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空気(ぼく)たちの町においで  作者: うえぽん
第22章 残暑ってお得な気がするよ。
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883 かけっこがしたい。11/14

11月14日 土曜(旧暦冬、今ってガッコでは期末の長い試験中)

今年はスポーツ大会や国際デビュー進行で早回しな感じで終わった気がする。

そういうのに関わっていない子の方が少ない。秋の恒例行事にゴソッと抜けて

かなり忙しかったはずだけど、忙しいが楽しいっていうのはあるよね。

 南の大陸の村を整えるのをサッとして収穫のパーティをして、その収穫物を冬のリゾートに持って行って、レシピを渡してよろしくねした。

 それから急いで帰ってきてイベントの調整をね。なんのって長距離かけっこ。

 寒いと装備(防寒具)が要るから、もう少し早めの方が良かったんだけど、役所が全部するになって段々と難しいのが分かって2回も延長をして今日になった。

 ちょ〜っと寒いしガッコの試験中とかこの時期は代金回収とかで街中の人達もバタバタしてる。そういうのって年末にするから来月じゃあないのなんだけど来月は何もしないで休みたい(遊びたい?)ってことらしい。

 月が伸びても押し詰まってから動き出すから似たような事をしてる。

 当初は初冬って計画だったんだけど役所は有志参加だったから記録にはない。

 企画には何も(から)んでいないだけでなく、お金も出していないというのを新聞で知ってこんなの主催とは言えないって市民から声が上がった。

 国際(スポーツ)大会も蚊帳(かや)の外だし、沿海連合もそう。

 内部的に足を引っ張っていた人がいたからで春にようやく一掃して、初回のイベントもその後のスポーツ大会も間に合わなかったけど、今度こそって初冬に計画したのは役所の独断に近い。


 あれこれが決まってからにすれば良かったのに期日だけ決めて、あろうことか発表して募集も始めた。

 結果的にそれがあったから僕らの駅伝の担当が地元になって、寄せ集めの技術者の集まりだった場所の結束(目標のようなもの)ができるようになった。

 また僕が言い出したりして担当変更していたらギスギスしただろうし、それでは地域のお祭りにならない。渡りに船になった。

 アレもコレも僕がしたかったことなので、対外的都合上で役所の主催にしただけだからこのままで構わなかったし何もしてくれないならお伺いを立てないで済む。

 主催側ががんばることになると、今度は出資者の僕らにお願いをするってことで知識もなくて丸投げに近い形なのにエラそうなんだよね。

 年間計画にないイベントって結局余計な仕事になって、その分忙しくなるんだからモチベがないとできない、当たり前。

 僕らは物品を提供して板とか幕で掲示できればそれで広報になるから、実労働を提供する必要はないの。それでもやらせたいなら相応の利益やヤル気になる何かがなければムリってことで、いつもなら立場的に止む無くしていたけど、そういうのじゃなければしないよね。

 立場に(とら)われるだけのつまんないコトだけど善人ではないのでブツ提供という契約(限定)にしたら全く気にならない。

 こんなだからやってくれる事に最大限の感謝(気持ちだけでなく、物品や貸し借りということでも)をする。レギュラーなお仕事なら何もなくても良いんだろうけど、付加されたものなら気持ちっていうのが要るみたいだし楽しんでもらいたいってした方が良い結果になったし、そういえば僕も楽しい。


 権力側には貸しかないし圧力を掛けてきたらヤ〜メタってアッサリかな。今度こそプレイヤー(ランナー)側になりたいから自分からやるつもりもないよって線をピッと引いて契約して、これの他はナシにする。

 今までだったら、役人の割り当て人数が来ないことを予測してパートを雇っていたり準備をしてフォローをしてくれたんだけど、いち早く協賛金の支払いをしてドコでしてるか知らない運営会議を探さないとかね。

