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ユグラシア冒険記 —幼なじみに連れられて、未知の大陸を冒険することになった件—  作者: ヨダカカツキ
第十二章 ロッド大陸テオロッド国

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第百二十二話 ユイト=カタギリ

父さんはこちらを見ると、幻でも見たような顔をした。

目を細めている。

「……アラタ、か?」

ゆっくりと俺に近づいてくる。

「それに、キセキ。あと……イエナがいるような気がするが……若い?いや、小さいな。やっぱり幻か」


俺は、笑った。

こんなに動転している父さんは初めて見たかもしれない。


「ただいま!父さん!」

キセキがそう言って、タツオ叔父さんの所へ走っていく。


「おー、おかえり。無事だったか、キセキ。旅は楽しかったか?」

タツオ叔父さんは、普通に笑顔で対応している。


……え?半年間音信不通だぞ?


「……え?本当に……アラタなのか?」

うちの父さんは、まだ信じていないようだ。


「本物だよ。ただいま、父さん。ごめんな、思ったより長くなって」

俺は言った。


すると、父さんは俺の元へ走ってきて——いきなり俺に抱きついた。

「うぉぉおぉ!アラタァァ!!無事でよかったぁぁ!」


痛いけど——本当に心配してくれていたことが分かって、嬉しくなる。


「いた、痛いって、父さん。——ちょっと冒険しすぎちゃったけど、みんな無事だよ。仲間も増えた」


「なんか、ガタイ良くなってないか!?身長も……伸びたな」

父さんが俺から体を離して驚いた。


「確かに、身長は伸びたかもな……。まぁ、半年くらい旅してたからね」


「は!そうだ!エルデネはどこだ!母さんたちがとんでもなく怒ってるぞ!それに、メイはどこだ!」


……やっぱり怒ってるか。そりゃそうだ。

テリーズ叔母さんに斬られそうになったら庇ってやらなきゃ。


「メイは、船で帰ってきてる。俺たちだけ、先に帰ってきたんだ」


「……先に?どうやって?船より速い乗り物があるのか?」


それを聞いて、俺はキセキと目を見合わせた。

「……話したいことがいっぱいあるんだ。父さんも、タツオ叔父さんも、驚くよ」


俺たちの、冒険。

未知の大陸と文明。

信じられない科学技術。

そして——それを支配する、人工知能、アーカーシャ。


何から話そうか。


俺は考えていた。


「でも——なんで父さんたちはテオロッドにいるの」

俺は聞いた。

本来——アルカディアで仕事をしているはずだ。


それを聞くと、父さんはため息をついた。

「……お前らの捜索に出発するところだったんだよ。母さんたちからの要請で、本格的なチームを組んで、向かうところだった。全員、一年以上の仕事を空ける準備をしてな。今日は、最終的な段取りを詰めてたんだ。

何しろ——何も分からない未知の大陸だからな」


なるほど……。

どうやら、大人たちに相当迷惑をかけていたようだ。


エルデネ、ごめん。

庇えないかもしれない。


「ユイト。とりあえずミサキたちに連絡してくるよ。あとテリーズにも」

タツオ叔父さんが言った。


「え?父さんもエーテルリンク使えるの?」

キセキが聞くと、父さんが指を振った。


「キセキ。お前らがいない間に、タツオがついに成功したんだよ。電気と——電話の実用化に」


どうやら、ロッド大陸も科学の進歩があったみたいだ。

しかし。


「電話って……これじゃないの?」

俺が端末を出すと、父さんがそれを手に取って、真顔になった。


「これは——スマホ……?」


タツオ叔父さんもそれを手に取る。

「うん。多分、スマホだね。アラタ。話聞かせて」


それ、端末なんだけど。


スマホって……なんだ?


俺たちは、王宮の応接に通された。


——長くなりそうだな、と俺は思った。

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