↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユグラシア冒険記 —幼なじみに連れられて、未知の大陸を冒険することになった件—  作者: ヨダカカツキ
第七章 海洋国家シードラ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
72/127

第七十二話 ステラに迫る危機

「ボイド。──あの六賢も絡んでたんですね」

エイナが言った。

俺たちはまず、エイナの家に向かった。

先ほどの出来事を、報告する。


「知ってるのか?」

俺が聞くと、エイナは頷いた。


「心理学の権威であると同時に──人材管理局長です。

世界中から──帝国の要となりうる人材を見つける仕事です」


「──じゃあ、六帝を選ぶのもボイドってことか?」


俺の質問に、エイナは首を振る。

「いえ。それはアーカーシャのはずです。私も叔父様に聞きました。

あくまで、人材管理局は見つけて推薦するだけです。

──かくいう私も、人材管理局の推薦で十八将になりました。

ボイドではなかったですが」


「──ステラが狙われている。俺たちで、なんとかしなくちゃ」


「恐らくボイドは、これまでの六帝の選出基準を把握しているのでしょう。

その上で──ステラが有力と踏んだ。

確かに、叔父様も言っていました。〝前の六帝との関係性〟が影響している可能性があると」


「にしても──殺すってのは……やりすぎじゃないのか」


「真っ向からそれを行えば、犯罪行為となり──即死刑になります。

恐らくボイドは何らかの口実を作っているはずです。

アーカーシャに対して、説明ができるだけの」


「……なあ。気になってたんだけど、アーカーシャってのは国のことなのか?誰か人のことなのか?」


俺は気になっていた質問をした。


「──それは、私も分かりません。行ったことがありませんから。

ただ、それが一つの〝意志〟であることは間違いありません。

このユグラシアのすべては──アーカーシャの〝意志〟によってきめられています」


……余計分からなくなる。

だが、今はそれを気にしている場合じゃない。

対策を練らないといけない。


「その口実ってのは、想像がつくのか?」


俺が聞くと、エイナは少し考え込んだ。


「ステラ自身が犯罪や帝国に損害を与える過失を起こしていれば、私刑による殺害も認められます」


「権力者の特権、ってやつか」


俺は、デュランの指示のもと、サーラがロイスを影だけにしたあの光景を思い出す。


──できれば、消し去りたい記憶だが。

俺は、忘れるわけにはいかない。


一生向き合っていかなくちゃ。


「はい。ですが──彼女自身に瑕疵は見当たりません。だとすれば」


「……プルークさんか」


俺が言うと、エイナは頷いた。


「師匠は海洋管理の仕事をしばらくできていないと言っていました。

──それを業務怠慢と捉えるなら。

師匠に対して私刑は成立します。

その際に抵抗したステラを殺してしまった、とすれば……」


「情状酌量でおとがめなし、ってことか。

待てよ。じゃあ──プルークさんが危ないじゃないか」


俺が言うと、エイナが立ち上がった。


「急ぎましょう。師匠の家に」


あの家には、二人しかいない。

寝たきりのプルークと、ステラ。


いくらステラが高位式者だとしても、プルークをかばいながらの戦い。

——危険すぎる。


エイナは、車のアクセルを踏み込んだ。

その顔には、らしくない焦りが見えた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。