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不憫な悪役令嬢は、ドリルで常識を穿つ!   作者: 雪見もち子


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17/30

間幕①:観測者の誓い、あるいは歪な天秤(ノア視点)

従僕のノア視点です。

本編は本日18時にアップ予定です。



冷たい石壁にかかる淡い魔導ランプが、地下室への薄暗い階段を照らす。

先頭には先代様、それに続くお嬢様。僕はその数歩後ろを歩く。



お嬢様はひどく不器用な人だ。 極真っ当な言葉を放つのに、誤解されるあの鋭い視線。

悪役令嬢などと揶揄される貌の裏にある、繊細な心。いつだって不要な傷を負うばかり。それでも彼女は、誰よりも暖かく笑う。



どこの出生かも知れぬ、捨て子だった僕。あるサーカス団に拾われ、そこで育った異物。

魔力量が膨大だと気味悪がられ、いつしか魔力操作だけが異様に発達し、意思を持たぬ「人形師」としての役目を授かった。



しかし、彼らは僕を人間ではなく、ただの便利な「道具」として扱った。彼らにとって、僕は人間でも、舞台を支える装置ですらなかった。



磨り減れば捨てられ、壊れれば打ち捨てられる。

自我など不要な、ただの便利な代えのきく「備品パーツ」。

閉じたままの心。使い道のない無意味な魔力。

そんな冷たい檻の中から、僕を「一人の人間」として連れ出し、

「あなたの魔力は、世界を灯すためにあるのよ」と、宝石のように煌めく瞳で告げた恩人。



僕の身体能力はそう優れたものではないが、魔力量は計測不能な最大値の「10」以上。

対するあの方の身体能力は一般女性の平均値。魔力量に至っては「4」というありふれた、一般的で平凡な数値。



それでも彼女は平然と古代遺跡という名の、未知数な地へ足を踏み入れようとする。

本来、ただの令嬢であれば家臣に命じ、安全な自室で報告を待てばいい。

だというのに、自ら危険な場所へ向かおうとする。



――理解不能。



お嬢様は技術者としての知的欲求が肥大しすぎていて、未知への本能にその身を焼かれている。

自分の非力さを、誰よりも自身が理解しているはずなのに。

壊れやすい硝子細工のような命を、好奇心という燃料で平然と危険に晒す、危なっかしい人。



――ならば、僕は、彼女の盾になろう。



僕は彼女の盾であり、彼女の欠落を埋めるための舞台装置として、その傍らに静かに控える。




……たとえ、この身が壊れようとも。 あの日、僕の魔力に「意味」を与えてくれた彼女の行く末を、僕は最後のその一瞬まで観測し続ける。





【活動報告 / 後書き用】

7話まで、毎日18時に投稿を行う予定です!

しばらくは「タイトル詐欺(?)」のような展開が続くかもしれませんが、ぜひその変化もお楽しみください!


【※調査団のパトロンになりませんか?】

「面白い」「続きが気になる!」と思ってくださった皆様、ぜひブックマークや【星】での評価をお願いしますわ!作者のモチベーションという名の魔力は、皆様の評価でチャージされます。どうかエヴリンたちの物語を応援してください!

ご意見・ご感想も、ドリルを止めてお待ちしております。


(※この物語は作者の妄想・パッション・ロマンにて世界観や魔導具が構築されております。多少のご都合主義は、技術屋の愛嬌としてご理解いただけますと幸いです!)

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