第八章: それは家族のように感じられた.
雲が集まり始めたちょうどその頃、三人は私の戸口に着いた。バス停を出た時は空は晴れていたが、山には独自の天気を作り出す方法があった。一瞬は明るく、次の瞬間には曇り、その移ろいはあまりに微妙で、光が変わるまでほとんど気づかない。
私は戸を開け、脇にどいた。
**「ようこそ」** 私は言った。**「大したものじゃないけど、ここが家だ」**
キリは戸口をくぐり、見回した。その目は低いテーブル、閉め切ったカーテン、小さな台所を捉えた。しばらく彼女は何も言わなかった。それから、うなずいた。
**「完璧だよ」** 彼女は言った。**「小さくて、静か。まさにあなたが必要としていたものだ」**
胸の奥で何かが解けるのを感じた。
**「客間はあっちだ」** 私は指さした。**「狭いけど、布団は快適だよ」**
キリは鞄を拾い上げ、戸口の向こうへ消えた。鞄を置く音、彼女が動き回る時の床板の柔らかなきしむ音が聞こえた。
ひなたは部屋の真ん中に立ち、手を後ろで組んでいた。
**「彼女、いい人だね」** 彼女は言った。
**「そうだね」**
**「好きだ」**
**「良かった」**
私は茶を準備するために台所へ向かった。
部屋を離れた瞬間、ひなたの声が聞こえた。明るく、熱心に。
**「都会から来たの?」**
私は一人で微笑んだ。尋問が始まった。
薄い壁越しにキリの声が聞こえた。温かく、忍耐強く、楽しそうに。
**「生まれも育ちも都会だよ」** 彼女は言った。
**「結婚してるの?」**
間。それから、笑い声。**「いいや。結婚したことはないよ」**
**「電車に乗ったことある?」**
**「何度も。数え切れないほど」**
**「どんな感じ?」**
**「見知らぬ人でいっぱいの、動く部屋に座ってる感じ。時々いい感じ。時々混んでる。でも、外の世界が流れていくのを見られる」**
**「飛行機に乗ったことある?」**
**「うん。何度か」**
**「どんな感じ?」**
**「飛ぶのは不思議な感じだよ。雲の中に上がって、全てが小さく見える。蟻みたいに。でも、上から見る雲は美しい。まるで天国の床を歩いているみたい」**
ひなたはしばらく黙った。彼女の顔が想像できた。見開いた目。考え込む表情。小さな首の傾げ。
**「好きな果物は?」**
**「柿」** キリは言った。**「甘くて、少し固い。祖母がよく天日干しにしてた」**
**「都会の人は、毎日西瓜を食べるの?」**
キリは笑った。温かく、豊かな笑い声が台所まで届いた。**「いいや、毎日じゃないよ。でも夏には食べる。暑い日にね」**
ひなたは満足そうだった。
茶の準備を終え、盆を運んでメインの部屋に戻った。
キリは床に楽に座っていた。脚を組み、上着を低いテーブルに掛けている。ひなたは彼女の向かいに座り、膝を抱え、手を足首の上に置いていた。まるで何年も前から知っているかのように見えた。
盆を置き、三つの茶碗に注いだ。
茶は熱かった。部屋は温かかった。外では、最初の雨粒が落ち始めた。最初は柔らかく、屋根への囁きのように。
キリは両手で茶碗を包み、ため息をついた。
**「いいね」** 彼女は言った。**「本当にいい。ここはこんなに静かだったんだなって、忘れてた」**
**「あなたが来る前は静かじゃなかったよ」** 私は言った。**「ひなたがずっと喋ってたから」**
**「静けさのことじゃない」** キリは言った。**「平和のこと。穏やかさ。急ぐものもなければ、要求するものもない。ただ……お茶。そして友達」**
彼女は私を見た。その目は温かかった。
**「あなたがこの場所を見つけられて、良かったよ、ヒカル」**
何と言えばいいかわからなかった。だから微笑んで、茶を一口すする。
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キリは都会の話をした。仕事のこと。狭いアパートのこと。毎晩同じ楽器で同じ曲を演奏する隣人のこと。自動販売機から怪しいものを誤って食べて、一日中後悔したこと。
