↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
君といきたい ー不要品AIと小さなフクロウの旅ー  作者: yunimituki
第5章ー落石事故と残されたものー

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

88/160

第5章-88 光の線と鎧との再会

ー電子世界ー


眩しいほどの無数の光の線が走っている。


まどろみの中、ゼロユイは目を覚ました。


目の前にはプロトタイプと、青いフクロウがぼんやりと見えた。


「やあ、また会えたね。

だが……いつもと様子が違うようだ。」


ゼロユイは、ぼんやりとプロトタイプの言葉を聞いていた。


「人間の感情というのは実に多種多様だ。


君はそれに触れ今に至る。

だが、君は今1人の人間に執着され、君自身も流されそうになっている。」


ゼロユイの口がゆっくりと開いた。


「言ってる意味が……分からないよ。」


「つまり、君の旅をここで終わらせる事ができる。どうする?」


「終わらせられない。

医者に、ならなきゃいけないから……。」


プロトタイプが笑う。


「君の意思なら尊重しよう。

だが、もしも違うなら……フクはこちらで回収させてもらうよ。」


ゼロユイの目がパチリと開いた。


「フクだけはダメ!!」


目を覚ますと、寮の自室のベッドだった。


目の前にはフクが心配そうに見ている。


「あれ?なんで?」


フクを抱っこして、あたりを見渡すと、枕元に封筒が1通置いてあった。


封筒を開けると、手紙と自室の鍵が入っていた。


手紙を開いた。


⸻


ゼロユイさんへ


セキさんと合わせてから、具合が悪そうでしたので、学校まで送らせていただきました。


教員の皆様には話を通してありますので、今日はゆっくり休んでくださいね。


フクさんは始終ゼロユイさんを心配していました。


本当に賢い子ですね。

これからも、大切にしてあげてください。


僕は病院に戻ります。

最後まで一緒にいられなくて残念です。

またお会いしましょう。


コウより


⸻


手紙を閉じる。


「僕……コウさんに迷惑かけちゃったんだ。」


膝の上にいるフクは僕の裾を掴んで引っ張った。


「フクもごめんね。

びっくりさせちゃったよね。」


「ビー!ビッ!!ビビー!!」


フクは羽をバタつかせながら、今まで聞いた事のない鳴き声を出した。


「ビ……ビー?どうしたの?

大丈夫だよ。フク、大丈夫だから。」


フクを宥めていると、玄関からノックが聞こえて来た。


フクは身構えている。


「大丈夫だよ。行ってくるね。」


僕は寝室の扉を閉じ、玄関を開けた。


教員が立っていた。

少し緊張した顔をしている。


「ゼロユイ、体調は大丈夫か?

君にお客さんが来ているんだ。

気分がまだ優れないなら断るがどうしたい?」


「僕は大丈夫だよ。お客さんって誰?」


「それが、警備隊のガーディという方なんだ。

鎧姿でな……知り合いかい?」


僕は自然と笑顔になった。


「ガーディさん!?どこ?どこにいるの!?」


僕は通路をキョロキョロと見渡した。

教員は少し困った顔で、僕に笑いかけた。


「知り合いなんだな。

分かった、分かったから落ち着いて。


今は相談室で待ってもらってる。


呼んでくるから、部屋を整えておきなさい。

しかし、ゼロユイは社交的だな。」


教員が去ると、フクが寝室から飛んできた。


羽を広げ、踊るようにクルクルと回っている。


「フク、まだダメだよ。

先生と一緒に戻ってくるかもしれないから、

もう少し寝室に隠れてないと……。」


「ギィー!」


フクと小さな攻防を繰り広げる中、大きな影が僕たちを包んだ。


「ゼロユイさん、お久しぶりです。

この間はお見舞いに来ていただきありがとうございました。」


ガーディが丁寧に頭を下げた。

それを見たフクはガーディの肩に目にも止まらぬ速さで飛び乗り、甘えるように鳴いた。


「ピィ!」


「あ、ずるいよ!僕が先に……。」


僕の言葉を遮るように、ガーディは僕を抱き上げた。


ガーディの体は少しごわりとしたが、ひんやりとして気持ちが良かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。