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アルケーの法則  作者: :空欄:


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#2 反証者「アルケー・エンペイド」の保護に関する会話の記録

「もう飛び立ったヘリの中で聞いたところで仕方ない話だが、あんたは味方と思っていいのか?」


ヘリコプターに乗った少年、アルケー・エンペイドは先ほどの男に問いかけた。


「きみが連れ去られて処刑されそうってときに命を救ってやったんだぞ。これで敵なら目的は何って話だろ。」


「でもあんた俺があそこで拒否したり暴れたりしようもんなら強制的に連れ去るつもりだっただろう。」


「・・・なんのことかな。僕は優しい正義の味方だよ、君の意見を尊重したさ。」


「じゃあなんでヘリの機銃は俺の方を向いてたんだ?」


「そこまで気づかれてたのか。君は若いのになかなか察しがいいんだね。まぁさっきも言ったけど我々は反証者(はんしょうしゃ)の力を欲しててね。どうしたってパラドクシアに連れていく気ではいたよ。」


「「・・・・・」」


どんな技術を使っているのか、窓を見れば相当な速度で移動しているのがわかるのに全くといっていいほど揺れを感じない機内でしばらくの沈黙が続いた。

先に重装の男が口を開いた。


「こういう会話はカロリーを使う割に得られるものが少ないなぁ、話題を変えよう。君も私が何者か気になっているんじゃないか?君の中での私は「ピンチのところを救ってくれはしたがこいつはこいつで自分を連れ去ろうとしている怪しいやつ」ってところだろう。私は君に力を貸してほしい立場にあるから怪しまれるのは勘弁ってかんじなんだ。だから自己紹介から始めることにしよう。

私の名前は天野顛真(あまのてんま)、科学武装王国パラドクシアの中でもアーカイヴという派閥に属している軍人だ。君にこの名刺を渡そう。」


「それはいいがこれは、、、何語だ?」


「そうか、君はホロコンタクトを付けていないんだったね。君用のホロコンタクトは後で作るとして今は話をスムーズに進めるためにもこの眼鏡型デバイスを装着してもらおうか。」


アルケーが渡された眼鏡をかけると、アルケーが視線を向けた文字が自然と英語に翻訳された。


___________________________________



世界修復機関・アーカイヴ-対内乱軍反証者保護部隊長

天野顛真(あまのてんま)

誕生日:永誕前31年1月1日


___________________________________


「そうかこれは世界修復機関(アーカイヴ)って読むわけだな。だがあんたの生まれが永誕前31年ってのはあり得ないだろ。今が永歴35年だからあんたは60代半ばってことになる。だがあんたは高めに見たって40代行くか行かないぐらいかの顔だぞ。」


「それだけパラドクシアの医療技術は進んでるってことさ。君を襲ってきたドミニオン兵の武器だって君の知ってるものだったことは一回もないだろう?それだけ圧倒的な技術力を持っているんだよ。

さて、そろそろパラドクシアが見え始めてもいい頃合いだな君も実際にパラドクシアを眼にすればそれが理解できるだろう。」


「チッ、技術マウントは勘弁だな・・・」


舌打ちをしながらも言われた通り窓を覗き込んだアルケーの目に映ったのは、雲を割って空を進む「巨大な陸地の群れ」だった。

圧倒されるアルケーに顛真が言う。


「あれが空に浮かぶ巨大な技術船団、君が居場所を失った原因でありこれから君の居場所となる場所、科学武装王国パラドクシアだ。」



・・・・・


「着いたよ。ようこそパラドクシアへ。ちなみに空気の心配はしなくていい、ここの技術を使えば成層圏にだって地上同然の環境を作れる。エベレストよりちょっと高いぐらいの高さなんて地上と何の差もないさ。」

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

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