第24話 隣で笑うのは、ずるい
日曜、十三時二十分の少し前に広場へ着くと、藤崎が時計の下に立っていた。桃色のブラウスに、淡い灰色のゆったりしたパンツを合わせている。片側の髪を耳の後ろへ寄せ、白いスニーカーの先を少し外へ向けていた。
手元には、黄色い丸と葉のある小さいトートがあった。自分で模様をつけたものを持っているので、遠くからでもすぐ分かる。
「おはよう。あ、もうこんにちはか」
俺が声を掛けると、藤崎は笑って顔を上げた。
「こんにちは。青いの、ちゃんと見つけた」
「こっちも。今日は下、違うんだな」
「うん。動きやすい方にした。変じゃない?」
「似合ってる。桃色も、やっぱりいいと思う」
彼女の顔を見て言い終えると、藤崎は少しトートを持ち直した。自分で選んだ方の色を褒められるのが嬉しいと、前に話していた。俺も、彼女が着たくて選んだものを、今日も見たかった。
「三原の青も、日なたで見ると、いいね」
俺は白いTシャツの上に、薄い青のシャツを羽織っていた。下は黒いパンツで、靴はいつものスニーカーだ。服が似合っているかばかり気にしていた頃より、彼女に見つけてもらったことの方が嬉しい。
暑くなる前に写真を撮ろうと、二人で時計の台の横へ移った。通り抜ける人を待ってから、藤崎がスマホを持つ。俺も横へ並び、彼女の画面へ顔を向けた。
「三原、もう少しだけ、こっち」
「ここ?」
「うん。今、服の青まで入った」
肩が近づき、画面の中に桃色と青が並んだ。どちらかの顔を切らずに入れるのは、まだ少し難しいらしい。藤崎は自分の腕を伸ばし、画面を見ながら眉を上げた。
「私、今日も片っぽになりそう」
「俺、持ってみる?」
スマホを受け取り、彼女に画面を見せながら角度を変えた。少し上へ向けると空が増え、下げると時計の台が顔の後ろへ来る。きれいな景色だけを選ぼうとすると難しいので、二人が入る方を優先した。
「じゃあ、撮る」
俺が言った瞬間、藤崎が、三原もちゃんと入ってね、と付け加えた。自分で持っているのだから入っているはずなのに、おかしくて口元が緩む。
シャッターを押した後に画面を見せると、彼女も笑った。
「今の顔、いい。私、こっち残したい」
「俺、ちょっとそっち向いてるけど」
「うん。それも、いい」
もう一枚は二人でカメラを向いた。どちらも藤崎のスマホに残り、歩き出す前に俺へ送ってくれる。自分も写った一枚を受け取り、先に服を着てきてほしいと言ってよかったと思った。
送られた方を開くと、俺が持っていたときより顔が大きく見えた。藤崎の袖が俺の袖へ少し重なり、体の向きも同じになっている。学校の集合写真より、立つ場所を自分で決めたことが分かる一枚だった。
「三原、どっち残す?」
「両方。藤崎がこっちって言った方も」
「じゃあ、私も両方。今日、これから遊ぶ顔してるよね」
写真だけで、これからか帰るところか分かるのかと聞きそうになった。でも実際、少し楽しそうな顔をしている。自分の表情をそんなふうに見ることは少なかった。
藤崎は画面を閉じて、じゃあ行こう、と隣へ戻ってきた。写真を残すために立った場所から、その後の予定へ一緒に歩き出す。袖の重なった感触まで気にしていたのは、たぶん俺だけだったが、それをわざわざ確かめる必要はなかった。
駅の向こうへ出て、予約した店へ歩いた。いつもより日差しが強く、藤崎は途中で日陰のある側へ移りたいと言った。俺もそちらへ寄り、二人で建物の影をつないで進む。
「昨日、学校まで迷わなかった?」
聞くと、藤崎は首を振った。
「駅からは大丈夫だった。入口で、こっちで合ってるかなって、ちょっと止まったけど」
