第118話 グラウンドゼロ状態か……ドM斬り刻み状態か。二つに一つ
「しかし、日野。貴様ならあの『女独眼竜』に対抗できるんじゃないのか?貴様の人格と神前に対する態度は気に食わないがその法術師としての能力は私は買っている。貴様ほどの力ならいくら飛行戦車を撃破する攻撃力をもつ砲撃系法術も無力化できるのではないか?」
かえでの正面でかえでが誠の右手を握るのに対抗して左手を握りしめながらカウラはそう言ってかえでを握りしめた。
「たぶん……それは出来るかもしれないしできないかもしれない。それこそ命を賭けた戦いになるだろう……まあ、その結果寮の半径1キロ圏内が焼け野原になっても構わないし君達がその巻き添えで死んでも構わないというのなら僕も券を振るうことをためらわないが……誠君。僕が剣を抜いたら干渉空間を展開して君だけ逃げてくれたまえ。僕は君無しでは生きられない。そして恐らく僕を倒した祥子君も君無しには生きられないというだろう……君にはそんな愛の賜物としての義務がある」
そう言うとかえではしっかりと誠の手を握りしめ怒りに震えるカウラに挑発するような視線を送る。
「半径1キロが焼け野原……確かに飛行戦車一個中隊を全滅させられるってっことはそれだけの火力があっても不思議はないですね……でも、ここは穏やかに生きましょうね?かえでさん、その腰の太刀には手を触れないでくださいね?」
自分の為に数万人の死者が出ると宣言された誠はただ恐怖に震えながらそう言っていた。
「でもねえ、祥子ちゃんが望んでいるプレイの過激さは……『女王様』であるかなめちゃんが嫌いな出血系込みなのよね……誠ちゃん……新人調教師として『女独眼竜』と呼ばれた究極のドMの野獣を調教する自信はあるのかしら?」
完全にこれから起きることは楽しいことだと決めてかかって傍観を決め込むようにアメリアはそう言った。
「おい、出血系かよ……アタシはアレは駄目だ。確かに神前じゃ開発され尽くしたマゾ雌を満足させるのは無理そうだからアタシが権威をちらつかせて最高の調教を施してやろうと思ったが……出血系は……アタシはサブに徹する。神前。オメエは実際に何人か人を斬ったことがある。その時の快楽を思い出してあのターミねーちゃんが望むように斬り刻んでやれ。その為の叔父貴がオメエに預けた遼帝国の宝剣『賊将の剣』だ。今こそ1億年の歴史を秘めた秘剣の力でアタシ等を救え」
かなめは何時になくまじめな表情で誠に向けてそう言った。
「そんな……独立の英雄が使った宝剣をマゾの人が望む快楽のために使うんですか?それに僕も人が血を流すのを見て喜ぶ趣味は無いですよ」
誠はそう言いながらもたぶんそれ以外にこのメンバーの命が助かる道はないのではないかと思うようになってきていた。




