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君といきたい ー不要品AIと小さなフクロウの旅ー  作者: yunimituki


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第4章-53 警備隊の奮闘

ー落石事故現場ー


ガイは大きな岩を1人で押した。


土煙が舞い、岩が音を立てて転がった。


「大丈夫か!?」


岩の下敷きになっていた作業員を担ぎ上げ、近くにいた部下を呼んだ。


「おい!お前。こいつを外まで運び馬車に載せろ、とっとと来い!!」


「はい、ガイ隊長!!」


ガイは自分の背から、部下の肩に作業員を渡そうとした。


その時、ガイのすぐ近くで、ピシッと岩が裂ける音が鳴った。


ガイは部下に向かって叫んだ。


「走れ!落石だ!!」


急いでその場から離れた。


岩と砂が2人の真後ろまで流れ、足元で止まった。


震える部下にガイの怒声が飛ぶ。


「ほら、何をぼさっとしてる。

早くこいつを外につれて行け!」


「は、はい!」


ガイは、部下に作業員を背負わせた。


部下は男を抱え全力で走っていった。


「よし行ったな。

まったく、犯罪者を取り押さえる方がよほど楽だ。」


洞窟の奥の方では、別の部下2人が、大岩を動かそうと奮闘していた。


岩の下には足が下敷きになった作業員がいる。


「くそっ!まだいるか。」


ガイが駆け寄ろうとした時、ガーディが大岩に向かって走っていくのが見えた。


「加勢します!」


ガーディは岩に手をかけた。


岩と金属が擦れミシミシと音を立てる。


徐々に岩が動き、作業員を救出した。


「この人を外までお願いします。」


ガーディは2人に作業員を預けると、新たな救助に向かっていった。


ガイも走るが、ガーディの向かう先でピシピシと音が響いて来たのを感じた。


「ガーディ!戻れ!!」


ガーディはガイの声に振り返ったが、頭上に岩が降り注いできた。


「ガーディ!!」


ガイが叫ぶ。


ガーディは避けようとしたが、一際大きな岩が右足の上に落ちた。


金属の破片があたりに散らばった。


「大丈夫か!?」


ガイが駆け寄る。


ガーディは片手で岩を押し、脇に転がした。


足は潰れ、平たい棒のようになっている。


ガーディはガイに顔を向けた。


「ガイ隊長。

入隊の時にもお伝えしましたが、私は痛みを感じません。力も普通の人間以上にあります。

なぜ心配をして……。」


ガーディの言葉が終わらないうちに、ガイはガーディに拳骨をくらわせた。


ガーディの頭が強く揺れる。


「馬鹿者が!

痛みの有無は関係ない。

お前は私の部下の1人だ。

それよりも、片足を壊しおって……どうやって救助を再開するつもりだ!?」


ガイは血が出そうなほど拳を握りしめた。


「ガーディ、お前は遺体や肉片、作業員の名札まで全て回収しているな。

丁寧に袋にまで詰めて……生存者が優先だ。

分かっているのか!?」


ガーディはしばらく黙ったあと、ガイに頭を下げた。


「申し訳ございません。

生存者を優先いたします。」


ガーディは項垂れるように謝った。


ガイは腕を組み、キッパリと言い放った。


「分かれば良い。お前は外に出ろ。

その体では足手纏いだ。」


ガイは洞窟のさらに奥に入っていく。


ガーディは潰れた足を引き摺るように後を追った。


「ガイ隊長、私も救助を続けます。」


ガイは振り返りガーディを一瞥した。


「俺は忠告はした。

何かあっても助けられんぞ。」


「私は助けます。」


「……勝手にしろ。

くれぐれも、遅れをとるな。」


「はい!!」


ガイとガーディは次の救助へと向かった。

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