ひなたは輝くような目で聞いた。彼女は追加の質問をした。適切なタイミングで笑った。
私も笑った。長い間、これほど笑ったことはなかった。
雨は、より激しくなった。
滴は、屋根に対する一定のリズムとなった。かつては不安の源だった、あの見慣れた音。今は、キリの声が部屋を満たし、ひなたの小さな笑い声が隅々を明るくする中で、それは違って感じられた。心地よい。ほとんど安全。
キリは話の途中で止まり、窓の方を見た。
**「今、本当に降ってきたね」** 彼女は言った。
雨の音を聞いた。屋根は持っていた。天井は乾いていた。
**「ただの雨だよ」** 私は言った。
キリは私を見た。何かがその目にちらついた。心配、ではない、正確には。もっと、好奇心。
**「自分に言い聞かせてるみたいに聞こえるよ」**
答えようと口を開けた。軽い何かを。そらすような何かを。
しかし、ひなたが先に話した。
**「雨はいいね」** 彼女は言った。**「物を洗い流すから」**
彼女は窓の外を見つめていた。その顔は、穏やかで、読めなかった。
**「何を洗い流すの?」** 私は尋ねた。
彼女は答えなかった。ただ微笑んだ。小さな、静かな微笑みを。そして、お茶に戻った。
雨は、降り続けた。
そして、三人は、温かく、暗くなっていく部屋に、一緒に座った。
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何時間もが、過ぎた。
雨は、止まなかった。
それは、絶え間なく、容赦なく降り続いた。屋根を叩き、窓を流れ落ち、外の世界を灰色と緑のぼやけに変えた。光は、正午から何かもっと暗いものへと移り変わった。まるで空が午後を飛ばして、夕方へと直接進むことを決めたかのように。
キリは窓辺に立ち、両手で茶碗を包んでいた。雨がガラスを伝い、庭を水彩画の染みのように歪めていた。
**「故郷では」** 彼女は言った。**「こんな雨の日は、てるてる坊主を作ったよ」**
ひなたが床から顔を上げた。彼女はほこりの上に指で模様を描いていた。
**「それ、何?」** 彼女は尋ねた。
**「小さな人形だよ」** キリは言った。**「窓の外に吊るすと、良い天気を連れてくる。晴れを願って作るんだ」**
ひなたの目が見開かれた。
**「作れる?」**
キリは私を見た。その微笑みは温かく、問いかけていた。
私はうなずいた。
**「なんとかできると思う」** 私は言った。
ひなたは素早く立ち上がった。
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材料を集めた。
白い布。再利用しようと思っていた古い枕カバー。
糸。台所の引き出しから取った麻紐。
マーカー。私が持っている唯一のもの。先は少し乾いていたが、まだ使えた。
私たちは床に小さな輪になって座った。ひなたは私たちの間にひざまずき、手を膝の上に置き、その目は敬意に近い熱意でキリに固定されていた。
キリは布の正方形を掲げた。
**「まず」** 彼女は言った。**「こんな風に切る。正方形。このくらいの大きさ」** 彼女は手で示した。**「それから、布の玉を作って、中心に置く。それが頭だ」**
彼女は実演した。その指は素早く動いた。小さな玉の周りに布を折り、下に糸を結んで首を形成した。
ひなたは見ていた。その眉はひそめられていた。口の端からは小さな舌が出ていた。
それから、彼女は自分の布を手に取った。
彼女はキリの動きを注意深く真似た。その小さな手は、それほど速くはなく、それほど練習されていなかったが、決意に満ちていた。彼女は玉の周りに布を折った。糸を結んだ。自分の作品を掲げた。
それは、歪んでいた。頭が少し大きすぎた。糸は曲がっていた。
しかし、それはてるてる坊主だった。