 でもそういう契約だものっていうか、干渉させないようにって意図の契約になっていて、それに修正要望はしなくて素案のものにサインをしてる。

 まあ持って帰って検討とかが素早く出来なそうだったからもあったけど、ベースはこっちで用意したもので、やらなきゃいけないリストと一緒に渡したもの。

 提供をする最低限はこれってしただけのものだから、予測をキチンと立てれば追加が必要になるはずで、それに答えるように出発地の隣街なら何とか盛り上げてくれそうだだし、途中の制御とか案内とか、給水所とか医療の人員確保とかってやることはいっぱいある。

 契約内容をみたら協賛でもなくなって、ただの提供ってことになる。金額換算すると飲み物とブース設備にユニフォームとかタオルとかで結構な金額になるというのが運営になると目にすることになる、とかそれだけ。

 提供するだけで運営には一切関わらせないんだから払っちゃった協賛金も返してもらうことになるんだけどって、イベントが縮小して予算が余っていても他に付け替えることはできないってこと分かっているのかな。


 そういうこととか言わないけど、もし契約が変更した分の返金手続きをすぐしてくれないなら次の協力はしない事にしてウチだけでやる。

 こういう時に僕が譲歩することはないから、やってないっていうだけでオワリでチャラってことはないし、資金回収はしっかりする。

 それでうまく運営できなかったときに悪評がこっちに来ないように今回のは役所オンリーで商会は物品のみの協力ってことを印象付けるために「役所の主催」というのを強調したし新聞記事でも役所を前面に出した。商会はモノだけの提供で問い合わせは役所だよってデカデカとした。

 前は問い合わせが多くて専用の担当を置いても大忙しだったね。


 前回、困った事やこうした方が良かったっていうのを改善アイデア込みで隣街の役所に渡してあるんだけど、こっちの方は要らないって突っ返された。

 どうもこっちの方々は商会を下にしたい人が多くてメンドクサイ。

 経理の査察の時もカッコ付けられるように雰囲気作りをしたし、お仕事環境にも気を遣っている。春までは分かりやすい敵がいたから目立たなかったけど、根底にあるのは優越感という欲。

 ずっと策謀をする働かないに注意が向いていて、じゃあ自分達はどうなのかというのはみてこなかった。

 効率化重視の商会からしたら超過剰に人員がいて特定の人だけ忙しいという印象だけど、忙しがるほどではない(いくらでも効率化できる)と傍観してた。

 調査が終わってエンコの働かないを重要職から外して罪(横領とか)を課したほとんどが退職と同時に失踪(しっそう)。ポストが空いたと思ったんだろうけど、首長の主導で再編という縮小をして、一部(農業部とか)は拡大をしてる。

 ガクンと何度目かの縮小を行なっても平気だったのはかなりシステム依存にしていて、いずれそれも止める準備ということで余剰気味だから計算とか書類作成、そして分析というおベンキョをさせているはず。

 官吏試験は記憶力や折衝力を高める効果があったから、多少無茶振りしているのに問題なことはなくて、手間ばかりの仕事だから気がつかないうちに鍛えられて、ちょこちょこ異動で色んなお仕事を覚えていたんだろう。

 けど今は縮小のターン中だから、次々に退職ってことで優秀な人達が会社に入って情勢の変化に対応しているという流れ。


 商会では元からいた住民の比率を下げようとしているから、人員は増やしたいものの街の人達からではない。優秀な人員はお客さん(斡旋(あっせん))として紹介をする。

 退職して新しい活躍の場を得てイキイキしている人達、そして残った人達がお鼻が高くなっているというナゾ。

 効率化や個々のスキルアップが進んで人員があまりがちだったから専属のチームで対応にしたら、その部屋から出ないで呼びつけるばかりだった。

 役所主導をアピールしろとか記事にもそういう傾向でというのは彼らの意向で僕らが仕組んだ事ではないよってお墨付きをして、チラシとかまで催事室の全メンバーを明示してあるし、ウチは提供だけって繰り返し表示してある。

