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第11話 無人攻撃機

 ※ ※ ※ ※ ※ ※


 一方その頃、大量放水の憂き目に遭いながらも、辛うじて命を繋ぎ止めたポールと凛の最強チームの面々はと言うと、


「アノ放水は一体何ダッタんでしょうカネ?」


 ブ~ン......


「たまたまだったのか、それとも......」


 ブ~ン......


「ウチラを追い出す為に誰かガ故意にやった......トカ?」


 ブ~ン......


「現時点じゃ分かりようが無いわな。でもその後者だったとしたら、うちらが入り込んでんのバレてる訳だから、また直ぐに刺客が現れるんじゃないやろか? ハッ、ハッ、ハッ」


 ブ~ン、ブ~ン......


「ソンナ縁起でも無いコト言わんで下さいヨ。きっと放水はタマタマですッテ! そう信じマショウヨ」


 ブ~ン、ブ~ン......


 でも実際のところ......


 排水路と言うのブラックホールをゆっくりと北上する2人は何となく分かってた。さっきの放水がたまたまじゅ無かったってことを。


 その理由は他でも無い。こんなことだったのである。


「ところで凛サン......何なんですカネ? さっきカラ聞こえて来るコノ音って」


「ブ~ン、ブ~ンってやつか?」


「ソウソウ、ソレです」


 ブ~ン、ブ~ン......


「これはな、あたしの知る限りドローンの羽の音だわな。最近無人攻撃機なんかでも流行ってやつだ」


「意見が合いますネ。実は僕もソウ思ってたんデスヨ。シカモ音がどんどん近付いて来テルシ......」


 ブ~ン、ブ~ン......

  ブ~ン、ブ~ン......


「おまけに数もどんどん増え続けてるな。おやおや......何かいっぱい赤いパイロットランプが見えて来たぞ。ハッ、ハッ、ハッ、こいつは不味いな」


「どうしまショウカネ?」


「取り敢えず基本に立ち返って走るか?」


「ハ、ハシルってどこに?!」


 2人のお茶飲み雑談から軍事会議にランクアップを始めたその時だった。


 プシュン、プシュン!


 いきなり打って来たのである。やはり放水は故意で間違い無さそうだ。



「いいから撃ちまくりなから走れ! 取り敢えずはそこの分岐を右だ!」


「リョウカイ!」


 ブ~ン! ブ~ン! ブ~ン!


 プシュン、プシュン、プシュン!


 ざっと見て赤い光の数は10。それつまり、10機のドローンが行く手を阻んでいることを意味する。


 数の上でも、2人 VS 10機


 更に、飛べない人間 VS 飛んでるドローン


 この2つの戦力比だけでも十分勝ち目は無いのだが、この対峙する2者には更なる決定的な違いが存在していた。それは、


 死を恐れる人間 VS 死を恐れぬ機械


 そんな決定的な違いだったのである。


 更に更にもっと悪いことを言ってしまうと、


「こいつらは自律戦闘型ドローンだ。とにかく厄介だな。エッホ、エッホ......」


 ただひたすら走る凛がそんな見解を披露すれば、


「地下ダカラGPSも使えないシ、コンナ狭いところで遠隔操作ガ出来ない訳ダカラもうそれしか無いデスネ。エッホ、エッホ、エッホ......」


 ポールも走りながら、そんな見解に補足を加えた。


※自律戦闘型ドローン

自律型致死兵器(LAWS:Lethal Autonomous Weap on Systems)とも呼ばれる。人工知能(AI)による自己判断で敵を攻撃する自動戦闘ロボット。



「マダ問題点ガ多いらしくて、実用化には時間ガ掛かるっテ聞いたコト有るんデスガ......こいつらどんだけ最先端行ってるんデスカ?!」


「おお......ポール君! 君ほんまにいいこと言うね。おかげでいいこと思い付いたわ。一旦その先の溝に身を隠すぞ!」


「僕、何かいいコト言いましたカネ?」


「いいから撃ちまくれ!」


「リョウカイ!」


 プシュン、プシュン!


 死を恐れないAI知能に対して威嚇射撃を行ったところで何の威嚇にもならない訳では有るが、数多く撃てば、たまにはいいことも有るらしい。


 ドッカーン!


 ドッカーン!


 なんと、やみくもに撃った1発が見事戦闘のドローンに命中してコントロールを失ったのである。しかも後続のもう1台を巻き込んで、見事2機が炎を上げてくれてる。どうやらツキも2人に味方してくれたらしい。


 とは言っても、まだ8台もの最新型ドローンが無傷状態。そうともなれば、依然として圧倒的不利な状況に何ら変わりは無かった。


 凛は何やら手立てを思い付いたらしいが、一体どうやってこのピンチを切り抜けるつもりなのか?


 どうやらその答えは、AIと言う最新技術を逆手に取った戦略だったらしい......


 

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