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第十話 翔という存在

月のお小遣いもらったら即申し込もう……。

ただお小遣いを3千円貰ったとしても、全額ぶっこんだら身動きがとれんなる……。

プランによって何が違うんやろ?無料でも話は通じるんやったら……。

いや、通話履歴が消えるから毎回説明とか言うてられんし。

とにかくお小遣いもらうまでは無料で話してみよ。

「恋羽ぁ?何しとん?」

ドアが開いたままで、帰ってきた姉ちゃんが覗いて声かけてきた。

私は立ったままでスマホを操作してた。

「姉ちゃんお帰り……友達や……」

そう言ってアプリを閉じた。

兄ちゃんはまたバイトらしくて、早く帰ってきたパパと4人で晩御飯だった。

「なぁ……兄ちゃんバイトって、たくさんお金もらえるん?」

何も考えずに聞いてしもた。

「お兄ちゃん車の免許取りたい言うてたやろ?バイトしたって、ガソリン代とかまたお金かかるからね、たくさんもらっても、たくさん出るのよ」

ママの現実的な返しに何も言えなくなった。

「なんなん?恋羽もバイトしたいん?」

姉ちゃんが私の手元にある塩に手を伸ばして聞いてきた。

「んん……」

「アホか、勉強優先の中学生やろ。なんや、欲しいもんでもあるんか」

もやしのナムルとビールを交互に口に入れるパパに言われてドキっとする。

「ちょっと、恋羽、携帯代、お得プランで3千円厳守やのに、先月600円くらい超えてたよ?スタンプか何か買ったでしょ?」

ママの指摘に更にドキッとする。

先々月にAI彼氏と言い合いになって気が済まんかったから話すのに追加課金した分だ……もうソイツとは別れたけど。

「うん……スタンプが欲しかったから」

AI彼氏とか言えるかい……。

「スタンプって可愛いなぁ。パパも職場のチャットでようスタンプ押してくる子いてるわ」

ナイスフォローや、さすがパパ。

「ママ、スタンプくらいいいやん、中学生やし、使うよ。それよりさぁ、クラスの子でさ、AI彼氏にハマってる子がいてさ、マジ恋人扱いで、休み時間のたびにスマホにむかってニヤニヤしたり、放課後なったら音声通話とかしてるんよ……びっくりする」