「中は、案内あった?」
「あった。人にも聞けた。行く前の方が迷ってたかも」
彼女が笑ったので、俺も大学の冊子を読む前に学校名ばかり見ていたことを話した。実際に行くと、写真では分からない廊下の幅や、ほかの人の歩く速さも分かるのだろう。
昨日描いた紙は持ってきたと言う。信号を渡る前に出そうとしたので、俺は、座ってから見たい、と伝えた。今広げると、慌ててしまいそうだった。
「うん。後で。言ったこと覚えてた?」
「覚えてる。分かんなかったら聞く」
「よし。説明する準備は、あんまりしてません」
「じゃあ、俺が聞く準備しとく」
歩きながら笑った。うまく話せるところだけ取っておく必要はないと思えるなら、昨日迷った線もそのまま見せてもらえそうだった。
施設へ着き、上の階の案内に沿ってエレベーターへ乗る。扉が開くと、ボールの転がる低い音と、ピンの弾ける音が重なって聞こえた。藤崎が少し先へ歩き、受付で予約した名前を伝える。
学生証を二人とも出して確かめてもらい、二ゲームと貸靴の案内を聞いた。支払いは終わってから一人千五百円。靴のサイズを選び、今履いてきたものを所定の場所へ入れてから、教えてもらったレーンへ向かう。
席へ荷物を置くと、藤崎はまず球を見に行った。俺も後ろについていき、穴の位置と重さを確かめる。軽ければ何でもいいわけでもなく、指がきついものは持つ前からやめた。
「これ、持てるけど、振ると重そう」
俺が言うと、藤崎も自分の手元を見た。
「私も。前、お姉ちゃんの借りて、持ち上げただけで戻した」
無理のない重さで指の抜けるものを選び、レーンへ戻った。画面へ表示する名前は、二人とも名字にする。順番は俺が先で、藤崎が次だった。
靴を履き替えた後、藤崎は自分の足元を見て一度笑った。いつもの白い靴とは形が違い、足を二つ並べると妙に落ち着かないらしい。
「私、これ履くと、来たって感じする」
「分かる。さっきまで普通の服だったのに」
「服は今も普通です。三原、ちょっと動いてみた?」
言われて、席のそばで一歩だけ重心を移してみた。いきなり走り出すより、履き心地を確かめた方がよさそうだった。藤崎も同じように片足を前へ出し、うん、大丈夫、と戻る。
彼女は姉と来たとき、最初に急いで投げて足と腕が合わなかったと話した。今も覚えているのは上手に倒した回より、投げた後に腕だけ高く残ったことらしい。
「お姉ちゃんに、手だけ格好いいって言われた」
「今日は、そこも見るか」
「そこばっかり見ないで。球も見て」
笑いながら言われ、俺も、両方は忙しいな、と答えた。何をしてもきれいに見える彼女を眺めるだけの午後ではなく、自分も同じように失敗する側へ入れるのがよかった。
「じゃあ、三原から」
「うん。転がればいいところから」
先の線を越えないように立ち、ボールを持つ手を下げた。隣のレーンで投げる人がいたので一度待つ。その間に、自分がどのくらい腕を振るつもりだったか分からなくなった。
ようやく前へ出して転がすと、思ったより音が大きかった。球は右へ寄り、端の三本だけを倒した。戻ると、藤崎が両手を胸の前で合わせている。
「転がった」
「そこ、見てた報告する?」
「最初の目標、達成なので」
彼女が笑い、俺も笑った。二投目は残る方を狙ったつもりで、今度は端の溝へ落ちる。画面に出た数字を見てから、俺は小さく息をついた。
「次は、最初からもうちょっと真ん中向く」
「うん。私はまだ、どう転がるか分かんない」
藤崎は自分の球を持ち、ゆっくり前へ出た。投げ終えた手が少し横へ流れる。球は真ん中近くへ行って六本が倒れ、彼女が振り返った。
