第104話 最悪の先祖返り『女独眼竜』
「そーだな。伊達は日常的にそれを持ち歩いて生活しているらしーや。西園寺が可愛く見えるな、アイツは『砲撃系』の法術に特化していてしかも持ってるのがミニガン……アイツの力なら飛行戦車の一個中隊位全滅させられるんじゃねーの?」
さらりとランはとんでもないことを口にする。
「常に持ち歩いてるんですか?ミニガンを?何時でも撃てる状態で?しかもその威力は法術で強化されて飛行戦車が堕ちる?なんでそんな危ない人が入国審査に通ったんですか?」
誠は飛行戦車の装甲と自分の筋肉を比べながらそう言った。
「あの子、『自分は政宗公の生まれ変わりだ!』とか言ってたわよ。まあ、伊達政宗も結構無茶苦茶してた人だから。そもそも伊達政宗が活躍した時代は安土桃山時代。すでに豊臣秀吉は全国の大名に自分の許可なしに戦争はしてはいけない、戦争をしたら攻め滅ぼすと宣言していた後に政宗は次々と周りの大名を滅ぼして奥州の覇者となった……しかもそのやり方のエグかったことときたら……滅ぼした大名は領民も含めて皆殺し。そのやり方に危機感を感じた大名が父親を盾にして逃げ出そうとすると父親ごと撃ち殺す。弟は気に食わないから殺し、母親もついでに殺す。まあ、典型的な『ナチュラル・ボーン・キラー』だったのね。当然、秀吉はキレて政宗を殺そうとしたけどそこは口八丁で上手く言い逃れた。その後の関ケ原の合戦の時も弱小の伯父最上義光が攻められたのを口実に上杉家の会津に侵攻して好き勝手。そして徳川家の世になると城は作っちゃいけないなら要塞を作ればいいじゃないのということで松島という場所に的確な見張り台を配置して『はい観光地を作りました!』とか言って幕府に反抗気する気満々。そんなだから常にミニガンとか対シュツルム・パンツァー用ロケットランチャーを日常的に持ち歩いても不思議は……」
「不思議です!異常です!先祖が変だからって自分まで『ナチュラル・ボーン・キラー』になってどうするんですか!」
狙われる当の本人である誠は気が気ではなかった。
「しかも性的な意味でもかなり伊達政宗はアレだったらしいわよ……まあ、当時の武将らしく男も女もいける口だったんだけど、その男へのラブレターにそれはもう私でも恥ずかしくなるような卑猥な言葉で愛の告白している文書がしっかり残ってるのよ。つまり、性的にも誠ちゃんはものすごく過激なプレイを強要される……」
アメリアは完全に面白がって青ざめる誠に止めを刺した。
「過激なプレイを求める?そんな僕を差し置いて誠君と命を賭けるような過激なプレイなど僕が許さない!」
その言葉に変な方向で怒りを爆発させたのがかえでだった。
「かえでさん……そんなところに命を賭けなくてもいいですから。でも祥子さんは……何をしてくるんだ?かえでさん以上……でもあのお堅い茜さんの友達だろ?そんな変なことは……」
誠は冷や汗をかきながら自分の方がより誠の過激な変態要求に応えられることを小声でリンとささやきあっているかえでを無視することに決めた。




