もっと知りたくはないか
正直、「無料で小説が読める」と、読者を集めようとする小説投稿サイトが大っ嫌いなんですよ。
広告収入のために撒く餌とは、そう、「web作家」が「読まれたい」小説。書き手は客寄せパンダと知りながら、自らの手で作品を投稿し、宣伝する。
投稿サイトは、見栄えのいいデザインさえ作ってしまえば、あとは何もしなくても、パンダが勝手にやってくれる。ふん、奴隷根性もいいところだぜ。だからといって、そこを退会するわけでもない奴がなに偉そうなこと言ってんだって感じですが、私の振る舞いはパンダじゃないから。
私は子供の頃から、パンダをかわいいと思ったことがない。
ここでは全39項目のうち、21項目を掲載しています。薫野みるく、なにぶん無名なもので、サンプルとして読める部分が多くなければ、わざわざお金を払って「小説の書き方本」を買ってくださる人はいません。
無料で読める創作論なら、検索ひとつでたくさんヒットするし、すでに何冊も本を出している、人気作家の指南の方が、多くの方にとっては受け入れやすいでしょう。
だから私は、まず興味を持ってもらうところから始めなければいけませんでした。売りたくて書いた原稿。しばらく生活していけるくらいの収入源にしようと、順序立てて進めた企画。
ですが、せっかく需要の高いネタを選んだくせに、やっぱり万人受けするようには書けませんでした。
私は昔から、慣れ合いを好まず、一人で勝手に作品を量産したいタイプです。
私にとって小説を書くことは、ふと浮かんだ疑問に対する答え合わせだったり、組み立てたプロットがどう変化していくのかを見届ける手段。
物語として優れていると思えば思うほど、「自分」という存在が一番不要で、それを追求するあまり、一人称が苦手になったのではないかと推測されます。
昨今の低レベルな文学界に嘆き、どうにかして立て直したいと考える私が、お金のために適当なことを言うと思うかい? 私は私を裏切ってはならない。それが、「薫野みるく式」であり、こうして多くの人に向けて発信する責任だからです。
好き嫌いが分かれる薫野みるく、嫌いな人は本当に、ものすごく憎らしく思うんじゃないですかね。でも、何か新しい読み物がアップされたら、確認せずにはいられない。コンプレックスを刺激されるということは、あなたがステップアップするチャンスでもあるのですよ。
先日も言ったでしょう。「表現力や創造力に優れた小説を書くには、いやな思いをしなきゃだめですよ」と。
ちょっと無料で公開しすぎたかなぁとは思いつつも、私はみんなに気づいてほしい、もっとプライドの高い書き手でいてほしいのですよ。だから前回まで、ここが問題だ、それは違うと論じ続け、この投稿で最後にするつもりです。
私が「これはぜひ、電子書籍を購入してくれた人だけに教えたい!」と隠した以下の19項目。薫野みるくという人物を、もっと知りたくはありませんか?
◆文法編
・語彙とチーズの共通点
語彙とチーズには、驚くべき共通点があった。当ててみて。
・自分が書けない、読めない漢字は使うな
漢字が苦手な人ってけっこういるのよ。
・そして一秒で検索が可能な時代に
便利な時代の便利なものは、ちゃんと使って書きましょう。
・倒置法はほどほどに
よくweb小説のアオリ文で見るけど、あまり使わない方がいい。
・一人称=作者の視点ではない
常におじさんの影がちらついたら、いやでしょう?
・細かすぎて不気味な語り手
気持ち悪くて、そして不可解。
・三人称が書けなければ、小説は成り立たない
知らないことはある意味、幸せなんですけどね。
・残念なことに、それは君にしか見えていないのだよ
その程度の描写で、どうして伝わると思った?
◆創作編
・起承転結を考える
優れた「転」と、読後感のいい「結」を。
・チャプター分け(プロット)をする
プロットよりチャプターの方がわかりやすいから。
・作品の中で、一番書きたい箇所はどこかを考える
「書きたくはないシーン」こそ面倒臭がらずにね。
・まあ、そう焦るなよ
最近の人って、開始数行でアレを出すじゃん。早漏かよ。
・美少女、イケメンなんてそうそういない
あなたが価値を落とすんですよ。
・「情」を描け
生きた言葉とは、表現とは。
・二行、または四行ルールを守れ
ルールに反したら即死、ではありませんが。
・センスを磨け
見栄を張るのも大事です。
・想像力と創造力
自分という人生を俯瞰してみませんか。
・恥を知ろう
映像と音を、別々に見せないでほしいのです。
・小説世界にチートはねえ
だってイカサマしたら、その店を出禁になるじゃん。
項目タイトルに、それぞれ一行コメントをつけてみました。なかなか心躍る感じに仕上がって嬉しいです。
こうして一覧にしてみると、Nolaでの連載を含め、私の伝えたいことには一貫性があったのだと再確認出来ます。色んな人の意見を参考にするのもまた勉強。でもその中から、何を取り入れるかによって、あなたの今後の文章力や、作品の質には歴然とした差が出ます。
私は、自分の小説作品にはあまり自信がありません。
書くことは出来ますが、流行りのジャンルでもないし、それが読む人にも好まれるかどうかは、わからないからです。どうにかして「読まれたい」という欲求もなく、コンスタントに更新出来もしない長編を、ひとまず書けたところまで飾っておくだけ。そんな私は、だったら自分の力を活かせる逆転の発想をすればいいのだと思い至りました。
そして私流の「小説の書き方」をエッセイ集としてまとめ、誰かの役に立ち、活動費にも充てられれば、私はずっと物語を描いていられると、光が見えたのです。
とはいえ、得意ではないにしろ、小説を書くこともやめられず、例として使った「そして二人が出会うまで」を書き進めていかないことには、説得力もないので、いよいよ続きに取り掛かろうかと思っています。それこそ、まず好まれない「ゆっくりと過程を追っていく恋愛小説」なのですが、私自身が、キャラの台詞を脳内CVで楽しむためにも、やってやりますよ。だって誰も私の文章で書いてなんかくれないですし。
そして最後に、かっこ悪いけれども、はっきり言って活動費にするために書いたこの本の宣伝をさせてください。『薫野みるく式小説の書き方』は、現在BOOTHとKindleにて販売中です。Kindle Unlimited会員の方なら無料でDL可能ですので、「薫野みるく」で検索!
最後まで読んでくださったあなたが、目的を見失うことなく、楽しい創作ライフを送れますよう、願っております。
私は、悩み、苦しみ、破滅的な心理状態を経てこそ、自分にとっての良作が生まれると信じていますので、まあせいぜい、このままがんばります。
それではまた、どこかで。
Nola限定エッセイを含む連載はこれで終わりですが、何かお知らせや、書きたいことがあったら、いずれ更新するかもしれません。なので、ブックマークして下さっている方は、外さずにいてもらえると幸いです。
ご愛読、誠にありがとうございました。