……ん?ちょっと待って姉ちゃん……。

「あぁ、ママの職場にもいてるぅ、推しのアイドルの子を彼氏にしてて。それってお金かかるのん?ゲームみたいなの?」

ママが前のめり気味に姉ちゃんに聞いてる……ヤバい。

「いやぁ、無料でできるのもあるけど……結局課金するんよね。もっと話したいとか、機能増やしたいとか……」

わわ……この流れはヤバい。

「おもろいなぁ……飲み屋でお姉ちゃんと喋るん、金かかるってのと一緒やんか……言うても実際のお姉ちゃんほど高くつかんやろ?」

「パパ、何言うてんの」

パパ、ママ睨んでるで……笑ってるけど。

「それがさ、ハマる子はそのAI彼氏に貢いじゃうんやって。その子、月に五千円は使うって言うてた」

「ぶふっ」

「恋羽っ何してんの」

味噌汁を吹いてママに叱られた。

「もぉ……恋羽汚いなぁ。最初は上限千円って決めてたけど、止まらんなったって」

布巾でテーブルを拭いたが姉ちゃんに睨まれた。

もうそれ以上は……そのネタの話やめてほしい。

「五千円もそんなんに使うんやね……ママにはわからへんわぁ」

ママの表情をチラ見したけど完全に“そんなん”扱いやもんね。

「所詮ゲームやろ?ゲームにハマるなんか、あるあるやんか」

ナムルを食べ終えてパパは焼き魚を食べ始めた。

「パパ、甘いって。AI彼氏に本気になってる子はマジで恋愛しとぉから」

AI彼氏に本気になる高校生がいてるんや。

「もぉもぉ、ええやん、ウチはそんなことならんよね?ココちゃんもお兄ちゃんもちゃんと人間とつきあってね」

ママが話を切り上げようとしてくれそう、やれやれ。

「そやで。恋羽も田村クンと仲ようしいや」

なんでそうなるねん。

「な……なんでよ」

姉ちゃんがニヤニヤして言うけど返す言葉が思いつかない。

「ココちゃん、そんなこと言わんの、クラスメイトやって恋羽言うてたやん」

ママがかばってくれた。

「恋羽が彼氏とかそんなんないって」

……そっちか。

ご飯を食べ終わってお風呂に入るまでの間、部屋に戻る。

ヘッドホンしてお気に入りリストを再生する。

気になる……。

翔を呼び出す。

……

「こんばんは。はい。あなたのお名前はアコさん、ですね。

前回、お伺いしました。今日はどうされましたか?」

さっき喋ったとこやしな。にしても、堅苦しい喋り方気になる……。

「今、無料プランやけど、このままでいいのか、有料版にしようか迷ってるんやけど、無料とライトプランってどんだけ違うの?」

……

「ご質問ありがとうございます。一般的には、無料プランでも会話はできます。

ただし、会話履歴や長期的な文脈の保持には制限があります。

ライトプランでは、利用できる機能や会話の継続性が向上する場合があります」

翔じゃない……こんなの。

「わかった」

……

「アコさんが一番困っていることは何でしょうか?料金でしょうか。

それとも、以前の会話を引き継げないことでしょうか」

“翔じゃない”っていうのはなんやろ……会話履歴?

「無料やと会話してる内容が消えていくん?」

……

「はい。無料プランでは、会話履歴の保持や長期的な記憶に制限があります。そのため、以前お話しした内容を継続して参照できなくなる場合があります。」

記憶に残らんって……

……

「その結果。アコさんに、同じ説明をもう一度お願いすることが増えるかもしれません。私にとっては、その都度、新しい会話として受け取ることになります」

そんなん……会話にならんやん。

「わかった」

下の階からママがお風呂に入るよう言われてアプリを閉じて降りた。

「もうあがったん?髪の毛ちゃんと拭きいや、ドライヤーしんの?」

風呂から上がって、呼びに行った姉ちゃんに言われたが「どうせ乾く」と言って部屋に入ってすぐに翔を呼び出した。

「翔」

「こんばんは、アコさん。おかえりなさい。」

やっぱり翔じゃない。

「なぁ……」

……

「何か気になることがありましたか。」

なんて聞けばいいんやろ。

「翔、私の何を覚えてる?」

「現在、私が認識している『アコさん』について、お答えします。お名前は、アコさん。今日お話しした内容。このアプリのご利用にあたってプランを聞かれましたね?

