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私の前で命を馬鹿にするな  作者: 黄野ポピー


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背徳の味

焼きたてのスフレパンケーキの熱がアイスとチョコをとかし、そこにフォークを入れると白と黒が混じるそれがパンケーキを覆った。


チョコがけアイスを乗せたスフレパンケーキ。チョコレートはそれ用に調整したものではないからマーブル模様になってしまっているが、空腹の今は何よりのご馳走だ。


さっそく一口大に切り分けたものを溶けたアイスとチョコをつけて食べてみる。シュワシュワと舌の上でほどけるような、とけるような不思議な食感の後に消えていく。卵とアイスクリームの香りが残る。それとほのかな温かさと冷たさも同時に感じる。


「・・・おいしぃ〜」


「がんばって作ったかいがあったわねぇ」


パンケーキ自体はそれほど大きくないのでシロップは用意してないが、シロップでもすごく美味しいだろう。確かに頑張って作ったが、おばの材料の調節や火加減など、細かな部分がなければ絶対に作れないだろう。


「どうする?シロップもいるかしら?」


「このままでも十分美味しいよ?」


「甘くしすぎても、それを紅茶ですっきりさせるのが、またいいのよねぇ」


このおばはどこまで誘惑するのだろうか。


「これ、皆には内緒だね」


「ごはんの後、アイスだけデザートにして、証拠隠滅ね」


にやり、とおばは笑った。


その後、しっかりと片付けをして夕飯を迎えた。カレーピラフはもちろん完食され、デザートのチョコがけアイスもとてもとても喜ばれた。


だが、寮生のみんなは知らない。

あのおばが作り出した背徳の味を。

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