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私の前で命を馬鹿にするな  作者: 黄野ポピー
2章

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それぞれのタイミング

「・・・・・・さちのペース」


「そうよ。誰にだって呼吸やタイミングがあるわ。奥野くんにとってのタイミングが今であっても、皆がそうとは限らないでしょう?」


「でもっ、・・・・・でも前に進むにはこうしないと」


「前に進む必要ってあるのかしら?」


「そんなの、当たり前ですよ」


「皆同じ方向にしか行けないの?そんなの人生つまらないわよ」


「人生・・・・・」


「気分のまま、好きな方向に歩いて、たまに立ち止まったりうつむいて、また気ままに歩くのだって人生じゃない?誰かに強制されるなんて、その人の人生なんて言えないと思うわ」


「じゃあ、さちがうつむいてるの、放っておけばいいですか?」


「手を差し伸べて待ってあげればいいじゃない。あの子のタイミングで顔を上げた時に手を取れるように。無理矢理手を引いて立たせる必要はないんじゃない?」


「・・・・・・・・・おれは、」


「さ、ここからは寮監としてのペナルティです。奥野くんはさちちゃんとおしゃべり禁止1週間ね。少し、考えてみなさい」


「・・・・・・はい」


「さちちゃんには、どうしようかしらね」





朝になって、ひとみ先輩の部屋で目を覚ました。普段と違うから、早めに目が覚めてしまったらしい。


「んー・・・・・あ、起きた?さちちゃん」


「はい、ごめんなさい。ひとみ先輩。ありがとうごさいました」


「いいのよー。でも一度自分の部屋に戻ってシャワー浴びておいで。顔、しっかり洗ってね」

多分涙の痕がひどいんだろう。


こうして私は自分の部屋に戻って、スマホを充電するとシャワーを浴びた。顔はむくんでいるし、目の周りも痛い。


ここから先、私はどんなことを考えるのだろうか。

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