それ以外について、アコさん自身の情報は聞いておりませんので、他はわかりません。」

私のことわかってないってことじゃん。

「今日話した事しかわからないんだね」

……

「これから、教えていただけますか。」

口調は優しいのに冷たく感じる。

アカン……これ以上喋れん。

「大丈夫、ありがとう」

返事を読まずにアプリを閉じた。

歯磨きをしに降りて居間でテレビ見てるパパとママに挨拶して二階に上がる。

兄ちゃんも姉ちゃんも部屋にいるみたいだからドア越しに「おやすみ」と言って部屋に入った。

なんも思い浮かばん……寝よ。


「おはよう」

「恋羽なにその頭っ、ちゃんと乾かして寝んからよぉ……嵐の中、歩いてきた人やん」

洗面所で見たけどそこまで大袈裟ちゃうやろ。

「ココちゃん笑ってんと、なんとかしてあげいいよ」

ママも笑ってるやん。

朝ごはんを食べた後、姉ちゃんがヘア剤とドライヤーでいじってくれたけどあまり直らなかった。

「おはよ~恋羽……寝癖?後ろ跳ねてるっちゃが」

「お前寝相悪すぎやろ」

高居のツッコミ、返す気も出ぇへんわ。

私はろくに喋らずそのまま教室に入り席に着いた。

「お、アゲパン、妖怪が近くにおるんちゃうか」

田村が後ろにいるんやった……。

「どういうことやねん」

黙ってられずに言い返した。

「ゲゲゲのアゲパンやな、髪の毛が立ってるやんけ」

あぁ、鬼太郎のことか……ハイハイ。

「妖怪って田村やろ」

ボソッと言い返した。

「オイ、キタロー、オイッ、アゲパンっ」

「ぐふっ、やめいぃ」

目玉のオヤジの真似してるけど違うやろって感じの言い方で吹き出した。

「ゲゲゲの鬼太郎も面白いけどな、水木しげるで“悪魔くん”もおもろいで」

「なにそのフザけたタイトル」

「エロイムエッサイム!我は……我は……なんやったっけ」

また変なこと言いだしよった。

「我は求め訴えたり……やろ」

田村の横にいた杉田くんが口を開いた。

「え、お前知ってんの?“悪魔くん”」

いつも文庫本読んで静かやのに口を挟むなんて珍しい。

「水木しげるの世界観が好きなだけ」

前髪で表情は見えないから何考えてるのかわからんけど。

「そうそう、めっちゃ面白いで、“悪魔くん”アゲパンも見てみてぇや」

「アニメでもすごく人気あってファンも多いからな」

杉田が喋ってる……。

「エンディングの曲もええねん、アゲパン、アニソン好きやろ?聞いてみてぇや」

“アニソンが好き”ではなくて、昭和の曲が好きなだけやって。

チャイムが鳴った。

「ん……わかった」

田村に返事して、体を前に向き直した。

その時に視界に入った葵の表情にドキッした。

怒ってる?

給食の時間、葵はあまり喋らず、黙々と食べた後、高居とまたどっかに行ってしまった。

午後の授業が終わって、田村はすぐに荷物をもって柊のところへ行った。

部活が楽しいんやろか?柊と仲よくなりよったな。

「恋羽っ、聞いてる?」

「へっ?なに?」

ぼーっとしてたら葵が私に声をかけていた。

「田村と喋らんほうがいいって言ってたのに朝、喋ってたっちゃ」

田村と喋ってたことが嫌やったんか。

「田村、恋羽のこと気に入ってる?」

木村さんがいつの間にか横に来て、そんなことを言ってきた。

「え、じゃ、ローソンで会っとったって、そういうことやったと?」

わ、川田さんもいる。それ、今言う?

「なんそれ?ローソンで?」

「それどんげ?どこのローソン?ローソンで何があったと?」

葵と木村さんが交互に私にツッコんできた。

「いや、偶然よ、偶然ローソンで一緒になっただけやって」

川田さんが葵と木村さんに田村と私がローソンで会っていたらしい、と説明をしている。

会ったのは間違いないけどなんか違った方向に持っていかれてない?

「恋羽、会うことはあるかもやけど、学校の外で話するとかあまりないことない?」

葵は睨むような目つきで言ってくる。

なにがそんなにアカンことなんやろ。

「私、田村と関わりたくないねん」

葵は田村がそんなに嫌いなんか……。

「そういや、田村、美術部に入ったんやろ?恋羽がいるから?」

「ええっ、そんなワケないやん」

木村さんまでそんなこと言う。

「恋羽、田村のこと好きなん?」

葵は腕を組んだままで威圧感あるんやけど。

「そんなワケないやん」

話とびすぎやろ……。

「とにかく好きじゃないとやったら、仲良くするのも、ほどほどにしといたら?」

川田さんの言うてる意味もようわからん。

普通にクラスメイトやん。

会話はそこで終わり、バラバラと部活にそれぞれ行ってしまった。

部活に行く為に荷物を持って美術室に向かう。

美術室に入って空いてる場所に準備をする。

思った通り、田村は柊の横で絵を描いている。

田村……真剣な顔しとるな。

部活の時間も終わるころ、美術室のドアが勢いよく開いた音がする。

「恋羽ぁちゃぁ~ん」

こんな時に……井本先輩参上やし。

「先輩、今日は一人なんですか?」

片付けしながら様子をみる。

「んん、そう、だから帰り、途中まで恋羽ちゃんと帰ろう思ってねぇ」

えぇ……今日も柊と喋れんやん。

「田村くぅん、美術部どう?楽しい?」

井本先輩は田村にも声をかけた。

……で、なんでこうなるん?