**「上手い」** キリは言った。**「次は顔だ。目と口を描く。でも、晴れを願う時だけだ。雨を願う時は、しかめ面を描く」**
**「晴れ」** ひなたは即座に言った。
彼女はマーカーを受け取った。前に身を乗り出した。二つの小さな円を目として描いた。微笑みのための小さな曲線を。
それから、彼女は止まった。微笑みの下に小さな線を加えた。あご、かもしれない。あるいは、えくぼ。
**「完璧だ」** キリは言った。
ひなたは満面の笑みを浮かべた。
私は見慣れた癖を見た。口の端からまだ出ている舌。集中の激しさ。自分の作品を様々な角度から調べるために首をかしげる、その仕草。彼女はとても小さかった。とても集中していた。完全に、まったく、無邪気だった。
私は微笑んだ。
その瞬間は、壊れやすいと感じられた。貴重な。ずっと大事にしたいと思うような瞬間。
私たちはてるてる坊主を窓の外に吊るした。
ひなたは爪先立ちで、できるだけ高く手を伸ばした。私は彼女を少し持ち上げ、軒先の鉤に紐を結べるようにした。彼女は注意深く作業した。舌はまだ出ていて、その小さな指は驚くほどの正確さで麻紐を結んだ。
**「よし」** 彼女は言い、一歩下がった。**「これで雨は止む」**
三人は窓辺に立ち、灰色の空を見つめた。雨は、まだ降り続いていた。人形たちは、湿った空気の中で優しく揺れ、その白い顔は雲に向けられていた。
**「願い事をしよう」** キリは言った。
**「何を願うの?」** ひなたは尋ねた。
**「晴れ」** キリは言った。**「明日。晴れ」**
彼女は目を閉じた。ひなたも目を閉じた。私も目を閉じた。
私たちは沈黙のうちに立っていた。雨が屋根を叩く。人形たちは揺れる。三人は同じことを願っていた。
**未来。**
**太陽。**
**何かより良いものへの約束。**
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雨は、続いた。
誰もどこにも行けなかった。道は泥に変わった。庭は水たまりだった。村は水のカーテンの背後に消えていた。
だから、私たちは昼食を作った。
私が料理した。米鍋は手に馴染み、動きは自動的だった。キリは野菜の準備を手伝った。切ったり、刻んだり、時々私が見ていないと思ってこっそり胡瓜を口に入れたり。
ひなたは「手伝った」。
彼女はいつものように台に立ち、将軍が戦場を見渡すような熱意で米を見つめていた。私が塩を渡すように頼むと、彼女は胡椒を渡した。胡椒を頼むと、塩を渡した。
**「塩は白い方だよ」** 私は言った。
**「全部白いよ」** 彼女は言った。
**「穴が開いてる方」**
**「ああ」** 彼女はそれを見つけた。私に渡した。それから、少し経って。**「知ってた」**
キリは笑った。小さな台所を満たす、温かく、たやすい笑い声。
**「彼女はとても決意が固いね」** キリは言った。
**「彼女は、とても何かだね」** 私は言った。
ひなたは私たちの両方を無視した。彼女は今、味噌をかき混ぜていた。その小さな手は、最初の朝から見せていたのと同じ有能さで杓子を握っている。舌が出ている。リボンが手首から揺れている。
私は彼女を見た。キリも彼女を見た。
**「彼女は、あなたに似てる」** キリは静かに言った。
顔を上げた。**「何?」**
**「集中力。何かが正しくなるまで諦めないところ。昔、あなたもそうだった。大学の頃。……の前に」** 彼女は止まった。咳払いをした。**「……全ての前に」**
部屋は、しばらく静かになった。その時、ひなたが話した。
**「味噌ができたよ」**
私たちは食べた。
三人が低いテーブルの周りに集まった。雨はまだ外で降っている。てるてる坊主は窓の向こうで優しく揺れている。食べ物は、簡素だった。米。味噌。漬物。それは、私が覚えているどの食事よりも美味しく感じられた。