「見た?」
「見た。ちゃんと六本」
「私、今、数えてなかった」
二投目で二本倒し、戻ってきた藤崎は満足そうだった。続けて立ち上がる俺へ、今のより真ん中だね、と言う。
隣に座って見ているだけのはずなのに、その顔を見てから立つと、背中が少し軽くなる。格好よく投げられるかより、戻ってきたとき何を言われるかが楽しみだった。
何度か順番が回るうちに、球を前へ出すときの力が分かってきた。それでも、まっすぐ行った次が同じとは限らない。俺が二投とも溝へ落とすと、藤崎は笑いをこらえるように口元を押さえた。
「笑っていいぞ。俺も、何しに行ったんだろうってなってる」
「違う。歩いて戻るときだけ、すごい普通の顔だったから」
「あそこで悔しがると、次まで引っ張りそうで」
「私、さっき二本しか倒れなかったの、ずっと画面見ちゃった」
彼女は席から得点の方を見上げた。消したい数字でも、しばらくすれば次の番になる。俺は、次なら違うかも、と言って自分の球を戻した。
藤崎の四回目は、最初に六本倒れて四本残った。彼女は席へ戻らず、残る並びを確かめてから球を持つ。俺もどこへ行くか見ていると、まっすぐ転がった球がその四本へ当たった。
最後の一本が少し遅れて倒れ、彼女がその場で両手を上げた。
「できた!」
「今、全部いったな」
「うん。最後、残るかと思った」
戻ってくる藤崎へ手を上げかけて、俺は一度止めた。彼女がそれを見て、手、出して、と言う。言われるまま上げると、軽く手のひらを合わせられた。
乾いた音がして、彼女はすぐに席へ座る。体育館では同じ組の人たちがしていたことなのに、俺の手には、さっきより熱が残っている。
「三原も、全部倒れたらやろ」
「うん。今日、あるかな」
「次かもしれないじゃん」
藤崎が笑うので、俺は自分の番へ向かった。何でも倒せそうな気分にはならなかったが、戻ってくるのを待っている相手がいる方へ、足が向きやすくなった。
一ゲーム目が終わると、俺は六十八で、藤崎は八十三だった。彼女は点差を見て少しだけ胸を張り、それから急に笑った。
「勝った。今だけ、ちょっと格好つけていい?」
「どうぞ。先に言ってたし」
「見たか、私の本気」
言った本人が途中で笑ってしまい、俺も声を出して笑った。周りの音が大きいので、学校より少し大きな声でも話せる。
続ける前に休み、席で水を飲んだ。俺も藤崎も家から水筒を持ってきていた。彼女のトートからは手帳のほかに薄いファイルが出てきて、膝の上へ置かれる。
「今、見ていい?」
俺が聞くと、藤崎はうなずいて、昨日の紙を取り出した。四角や丸を並べた図が二つあり、片方には小さい矢印がたくさんついている。
「最初、こっち。後で、こっち」
彼女が紙の左右を指した。俺は最初の図の真ん中にある大きい四角を見て、これを見せたかったのかと聞く。
「違う。こっちの小さい黄色のやつ。色そろえたら後ろ隠れちゃった」
「ああ。それで、前へ出したんだ」
直した後の図では、小さい丸が前へ来ている。紙の中だけでは色がないので分からなかったが、本人から聞くと、何を動かしたか見つけやすかった。
「この矢印、全部、一回で動かしたわけじゃないの。置いて、見に行って、戻して、また変えた」
「結構歩くんだな」
「そう。机に座って決めて終わりじゃなかった。作るより、並べる方が分かるかもと思ってたのに、全然」
彼女は笑った後で、でも面白かった、と付け加えた。うまくできたという結果より、その一言の方を覚えておきたかった。
