第131話 社会不適合女達に『女性恐怖症』認定される誠
「神前の隣の部屋ねえ……ならアタシが引っ越そうか?そのショック療法とやらをアタシが銃を突き付けて脅してやればすべて解決する。あんなターミねーちゃんなんか寮の庭でテントでも張らせて暮らしていればいいんだ」
かなめは不服そうにそう言うが、カウラはそのかなめに鋭い視線を向けた。
「渡辺が伊達と原田を神前にけしかけるのは医学的見地からのショック療法だ。貴様が行ったら神前がマゾヒストとして開花して思いもよらぬ展開となる。その点、伊達も原田もマゾだがそれ以上に色情狂だ。神前が女性と普通に接することができるようになるのが今回の目的なのだから神前を貴様好みの変態性癖にする必要は無い」
そうカウラは冷たく言い放つ。メインディッシュの皿が下げられデザートのプリンのようなものが三人の前に置かれた。
「あのー、それには僕の意志は反映されないんですか?僕は普通に恋愛して普通に童貞喪失をしたいだけなんですけど……お三方があまりに普通ではないからそう言う機会に恵まれていないだけであって……」
そんな言葉を口にした誠にリンが憐みの視線を送ってくる。
「いいえ、誠様は『女性恐怖症』という立派な精神病患者です。それを直すためにはその頑固な童貞を治癒する必要があります。そしてそのためにはあの『女ターミネーター』のような強力な治療薬が必要だというのが医師としての私の見解です。一刻も早くその病気が治癒すれば私の夜這いも喜んで受けるようになるはずです」
力強く力説するリンだが、誠はその『女性恐怖症』の原因を作ったのはアンタ等だろうと言いたい気持ちを必死にこらえながら食事を終えた。
「確かに、遼州人の未婚率80%。とくに大学卒業者で大企業の出世コースに乗っていない人物やエリート官僚や医師や弁護士、政治家の子弟以外の童貞率は99%だと聞くからな。遼州人には『女性恐怖症』という共通の病があることは理解できた。その治癒に多少の無理が必要なのも分かった。リン……必ず治癒するのか?神前の『女性恐怖症』は」
誠の想いとは全く関係の無い発想でカウラはリンにそう言った。
「はい、間違いないでしょう。あの『女ターミネーター』は初めは誠様を蹂躙凌辱するでしょうが、あの女はかえで様によると一度スイッチが入ってしまえばそれは簡単になんでも言うことを聞く便利な雌に成り下がるそうです。初めての瞬間は怖いかもしれませんが……誠様。あの女を攻略できれば後は私達と言う天国が待っているのです……ここは堪えどころです……ご自分の御快癒の為にも耐えてください」
はっきりとそう言うリンの言葉を聞きながら誠は自分の意志はまったくこの三人には届かないんだとあきらめの境地に入っていた。




