第13話 遊園地跡
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「お頭、2人の侵入者は『竜奴瑠病院』をまんまと抜け出しました。邪魔者さえ入らなければ、仕留められたものを......残念です」
頭上に並べられた『モニター画面』に映る年若き男女の姿を目で追いながら、がたいのいい黒服男が苦虫を噛み潰したかのような表情で呟いた。
そしてその者は、先程からやたらと手をブルブルと震わせている。何かの後遺症か?
「で......こいつらはどこへ向かってるんだ?」
部下に『お頭』と呼ばれた小男も、なぜだか手をブルブルと震わせながら、そんな問い掛けを始めた。こっちも何かの後遺症か?
「北へとまっしぐらです。恐らく......目的地は炭鉱跡ではないかと」
するとお頭は、突然スイッチが入ったかのように立ち上がった。
バタンッ!
勢いで椅子がひっくり返る。
「ダメだ、ダメだ! 絶対に炭鉱跡へは入れるな! ラブホで失敗して、今度も失敗しようものなら確実に首が飛ぶぞ! まぁ、あん時は他の部隊が機転をきかせて『マーメイド』は取り返したけどな」
どうやらこの『お頭』なる者......
ホテル『マーメイド』で『バリバリ美緒スペシャル3号』の餌食となったあの時の『お頭』らしい。
と言う事は......手のブルブルもきっとこの時の後遺症なのだろう。でもまぁ、あれだけ長時間感電して、今命があるだけ良しとしなければならない。
「大丈夫ですって。炭鉱の手前にはまだ『夢の国』が有ります。あそこで必ず仕留めて見せますからご安心を」
「マジで大丈夫?」
「もう既に強者を大勢忍ばせています。きっと彼らがやり遂げてくれるでしょう」
「あらそう......なら安心か」
そんな『お頭』と部下は、モニターに映し出されているエマとポールの姿をしっかりと目で追っている。
既に丸裸同然のエマとポール。その一方、敵の目は2人姿を完璧に捕らえていた。いかに百戦錬磨のエマ達とは言え、このハンデはあまりに大き過ぎると言わざるを得ない。
しかも敵は『夢の国』なる戦地において、既に陣構えを完了してるらしい。
残念ながら......『飛んで火に入る夏の虫』とは、正にこんな状態の事を言うのだろう。
くわばら、くわばら......
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一方、そんな丸裸のエマとポールはと言うと、
「なんじゃここは?!」
「ナンカ......『夢の国』って書いてあるみたいデスネ」
「やたらとデカイ敷地だな」
「チョット待って下さい。今旧地図で調べてマスカラ......オオ有った、有った。エマサン、ここは元遊園地だった場所デスヨ」
「遊園地跡地か......なんか臭うな。よし、ここも潰してくぞ」
「ヤッパそう来ますか。トホホホ......」
血気盛ん? に死地へと突入して行くエマとポールの2人だった。
テクテクテク......
3歩下がって、
テクテクテク......
もうここは祈るしか無い。2人に神のご加護が有る事だけを。




