課題とクッキー
「いいにおいだね〜」
「すみれ、出汁の味見してくれる?まだ野菜は煮えてないから」
「うん、いただきます」
小皿に汁を少し入れてすみれに手渡すと、ふぅふぅとしっかりと冷ましてから出汁を飲んだ。なお、酒やみりんのアルコールはしっかりと飛んでいるはずだ。沸騰して5分、がアルコールを飛ばすのに必要な時間のはずだ。
「はぁ、優しいけど美味しいね」
「このお出汁がちゃんとじゃがいもに染み込むまで、もう少しかかるから待っててね」
「うん、晩ごはん楽しみだよ」
「ところで、すみれ。持ってきたのは今日の課題かしら?」
「うん、こっちでやらせてもらおうかなって。いいですか?」
と、おばに声をかけると、いいわよー、と気楽な返事が返ってくる。それなら私もこっちでやってしまおうか。
「私も課題持ってきちゃうわ。数学のどこだっけ?」
「ここからここまでの問いを解いておくんだよね」
「あとは英語の長文読解もやっといた方がいいわよね」
「そうだね〜、さちちゃんはもう今日のお仕事は大丈夫?」
「さちちゃんのお仕事は、しばらくの間縮小します」
「え、はじめて聞いたけど」
「はじめて言ったもの。少し働きすぎよ。お金とかで報いることは出来るけど、健康第一よ」
「はーい・・・・」
「はい、少しおやつ食べてから課題やっちゃいなさい。今日はクッキーよ」
おばが缶に入ったバタークッキーを取り出して言った。お供は紅茶のようだ。
「わかった。私も勉強道具もってくる」
「紅茶淹れて待ってるわね」
そうしてクッキーと紅茶をおやつにしながら課題について考えた。すみれの頭の良さは流石だし、私も成績は悪い方ではない。さくさくと進め、大量の肉じゃがが煮えるまでに課題を終えてしまった。




