大人たちが考えてくれるから

頼っちゃえるならって甘えかもしれないけど…良くない気がしてしまう。

頑張って、次の言葉まで考え続けた。


「我々が、軍として出動する。

そして日葵に対し、盛大な歓声を送らせるのだな?

竜だけでなく、圧倒的な裏打ちが必要であると。」


ロメスさんは鼻を鳴らし、尾っぽを地面に叩き付ける。

その音は、まるで叱責するような。


「それは、人間のエゴだろう。

足りていないものは、真心だ!」

尾っぽで石の柱を砕き、ロメスさんが次に放つ言葉に

私は心を射抜かれてしまった。


「勇者への恩返しだ。

再び我々の全軍で、

迎えに行くのが対等というものだろう!

フォラゥ――!!!」


そんな、そんな事が?!


「あの混沌との戦いは

予想以上に危うかった、舐め過ぎていたのだ。

我々には、お前への恩もある。

逃げた鮫や猫どもにも、責任を取らせねばな。」


胸を打たれたけど、面食らってしまうところもあった。

背中をぞわぞわさせながら、両手を伸ばして話を止めた。

「ちょ、ちょっと待って…

いきなり規模感が…

それにそんなに迷惑かけれない!」


「恩返しは人間だけの特権ではないと学ばなかったのか?

別に奴らに話を持ち掛け、希望で参加するだけだ。

それに人間を威圧することは、我々にもメリットがある。

我らの一部を動物として捕える奴らにも効くからな。」


なる…ほど…。

鳥たちが捕まってるってレンさんも言ってたし、

決戦の時は、私も助けられた。

恩返しになるのなら…というより、双方にメリットがあって…

これがほんとの、高度な知性なんだ。


「日葵、俺からも提案がある。」


いつの間にか、水を足場に浮き上がる

レンさんの姿がちょっと遠くに見えた。

照れくさそうに、自分の頭を触っていた。


「俺もその場で証言するよ。

レンオーブライトが保証する!ってね。

渦に飛び込んだ後の分だけ、俺からの恩返しだ!」


うれしい…その言葉が思い浮んだあと

心が弾むように感じた。

そんなつもりなかったのに、恩を感じてくれてたんだって。

その恩返しの制限も、すごくうれしかった。


「うん!」


「日葵様、劇の演出は私が誠心誠意磨き上げます。

少し家のことから手を抜きますが…

このような一大事業、手を入れればダルトン家も安泰…

良いですかな?オペラン坊ちゃま。」


真摯な姿で、胸に手を当てる執事と

崩れ落ちた藍色の当主がなんだかおかしく見えて

さっと口を隠す。


よく見たら、アルテさんがかなり遠くで

腹を抱えて笑い飛ばしていて…頑張って堪えた。


「俺らも命がけで、姉さんを守るぜ!」

がっしりと三人組が腕を掲げ、力強く宣告する。


「話はまとまったようだな。

そこの蒼いの、聞いているか?」


「は、はあ、何でしょうか。」


「私はお前に菓子を頼みに来たと、

カロル国には報告しておけ。

事前にそう伝えてある。」


「は、はは、了解です。

こ、このオペラン…逃げ切りますから。」

顔が引きつり大汗を掻いていた。

よく考えたら彼の受難が始まっていた。


「お願いします、いつかお返しを送ります。」

私がそう言うと、彼は少しだけキザさをとりもどし

髪を撫で上げ、強がってみせていた。


ロメスさんが息を吐くと

ゆっくりと高度が下がり、地面に私の足がついて

手が離され、その時絹のように体が軽くて…

気付かぬうちに治癒されていたことに気が付く。

この力は余り見せたくないんだね、ロメスさん。


「そうなれば、私はすぐに戻ろう。

我々だけでも十分だが、主役はお前だ…

くれぐれも準備を怠るなよ。

ヌエッサン、背に乗れ。」


そして司令官はロメスに乗りながら、腕を思いっきり伸ばして

「ヤッチャイナ日葵!ハハハハハ!」

と激励をくれた。


「ありがとうございます、頑張ります!」


そうだ…私、一つ思いついたんだ。

答えは私の中にあったって。

ただ屈服させて終わりじゃない、全て背負うって

勇者教の人たちに伝えなきゃ。


そしてそれが出来る人に…伝えないと。

心当たりは、一人しかいない。


「レンさん!あの、手紙でも魔具の連絡でも何でもいいんです。

カロルガーランドさんにメッセージを伝えてください!

内容は、後から話します。」


「そうか、分かった。

日葵…どれだけ真剣なんだか。

俺も見習わないとな。

多分伝えるだけなら、出来ると思う。」


「レンさん、お願いします。」


私の願いも全て叶えて

最高の劇にするんだ!


+もう世話を焼かなくていいらしい。

だがまだまだ伸ばせ、決して満足しない事。+


そうだ、足元を見て準備しないと。

「ありがとうマーレンさん。

少しの間、よろしくね。」


+こちらこそ。+


少しだけ対等に、なれた気がした。


「さあ日葵さん、練習しますぞ!」


そんなベニテスさんとオペランに

私は聞いてみた。


「こんなに…助けてもらって良いんですか?」


「ふふふふ、はははははは、あははははははは!!」

足先まで広げ、地面に座りながらオペランは笑いだした。


「はぁ…君は、自分の力を自覚するべきさっ♪」


「え、ありがとうございます。

一緒に頑張りましょう!」

どういう意味だったんだろう…と思いつつ

猛特訓に打ち込んでいった。

総集編欲しいかな?ほしかったらリアクションしてね。

定期時間外に投稿するから、物語は遅くさせないよ。(もう作ってあるけど、興ざめになる可能性があるってアイデア相談をしてるAIから止められてるんだ。 じゃあ聞いてみようと思って。)


これなら、前と違って期待を裏切っちゃったり

有言実行できないことはないよね。

あなたのリアクション(心ひとつ)で、投稿が増えるだけ!!

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