俺が、また見たい回あったかと聞くと、次は作る方も体験してみたいと言う。まだどこの学校へ行くかは決めず、今日の案内を家で読み直すつもりらしい。
「昨日行っただけで、これにする、って言えるほど分かんなかった」
「うん。でも、行く前より質問は増えた?」
「増えた。あと、人に聞くの、思ったより普通にできた」
藤崎は紙の端をそろえ、ファイルへ戻した。俺に見せるためにきれいに描き直していなかった線が、隠れずそのまま残っていた。
二ゲーム目は、藤崎が自分の目標を宣言してから始まった。投げた後、球が戻るところまで見てしまう癖があるので、倒れる方を最後まで見ると言う。
「私、今度は最後まで立ってる」
「球より先に帰ってきてたもんな」
「気づいてたなら、もうちょっと早く言って」
彼女が笑い、俺も、言う前に戻ってきてた、と返した。俺の方は力を入れすぎず、さっき届いた真ん中の道をもう一度探す。
初めから上達したわけではないが、一投目で残ったピンへ二投目を向けられる回が増えた。七回目に七本倒し、残り三本を見たところで、藤崎が席から少し身を起こす。
「三原、それ、いけそう」
「そう言われると、端へ行くかもしれない」
「じゃあ、何も言わない。見てる」
彼女は両手で口を押さえるまねをした。俺は笑ってしまい、いったん球を持ち直す。
「いや、その顔で笑わせるの、ずるいだろ」
振り向く前に言うと、藤崎が手を下ろした。
「声出さなければ大丈夫かと思った」
「余計見ちゃう」
「そっか。じゃあ、普通にしてる」
彼女は背筋を伸ばして座り直したが、口元はまだ緩んでいた。俺も笑いが残っている。それでも、邪魔だから見ないでいてほしいとは思わなかった。
前を向き直し、一度だけ息をつく。何も音がしない場所ではないし、藤崎が無表情になる必要もない。隣で笑っている相手がいるまま、肩へ余計な力を入れずに球を前へ出した。
球は残った三本へ当たり、一つが横のピンを押した。全部倒れたのを見てから、俺はようやく振り向く。藤崎は席を立って、もう手を上げていた。
「今、ちゃんと全部見た!」
「俺も見た。たぶん、二人で見る必要ないけど」
「あるよ。ほら」
差し出された手へ、自分の手を合わせた。今度は俺からも少し前へ出す。音がした後、彼女は嬉しそうに笑い、俺も手を下ろすのが少し遅れた。
好きだと思う相手が、自分のささいな成功で喜んでいる。いつからそうなったかを確かめるより、今その笑顔をちゃんと見ていたかった。
最後の投球が終わると、二ゲーム目は俺が八十二、藤崎が七十九だった。彼女は画面を見てから俺を見た。
「三本だった」
「うん。さっきの三本かも」
「それは分かんないでしょ。私が溝入れたやつもあるし」
そのとおりなので笑った。一回ずつ勝った形になったが、合計ではまだ藤崎の方が上だった。彼女はそこを見つけ、今日は引き分けのつもりだったけど少し勝ちかもしれない、と言う。
「じゃあ、次、続き?」
俺が聞くと、藤崎はすぐにうなずいた。
「うん。次もやりたい。一ゲームだけじゃ決まんないって分かったし」
どちらが勝ったから相手に何かをさせるような約束はしていない。ただ、今日できたことをもう一度試せる日があればいい。俺も、もう少しまっすぐ転がしたいと答えた。
靴を戻して自分のスニーカーへ履き替え、受付でそれぞれ千五百円ずつ払った。外へ出る前に忘れ物を確かめると、藤崎はトートを見て、今日はタオル置いてない、と笑う。俺も水筒を入れたのを確かめ、二人で下の階へ降りた。
受付でもらった二枚のスコアの紙は、一枚ずつ持っていた。藤崎は折る前に両方の数字を見比べ、ここ、二人とも同じ形、と空振りの並ぶところを指した。
