第170話 砲術系法術師 陸奥守伊達祥子推参!
二人は本部棟を出るとそのまま裏手の駐車場を抜けて射場の土嚢の裏側までたどり着いた。
射撃訓練場に人の姿が無いのが誠にとっては唯一の救いだった。
祥子はその間常にしゃべり続け自分が誠に要求するかえでの求める変態行為を遥かに超えるハード過ぎてついて行けないプレイの数々にこの人には羞恥心が無い……というかかなり壊れている事だけは間違いないと確信するに至った。それを甘い甘美な『愛』として笑ってほのめかし、最近は誠の趣味に合わせると称してそれを控えているかえでのような気遣いを祥子に期待することは絶対に不可能であることだけが誠の分かったことだった。
「ここが拳銃の射撃レンジで……」
誠はおそらく上着の下にかなめのように銃のホルスターを入れているのであろう祥子はとりあえず拳銃の射撃訓練から始めると思ってそう言った。
「おい、誠。お前は俺を馬鹿にしているのか?俺の拳銃射撃でこのような100mしかないレンジで俺のこの右目の性能を生かせると思うとは……俺をものにした男としては舐めすぎだな!そちらにライフル用のレンジが見えるな!そちらでやる!」
そう言うと祥子は誠を置いてそのまま1000mの距離まで標的が置いてあるライフル用の射撃レンジに足を向けた。
「でも、拳銃ですよ?そんな距離当たる訳が……ああ、西園寺さんなら当てますし祥子さんもサイボーグだから出来て当然でしたね」
誠も祥子がただの身長が2メートルを超える女変質者ではないことを思い出してそう言ってライフル用のレンジに歩いていく祥子の後に続いた。
「うむ、これならちょうどいい……奥に……車が見えるな?アレを見ていろ」
祥子はそう言うと上着の下から誠の初めて見る拳銃を取り出した。
「ああ、それが祥子さんの銃ですか?確かFNファイブセブンとか言うんですよね?でも、それってクバルカ中佐のP90と同じ弾を使うんですよね。クバルカ中佐もその貫通力は高いけど有効射程距離とストッピングパワーが無いのは不満だと言ってたんですけど……祥子さんはそれで良いんですか?」
誠は何かというとかなめに銃器のうんちくを仕事中一切仕事をせずにそう言う無駄知識を植え付けられていたのでそんなことを口にしていた。
「ストッピングパワーが無い?誠は俺を誰だと思ってるのか?俺は陸奥守伊達祥子!この宇宙最強の砲術系法術師だ!そんなことは意味がない!」
そう叫ぶといきなり祥子は射撃レンジの果てに置かれたかなめがふざけて愛銃STV-40で穴だらけにした小型車に銃口を向けた。




