表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ド陰キャ聖女に百合キスは荷が重すぎる!~唇への祝福が最強だとバレてしまい、キラキラ王子様系姫騎士と包容力おばけな女傭兵に迫られています~  作者: 鳥助
第一章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
3/9

3.宣戦布告

「聖女様、祝福をありがとうございました!」


 女性が嬉しそうな顔をしてお辞儀をすると、足早にこの場を去った。これで今日の分の祝福は終わり……なんだけど――。


「よ、良かったぁ……。誰も唇のキスを求めてこなくてぇ……」


 その場に座り込み、ホッと息を吐いた。もし、昨日のことが広まっていたら私が大惨事になっていた。


 とにかく、唇だけは! もう! 死守しないと!


「ちょっと、あんた。いちいち座り込まないでよね。心配しちゃうじゃない」


「あっ、ご、ごめんなさい……。安心したら、つい……」


 そこに先に祝福を終わらせていたミレイアがやってきた。


「もしかして、昨日の事で緊張していたの? そんなに噂は広まっていないみたいだけど、だれもあんたと口づけをしようとは思わないわよ」


「そ、そうですよねっ! なんてったって、私はホコリですから!」


「まっ、でも……一部で狙ってくる人はいるかもね」


「うぐぅっ!」


 や、やっぱり……狙われるよね? 最強の力が手に入るって思ったら、試したくなるのも分かるけどっ……!


「わ、私はホコリですから! だ、誰も……望んでいないかと!」


「ホコリなわけないでしょ。それに、私に言ってどうするのよ。まっ、せいぜい頑張りなさい。ほら、今日も来たわよ」


 その言葉に振り返ってみると、フィオナ様とシグリッドさんが仕事の合間に顔を見せに来た。


 いつもならホッとする時間なんだけど、昨日の事があったから思わず身構えてしまう。


「リアナ、今日もご苦労様。たくさん祝福した?」


「は、はい……。今日も、いつも通りだったかと……」


「今日も頑張ったね。偉い、偉い」


 そう言って、シグリッドさんが頭を撫でてくる。その感触に体の力が抜けるんだけど――その手をフィオナ様が掴んだ。


「ちょっと。あんまり撫でると、リアナが怯えるじゃない。触らない方がいい」


「何を言っているの? 今、安心した顔をしていたでしょ。だったら、もっと撫でるべきだし」


「そもそも、そんなに接触するのは聖女のリアナに負担がかかる。私だって触れるのを我慢しているのに……」


 また、二人が険悪なムードに……。前まではこんなな雰囲気じゃなかったのに。唇のキスの祝福が出てきてから、おかしくなってしまった……。


 やっぱり、狙っているよね? だって、最強になるって聞いたら、最前線を守る二人だったら絶対に欲しい力だ。


 その力があれば、もっと功績を上げられるようになる。そしたら、フィオナ様のお立場だって盤石になるし、シグリッドさんは名声が高まって国内で屈指の傭兵と認められる。


 いつも優しくしてくれる二人には、何か恩返しが出来ればいい。そう思っていたんだけど――唇のキスだけは嫌なのぉっ! 本当に、本当に、本当なのぉっ!


「えっと、そのっ!」


 と、とにかくこの気持ちを伝えなければ! 頑張れ、勇気を出せ、命を絞り出せ!


「私っ、すっ……好きな人じゃないと唇のキスは、しませんからね! ぜ、絶対のっ、絶対に、絶対です!」


 ――言ったーー! 私、ちゃんと言えたよ! これで、陰キャ卒業だぁー!


「「は?」」


「ひぃぃっ!」


 鋭い目で睨みつけられたっ! やっぱり、陰キャ卒業は無理です、ごめんなさい! 隅っこのホコリがお似合いですよね!?


「シグリッドにだけは……させない。業務上だとしても、絶対に」


「それはあたしの台詞だね。業務上でも、やってしまったら、そういうことでしょ? だったら、引き下がれない」


 なっ、どうして前よりも険悪になっているの!? 普通ははいそうですね、って感じで引き下がるんじゃ!


「ぎょ、業務上でも……させませんからっ! す、好きじゃないと……無理ですっ!」


 本当に無理なんだってばぁ! 二人が距離が近くても大丈夫だからって、そこまで許すわけには!


「……リアナの気持ちは分かった。リアナにとって、唇のキスは大切にしておきたいものなんだね」


「その気持ち、分かる。大事な人にとっておきたいと思うよね」


 落ち着いた雰囲気でそう呟く二人。わ、私の気持ちが……伝わった? だったら、狙うのを止めてくれる?


 ――そう、思っていた時期が私にもありました。


「なら、好きになってもらうよう努力しよう。リアナの気持ちが私に向くように、これからアピールをさせてもらう」


「好きなってもらうのが一番なら、あたしはそれを目指す。リアナがあたしを惚れてくれるようにするから」


 ――は? はぁぁあああああっ!? ど、どうしてそうなるのぉぉっ!?


「リアナのただ一人の王子様になれるよう、口説かせてほしい」


「心から大切に思ってくれるようにする。だから、傍にいることを許して欲しい」


 だから、キスが嫌だって言っているのにっ――どうして、キスをしようとする方向に進んでるのぉぉっ!?


 どうして、こうなったぁぁああっ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新連載!

ド陰キャ聖女に百合キスは荷が重すぎる!~唇への祝福が最強だとバレてしまい、キラキラ王子様系姫騎士と包容力おばけな女傭兵に迫られています~

魔力1令嬢と欠陥王女は魔法が使いたい! ~誰も使えない古代魔法で人生逆転します~

旧作

転生難民少女は市民権を0から目指して働きます!

転生少女の底辺から始める幸せスローライフ~勇者と聖女を育てたら賢者になって魔法を覚えたけど、生活向上のため便利に利用します~

追放を計画的に利用して自由を掴んだ王女、叡智と領地改革で無双する

転生したら魔法が使えない無能と捨てられたけど、魔力が規格外に万能でした

スラムの転生孤児は謙虚堅実に成り上がる〜チートなしの努力だけで掴んだ、人生逆転劇〜

ゾンビがいる終末世界を生き抜いた最強少女には異世界はぬるすぎる

元社畜はウィンドウで楽しい転生ライフを満喫中! ~ゲームのシステムを再現した万能スキルで、異世界生活を楽々攻略します~

異世界喫茶で再出発ライフ

ゴミスキルだと捨てられた少女たち、実は最強の生活能力スキルだったので気楽なスローライフ冒険旅を満喫する

推し命の転生者、弱小ポンコツな推し神様のために万能な推し活パワーで騎士爵領を大領地にする

過保護なお姉ちゃん系王女を救うために何度も死に戻っていたら、全部バレていて曇らせてしまった

この世に一人だけの錬金術師~物作り好きのゲーマーが家族のためにアイテム革命起こします!~

コミュ障クラフターの私、引き継いだ能力が異世界では規格外すぎて無自覚に無双してしまう件~地味に暮らしたいだけなのに、なぜか注目されて怖いんですが~

スラムの孤児は慎ましく生きたい~大賢者の遺産を継いだけど、救世主にはなりません~
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