 チラっと見た時の態度でヤバいって思ったっていうキキカンは大事。

 後出しは全部やんわりと拒否して発注内容が揃った時から呼び出しには色んな理由を付けて回避。さっさと納品をして完了のサインをふた月前にもらっている。

 当初の予定通りってことで、日程が先延ばしになったという修正告知や発送は別注文となっております。


 2度の延期で参加者がさらに増えて、2つの街の住民数よりも多くなった。

 代表選抜というのはないし、ケチって記録システムはないからよい走りをしても参考記録になるし、ズルを見張ることは出来ないんだけどそんなの嬉しいのかな。

 商会のセットがあれば体裁(ていさい)は整えられるから変わらないようにみえるけど、ケアする体制はないの。でもそれでは困るから呼びかけをして有志を(つの)るということしている。

 大きめの給水所に診療所のスタッフを配置するのはしたし、延期で加わった人達はウワサを聞いてやって来た沿海地域の人達で、宿とかや街の案内とかは主催の役目なんだけど、せっかく遠くから来てくれた人を路頭に迷わせることはできない。

 そういうのをお知らせしても本体の役所は知らんぷりだったけど、隣街の人達は役所に変な思いはないので素直にウェルカムってするんだろう。


 生活が落ち着いていろんな店ができたし、社宅のコックだった人達のお店も好調みたいだしね。あの人達のお店がサッパリだったのはよく知らないオリジナルに妄想したからで(はる)か西のメニューに(あこが)れる気持ちは少し分かる。

 けど僕らのお馴染(なじ)みの料理って普通の家庭料理だし気取った料理は血が良いとするから生臭い。血の(したた)るステーキとかいうヤツでよっぽど生焼けに慣れていないと美味しいとはならない。

 僕は生臭さを残すってつもりはない。あれは未熟な料理って思ったから、ここの調理技法や東の下処理の仕方や北の煮込んでも固くならない方法とか南のスパイスの使い方を使って美味しいメニューを考えている。

 西のレシピをそのまましても水からして違うし、調味料とかも違う上に味覚も同じではないんだからいっぱい考えて変えよう編み出そうよってね。

 コックさんには伝わった気もするけど、やっぱり西のレシピ通りで開発とかはしないというか合わせてくれない。

 近くでカネカネ言う人がいると(ちぢ)こまっちゃうようだから確実に()めてくれる人達の中でした方がイイヨっていうつもりで異動させてる。

 念願の繁盛するお店は持てたし、(うら)みの目で見るの止めてくれないかなあ。


 ワサワサってイベントになっちゃったから、スタート地点は3つに分けた。簡単な質問に答えて振り分けってことで春の到着した広場と海辺と銀村。

 一番早いだろう人達(自己予想の完走タイム4H以内)が海辺の船着き広場からで麦踏み待ちの畑をグルリしてから街道にでてくる。

 中間(自己予想の完走タイム6H以内)が春の広場からで、銀村がそれ以上掛かりそうって人達で5KM短いコースになる。

 出発は同じ時間でヨ〜イドンする。銀村スタートの人達が下って海沿いルートに入る頃には爆走組は通り過ぎている予定。

 僕は隣街広場からで5Hを切るつもりで走行計画を考えた。毎朝晩に砂浜とかを走っていたし、今はマットを敷いてストレッチをしっかりしてる。

 早い人達は3(けた)だけど、それ以外はナンバーの千番台が目標タイムで4桁。

 5Hだから真ん中辺にいる。マットとかは仕舞って・・その箱がふよふよしてるのが周りは気になるみたいでチラチラ。

 多くの人達がバッグを背負っているんだけど、僕が重いの持って走るのは無理だから追従するのを造ったってだけ。

 そういうものって思えば気にならない。早々にみんなの関心がなくなるのはいつものことだしね。誰もが僕を知っているようだし、あちこちチョロチョロして存在が当たり前過ぎると日常に消えるって物語みたいな事が普通に起きちゃう。

