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ユグラシア冒険記 —幼なじみに連れられて、未知の大陸を冒険することになった件—  作者: ヨダカカツキ
第三章 ブルドア国パルファム市

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第二十一話 ダゴスのやり口と、真実と。

「お兄さんが投獄されてるのに、おとなしくダゴスに従ってるってわけ?それでも騎士なの?」

メイは腰に手を当てたまま言った。


——やめてくれ。せっかく話がまとまりそうなのに、逆撫でするな。


「……従っているうちは、処刑はしないという話だ。

だが、逆らえば——殺すと言われている」


「酷い……」

アイネが、口を押さえた。


アイネの言う通り——ダゴスは、中々悪どいやり方をするようだ。

ガンダルは兄を人質にとられ、いいように使われているということか。


「お兄さん——ファングさんを救出できれば、ダゴスを追い出すことができそうですか?」

俺は聞いた。


ガンダルは、少し考える仕草をする。


「可能だろう。——同時に、パルファムはアーカーシャ帝国と敵対する形になるだろうがな。それでも、今の国よりはマシになるだろう」


「ファングさんは、帝国から選ばれたんじゃないんですか?」


もしそうだとすれば、帝国との繋がりがあるはずだ。

うまく交渉できる可能性もあるんじゃないか?


「兄貴——ファングは、民から選ばれた市長だ。

帝国から市長が送られてきたのは、ダゴスが初めてだ。

民からの人望の厚い兄貴が邪魔だったんだろう。

罪をでっち上げられ、投獄された。

兄貴は、今は逆らうな、時を待てと言って投獄されていった」


「その時が——来たってわけね」

メイが指を鳴らした。


「メイ、ちょっと黙っててくれ……。

ガンダルさん、あえて敵と呼びますが——ダゴス陣営、敵側の人数はどれくらいですか?」


戦うべき相手の戦力を把握するのは、戦の基本だ。

——まぁ、これも父さんの受け売りだけど。


「ダゴスとともにガリアから異動してきた側近が数人。

その中に——式術者がいる。青い髪のやつと、緑の髪のやつだ。どんな能力かは——知らん」


「レイン叔父さんとイエナ叔母さんだね」

キセキが言った。


「……あんなレベルはそうそういないだろ。

もし俺たちの知っている式術者と同じなら——能力は大体分かります。いずれにしても、先にファングさんを救出したほうがいいですね」

俺は言った。


「だが——どうやって?囚われている牢獄は見張りだらけだし、鍵がかけられている」

ガンダルは再び指を組んだ。


「簡単な鍵くらいなら開けられるけどな」

ラウルが、さらっとすごいことを言った。

……昔盗賊でもやってたのかよ。


「見張りの数次第ですが……そっちに式術者はいますか?」


「いないはずだ」


「なら、多分大丈夫です。

こっちには便利な式術者がいますんで。

な、エルデネ」


俺はそう言ってエルデネを見た。


「なーんかうまく使われそうだね。まあいっか。面白そうだし」

エルデネは笑って言った。


この女の行動基準は、面白そうかどうか。

長い付き合いでなんとなく分かってきた。


さて、ファング奪還作戦の開始だ。

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