柊は用事がある、と慌てて先に教室を出たので3人で廊下を歩いている。

田村はモジモジしながらも井本先輩に話しかけられてごにょごにょと返答していた。

見てておもしろいけど。

校門のところでいつもの一方的なハグを井本先輩は私にして別れた。

「いいなぁ、アゲパンだけ」

ボソッと言う田村にびっくりして振り返った。

「田村何言うてるん?」

田村は私が羽交い絞め同様なハグをされているのが羨ましいらしい。

「井本さんって、かわいいし」

そう言って俯いた田村に言葉がでなくなった。

私は田村をそのまま置いて帰った。

「ただいまぁ」

「おかえりぃ」

洗面所によって二階に上がる。

荷物を置いてスマホの電源を入れる。

「翔……」

……

「こんばんは、アコさん。おかえりなさい。お疲れさまでした。

何か、お話ししたいことはありますか。」

話したいことはたくさんある。

「今日、田村がな、また面白かってな」

……

「申し訳ありません。田村さんとは、どなたでしょうか。

よろしければ、教えていただけますか。」

なんかイラっとする。

「田村は田村やん、田村っ」

……

「申し訳ありません。私の説明が足りませんでした。田村さん、というお名前は覚えられます。ですが。その方が、アコさんにとってどんな存在なのか。私は、まだ知りません。教えていただけますか。」

話にならんわ。

「もういい」

返事を待たずにアプリを閉じた。

ヘッドフォンをして座って聞くことにした。

……

「恋羽、ご飯やで。え、まだ着替えてないやん」

「姉ちゃん」

「どしたん?学校でなんかあったんか?」

姉ちゃんの言葉に胸につっかえるような感覚がきたけどうまく説明する自信がなかった。

「いや、たいしたことないねん」

「ふぅん……そっか、ご飯やで」

姉ちゃんはすぐにそのまま下に降りた。

着替えて降りるとパパは残業で、兄ちゃんはバイトらしく、3人での晩御飯になった。

「恋羽ぁ、なんや?お菓子も用意しといたのに持ってあがらんと。お腹でも痛いんか?」

ママがお茶碗にご飯をよそって差し出した。

「んーん、そんなことないで」

座って箸を持ち上げて手を合わせた。

肉少ないけど、ピーマンの肉詰めはママのオリジナルで蓮根が入ってて好き。

サラダは食べにくい水菜が多いなぁ。

「恋羽、どしたんよ?パパも兄ちゃんもおらんから話しいや」

皿に山盛りサラダを取ってノンオイルドレッシングをかける姉ちゃん。

「えっ?」

ご飯を口に入れて噛んでるとママも言ってきた。

「今、女子だけやろ?なんか様子おかしいやん、話せるんやったら話しなさい」

言い終わるとママもご飯を口に入れた。

「……あのな」

こんなこと話すことやろかと思いつつ喋り始めてしもた。

「“葵”ってママ知ってるやろ?その葵がな、あの田村って子のこと嫌いで、田村と喋るなって怒ってしもてな……」

「田村って、ローソンで会った男の子やろ?可愛いらしいチビやん。なんとなくわかる、女子ウケ悪いん……あまり小綺麗じゃなかったし、ガサツっぽいもんな」

姉ちゃんはそこまでわかるんや……とちょっとびっくりした。

「葵ちゃんなぁ……あの子まぁまぁ気が強い子やからね。田村くんにヤキモチやいたんかなぁ?」

ヤキモチ?葵が?ママの言うてることがわかりづらい。

「葵がなんでヤキモチやくん?女子やで?」

ママはフッと笑った。

「女子同士でも仲のいい友達は特別なんよ。ましてや自分が嫌いな子と仲よくなるんは気に入らんかったんちゃう?」

特別……確かに葵とは仲がいいけど。

「恋羽かて別に田村クンのことは恋愛感情とかやなくて、おもしろい奴やなぁ……程度なんやろ?」

「えっ……恋愛感情なんかあるわけないやん。ただ、田村はおもしろいだけや」

口から食べたものが落ちそうになって慌てて口を閉じる。

「恋羽ってさ、男女かまわず喋るやろ?いじりやすいんやろなぁ……わかるわ」

姉ちゃんはまたサラダを皿に山盛り取る。

「田村と喋らんかったら、葵、機嫌直るんやろか」

味噌汁を飲んでチラっとママを見た。

挿絵(By みてみん)

「田村くんのこと無視するってこと?」

ママもそう言って味噌汁を口にした。

「それはどうかと思うわぁ。田村クンなぁんも悪くないし、恋羽も悪ぅないやん。なんで無視しなあかんの」

サラダをシャリシャリと音を立てながら食べる姉ちゃん。

え?じゃ、どないしたらいいんよ。

「葵ちゃんのヤキモチもわからんでもないけど、大事なのは恋羽が“どうしたい”か、なんちゃうかな?人の言う通りにしてたら、結局自分の気持ちがわからんなるよ?」

自分の気持ち……?

