昼休みの聞き取り
「じゃあ行ってくるわ」
「いってらっしゃい」
「気をつけてね」
「・・・・・・あぁー、もう!」
ひとり黙っていた蘭が駆け寄ってきた。そしてぎゅっと抱きしめてくれた。
「辛いことあったらちゃんと言いなね」
「戦地に行くんじゃないんだから、大丈夫よ」
そうして職員室へ向かった。
ノックをしてクラス・名前を言う。するとすぐに先生の1人が応対してくれた。
「はい、高田さんね。隣の部屋で座って話しましょう。今生活指導の先生も呼ぶから待っていてね」
職員室の隣。いわゆる応接室、だろうか?に通されて待つこと少し。
「高田、悪いな」
「高田さん、一昨日はすまなかった」
「高田さんが緊張するので、先生方そこらへんで。話を始めましょう」
担任の先生、生活指導の先生、そして養護の片山先生が来た。
「さて、まずはあの場であったことをすり合わせていきたい。話せるか?」
「はい。下校しようとしたところ、隣のクラスの奥野康太くんに話しかけられました。そして、彼の知り合いだという菊池くん?にしつこく連絡先を聞かれて、拒否したところ、手首を掴まれました。離してくれなくて、防犯ブザーを鳴らしたところ生活指導の先生がきてくれた、んですよね・・・・?」
「私が奥野康太に聞いたのは、菊池という友人が高田さんに好意を持っているので紹介したと。そして、当日の動きはそうですね。校内で防犯ブザーの音が鳴るのは遊びか緊急事態か、どちらにしても確認は必須と思いその場に行ったところ、彼女と奥野康太、そして逃げていく男子生徒がいました」
「逃げていった男子が菊池、と名乗っていました。掴まれた手首はしっかりとアザになり、保健室に行って処置を受けました」
「その時は青黒く手形のようになっていました。捻挫や骨折などの可能性もあったので、冷却と固定をして、帰しています」
「痛みが引かないので昨日病院に行ったところ捻挫と言われました。今は固定と湿布、それと痛み止めを飲んでます」
「高田さんと菊池くんに面識は?」
「全くありません」
「奥野康太くんとは?」
「寮が一緒です」
「奥野くんと菊池くんに話を聞くべきですね」
「放課後に2人を呼んで、話を聞きましょう。高田さん、今日はこれで終わりだ。すまなかったね」




