コード1191④
「――ないわ。 それはない」
冬一郎は冷静に評価を下した。
『お気に召しませんでしたか』
「召すとか召さないとかそういういう問題じゃなくてね」
「ではどういう問題でしょう」
「熱い展開なのはイイけどさ。 ちょいちょいフィクション混ぜてくるのやめてくれないかって話」
『いいえ、 仮説に仮説を重ねているだけです』
「一緒だからなそれ」
長い通路を抜けると長方形の空間に出た。
歩き始めてから丁度百歩。
ようやくロビーに辿り着いた。
無人の受付でチェックインの確認をする。
客室番号が羅列されたボードから在室点灯した数字を追う。
該当したのは一部屋。
222号室だった。
『――で、 何をもって開かれたか。 その答えに辿りつけましたか?』
「ああ。 イイクニでもイイハコでも、 作ろうという意志が示されている。 原因の大きさや重さも大事だけど、 反響して得られたビーストの気持ちこそがが大切だと気づいたんだ」
「人間様の気持ちですか」
「じゃあ最も強く気持ちを言い表してるのはどれか? 俺はクイナキマツリゴトだと思う」
『では1191を推してくださると。 そういう話でしたっけ』
「ああ断然1191派だ。 俺は許さんからな!」
『まだ小テスト引きずってるんですねマスター」
「この裏切られた気持ち……思考を読むお前とてわかるまい」
「恨み言ではなく建設的な意見をお願いしたいのですが』
冬一郎は222号室の前に立つ。
しかしドアは開かない。
内側からロックされているのだ。
ルームセキュリティから暗証番号の入力を求められた。
「だから。 今の俺たちにはこれがある、 だよ。 良くも悪くもな」
『あっ、 なるほど。 確かに現代らしい開くためのファクターですね』
冬一郎は音声入力でいつもの数字を打ち込む。
「112982418962」
『とても大事なことです。 語呂はともかく』
ルームのロックは解除されてドアは音も無く開いた。
お読みいただき、ありがとうございました。
一見ふざけてるように見えますが、伏線を張りましたといったら信じてくれますか?
そんなお話でした。
読者を選ぶ物語だとは思いますが、もし気に入っていただけたなら「ブックマーク」と「↓の評価 ☆☆☆☆☆」をお願いします。