 誰もにあるフィルター機能なんだけど、何者かの認識をカットしてる。どうやら消されていないみたいで、いたという記憶はあっても意識には映らなくなる。


 認識されないってことは、いるかどうか気にも留めない扱いだから人がぶつかってくる事になる。なので避けながらだし軽いから当てられたら確実に跳ね飛ぶ。

 ケガをしないように避けましょうってね。

 出だしが一番危ない。一歩でも前へって元気いっぱいだし周りが全部大きい。見えていたとしても視界に入っていないから前後左右からの圧を避けながら走る。

 これがたった100M程度で密集がバラけて500Mでスカスカ。先頭の方はどうだったろうか。駅伝ではみんながダッシュしてケガ人が出そうなシーンが毎回起きていたし、お疲れの人と交錯(こうさく)して転ぶ人もいる。

 3回目の時も少し危ないニアミスがあったって聞いてる。それが今あって、空いていると思って向かって来るのを避けるのが大変になる。


 速く走る、高く跳ぶ、素早く動く研究はずっとしていて、長く歩くや走るって事も当然して、そのための姿勢とか呼吸とか視線とかね。擬音(ぎおん)に頼らないでも実際に速く走れて高く跳べる。身体を起こして胸を張って息を整えて一定のリズムでスーハーってすれば気持ちいい。

 ダッシュが心配だったのはスタートしてすぐ長い下り坂だったからで、元気いっぱいだから勢い余って衝突とか起きそうだったもの。

 春の時は最後が逆の上りで、みんながヘトヘトになったから次回する時はスタート位置を変えた方が良いだろうねっていうコース選定が隠れテーマにある。

 海の方なら広いスペースを取りやすいけど街のアピールや親睦はしたい。先に始めた駅伝よりも参加者や応援の人達が多いのはなんだかなあなんだけど、この参加人数になったらどっちにしろ無理。キャパ超えてるもの。


 坂道でオーバーペースのまま海辺の街道に入った。道は何度目かの改修工事をして広く整備してる。相互の取引が活発で交通量が増えて行き来の馬車によるフン(じん)が問題になりつつある。

 フンは粉の方ではなくウマとかウシの落とし物。街中ではキャッチするカゴを付ける決まりだけど、ちょっと出るとポロポロ落として知らんぷり。

 商会ではウマがいないのが普通になってずいぶん経つ。最初はウマもちょっとだけいて交通網した時は馬車だった。馬丁(ばてい)たちが王弟に置いてかれて可哀想ってお仕事を作ったけど道を間違えるしサボるし、メンドウになっていっぱいお金を付けて遠くに置いてきたんだっけ。ちょっと前のことも忘れてきてる。

 ウマはね。キレイだし美味しそうだった。そういうの水族館のオサカナを見て思うし、捨てられてたお肉はまだまだ取れるところあるんじゃないだったし、みんなが怖がるサメも最初の印象はそうだったな。

 おなかいっぱいは無理だし、あんまり量を食べられないけど、おいしいは好き。

 人みたいな感情があるって思えるからかもしれないね。


 タッタッタってすると頭が()えてきて、新しい組み合わせで楽しいモノの構想が浮かぶ。これ終わったらあっちの大きな山ですっごく楽しいよを広めるキャンペ〜ンしたりコラ〜したりジュ〜ってしたりって、具体的にはどうしようかな。

 ふわり潮の匂いがする。かけっこはまだ始まったばかりだよ。

かけっこはいつもしてるけど、決まった距離を走ることはなかった。

いつもはちょっとだけだし、テクテクお散歩っていうのも楽しい。

お砂場で走ると前に進まなくて、サラサラの砂は棒倒しには向いていない。

まだまだ僕と遊ぼうね。


火曜日にまた会いましょう。

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