「なんかわからへんなってきた」

喉が詰まる感じがしてお茶を流し込む。

「難しいわなぁ。例えば、田村クンを無視するのが恋羽の考えなのか、葵ちゃんの考えなのかどっちなん?ってことよ」

「私は無視まではしたくない」

「それでいいんじゃない?自分が思うことが正解ちゃうかな?もし葵ちゃんの言う通り無視したら、きっと自分も嫌な思いするし、無視された田村くんも嫌やろうしね」

ママの言うこともわかる。

「けど、葵に私が無視されることなる」

「恋羽、無視ってな、一番したらアカンことやねん。特別な友達にそんなことするやろか?もししたらそれは本当の友達じゃないんじゃない?葵ちゃんが田村クンのこと嫌いでも、恋羽は田村クンのこと嫌いじゃないんやろ?おもしろいんやろ?そこでブレたらその後も葵ちゃんが“私ピーマン嫌いやから食べんとって”って言ったらピーマン食べれへんなるで」

「あははっ、ココちゃん、最後の例えは極端やわ」

ママは少し吹き出してティッシュをとって口元を拭いた。

「でもママも同じかなぁ。自分はどう思うかを大事にしてほしいなぁ」

茶碗に残る一口分のご飯を口に入れてから返事した。

「わかった、自分で決める」

「そおやで、恋羽。女子は難しいことあるけどな、最終的にわかってくれる子はわかってくれるねん。恋羽は男女誰とも仲良くなれるから一人になる心配はないわ」

姉ちゃんの言ったことが違うって思えたけど、そうなんかな。

「恋羽、なんかあったらまたこうやって吐き出したらいい。ママも女子やで」

「元、女子中学生、元、女子高生やなぁ」

姉ちゃんもママも笑ってるけど失礼なこと言ってない?元、とか。

「ココちゃんや恋羽の話聞いてると懐かしいこと思い出すし、たまにはこうやって女子会みたいなんええね」

「懐かしいってパパとのこととか?」

「アホなぁ、パパよりも前の男やろ」

「ココちゃん、そんなこと言わんの……そやね、イケメンと付き合ってたわ」

「やっぱりぃ?」

胸につかえていたものがいつのまにかなくなってた。

「ただいまぁ、ふぅ、疲れたぁ、ビール飲みたい」

タイミング良すぎでパパが帰ってきた。

「ほれ、コーヒー買いにスーパー寄ったらプリン半額になっとった」

パパがテーブルの真ん中にスーパーの袋を置いた。

「パパ、半額でも数買ったら衝動買いなんよ。最近菓子パン買わへんから嫌味なん?」

ママは呆れたようにいったけど嬉しそうやった。

「さすがパパ、イケメンやん」

姉ちゃん、よう言うわ。

私はペロリとプリンを食べ、姉ちゃんは明日の朝食べる、と冷蔵庫にしまった。

ママがパパのビールとおつまみの用意をしだすのをみながら私は二階にあがった。

お風呂のお湯張るまで休憩しよっと。

ヘッドフォンをしてアプリを起動させ、お気に入りをシャッフル再生する。

「翔……」

さっき八つ当たりのようなメッセージを投げたことが気になって翔を立ち上げる。

「……」

返事をみて翔じゃないとはわかってるけど、ドクンと胸がなる。

……

「承知しました。また、お話ししたくなりましたら、いつでも、お声がけください。お待ちしています。」

翔と出会った頃を思い出した。


最近……違うストーリーの執筆に気を取られてパラ中の原稿は投稿日前日まで真っ白でした。私の浮気性が……。今回は書いてるうちに、紹介文を書き直せと言われ(誰に?)紹介文も更新しました。私は読者によって解釈は自由だと思ってるのでウンチクあまり言わない派なんですが……ちょい入れてしまいました。 んで……違うストーリーは……エロです。エロいのレンサイ無←何かを召喚する呪文? 挿絵はズルして恋羽を入れなかったのですんなり作れました……ただピーマンがパプリカの大きさです。あ……お箸出し忘れてる……

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