「その辺、俺、力入れすぎてた」
「私も。相手の方が倒れると、自分ももっとってなる」
彼女が言うので、俺は二ゲーム目の後半を指した。少しずつ残りを狙えるようになってからの方が、数字は増えている。
「次は最初から、このくらいだといいな」
「私は今日の一回目も越えたい。三原の方も伸びるだろうけど」
勝つための話をしていても、どちらか一人だけが上達する必要はなかった。相手ができるところが増えたら、また一緒に喜べる。
藤崎は紙を薄いファイルへ入れ、昨日の配置の図と重ねた。別の日にした違うことが、彼女の鞄の中へ並んで残る。俺も自分の分を折り目で軽く畳み、鞄の内側へ入れた。
施設の外はまだ明るかった。始まる前より手のひらが少し疲れ、階段の手すりへ触れたとき、さっき合わせた手まで思い出した。
「今日、誘ってよかった」
藤崎が言ったので、俺は彼女の方を向いた。
「俺も、来てよかった。自分だと、今日は思いつかなかった」
「私、三原は街を歩く方が好きかなって、ちょっと思ってた」
「好きだよ。でも、藤崎が楽しかったって言ってたから、そっちもやってみたかった」
彼女は返事を聞いてから、よかった、と笑った。俺の行きたいところへ行った日とは違う楽しさを、本人が連れてきてくれた。
駅へ戻る途中、商店街の掲示板で藤崎が足を止めた。夕涼み会のポスターがあり、屋台と小さいステージの絵が描かれている。夏休み最初の土曜、十七時から二十時までとあった。
「これ、前、お姉ちゃんと来たことある。大きい花火とかじゃないけど、歩くの楽しいよ」
藤崎が指した地図は、駅からそれほど遠くない通りだった。俺も何度か歩いたことはあるが、店が屋台を出す夕方には来たことがない。
昼の写真とは違う光になるのだろうと思ってから、先に口に出たのは別のことだった。
「藤崎、これ、一緒に行かない?」
彼女がこちらを見た。俺はポスターへ目を戻さず、返事を待った。
「うん。行きたい」
「その日、家の予定は?」
「今は入ってない。帰ったら確かめる。三原は?」
「俺も聞く。夕方からだから、何時までなら大丈夫か」
何も確かめないまま遅くまで引き延ばすつもりはなかった。二人で楽しめる時間を残すために、先に帰る時刻も決めておけばいい。
「夏休み、学校ないと、会う日は全部決めることになるね」
藤崎が言った。俺はポスターから彼女へ目を戻した。朝、教室へ入れば同じ場所にいるという時間が、一度なくなる。
「そうだな。今日みたいに」
「うん。私、行きたいとこ出てきたら、また言う」
「俺も言う。空いてる日、全部同じじゃなくても」
「そこは、相談だね。私、学校のことも、もうちょっと見たいし」
彼女はそう答えた。俺にも届いた冊子があり、拓海と遊びたい日や、家ですることもある。予定を全部二人でそろえなくても、一緒に行きたい場所を一つ決められる。
今日会うまでにも、体育館で見つけた顔と、学校の外で見たい服があった。次の夕方には、今日とはまた違う藤崎の声を聞けるのだろう。
「じゃあ、帰ったら、まず時間確認する」
俺が言うと、彼女はうなずいた。曖昧に今度とだけ言わず、同じポスターの日時を見て話せたのが嬉しかった。
藤崎はポスターの日時をスマホへ記録してから、俺を見上げた。
「じゃあ、今度は、夕方の待ち合わせだね」
「うん。今日より少し涼しいといいな」
「私も。あと、暗くなる前に三原見つけたい」
笑う彼女へ、今度も見つける、と答えた。まだ服も時刻も決めていないのに、日が傾く通りの中で彼女を待つところを思い浮かべていた。