ひなたは熱心に食べた。少し味噌汁を袖にこぼした。指で大根の漬物を摘んだ。食事の合間に話し、その言葉は食べ物でくぐもり、その目は明るく幸せそうだった。
キリは微笑んだ。
**「家族みたいだね」** 彼女は言った。
彼女は静かに言った。ほとんど独り言のように。
私は、それを聞いた。
ひなたを見た。その小さな手を。ほつれたリボンを。月の飾りを。山で見つけたあの飾りを。彼女が今再び身に着けている、あの飾りを。まるで決して失われなかったかのように。
キリが使った言葉を考えた。
**家族。**
雨は、降り続けた。
そして、私は自分自身にそれを信じさせた。
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雨は、午後には弱まった。
それは、ゆっくりと起こった。最初は柔らかくなり、次に薄れ、徐々に細くなり、屋根を叩く音が囁きになり、囁きが吐息になり、吐息が沈黙になるまで。
その時、日差しが雲を突き破った。
それは、細い金色の光の筋となって、灰色を貫き、何か新しいものの最初の息のように、濡れた大地に落ちた。庭はきらめいた。葉は滴った。世界は、息を吐き出したようだった。
ひなたは、すぐに窓辺にいた。
**「見て!」** 彼女は叫び、顔をガラスに押し付けた。**「見て、見て、見て!」**
キリと私は、彼女のところへ行った。
虹が谷に架かっていた。完璧な弧の色。退いていく雲に対して鮮やかに。赤。橙。黄。緑。青。藍。紫。それは、片側の山々に触れ、もう片方の木々に消えた。まるで、村そのものが光に抱かれているかのように。
ひなたは振り返り、その目は見開かれていた。
**「てるてる坊主が効いた!」** 彼女は言った。**「効いたよ!」**
キリは、にやりとした。**「もちろん。言っただろう。とても強力なんだ」**
ひなたは厳かにうなずいた。彼女はそれを完全に信じていた。疑問もなく。疑いもなく。
私はキリを見た。彼女はウインクした。
私は微笑んだ。
外では、てるてる坊主がそよ風に優しく揺れていた。その白い顔は太陽に向けられて。雨は止んでいた。虹が現れていた。そして、一瞬、全てがまさにあるべき通りに感じられた。
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ひなたは、キリに村を見せると主張した。
**「全部見せなきゃ」** ひなたは言い、キリの袖を引っ張った。**「市場。川。古い橋。畑。全部」**
キリは笑った。**「全部? それは多いね」**
**「全部が大事なの」** ひなたは言った。**「全部を見なかったら、村を理解できない」**
私は片付けのために残った。皿は流しのそばに積まれていた。床は掃く必要があった。茶道具は低いテーブルの上に散らばっていた。それは、普通の仕事で、地に足のついた仕事で、手を忙しくし、心を静かに保つ種類のものだった。
**「二人で行ってきなよ」** 私は言った。**「後で追いつくから」**
ひなたは二度言われる必要はなかった。彼女はキリの手を掴み、ドアの方へ引っ張った。
**「来て、来て、来て……」**
私はキリに声をかけた。**「これを持って行って」** 傘を手渡した...
---***---
……私は傘を受け取り、彼女に一瞥をくれた。半分は面白がって、半分は諦めて。
**「助けて」** 口元だけで言った。
彼女は手を振った。
ドアが私たちの背後で閉まった。
私たちはゆっくりと歩いた。村の音に耳を傾けながら。鳥たちが戻っていた。濡れた土は、新鮮で清らかな香りがした。
ひなたは、ベテランの観光ガイドのような熱意で、私を村の中へと導いた。
**「ここが市場」** 彼女は宣言し、小さな露店の集まりに向かって大きく手を広げた。**「野菜と米、そして時々お菓子を売ってる。でも、時々だけ。運が良くないとね」**
私は真剣にうなずいた。**「覚えておくよ」**
**「そして、これが川」** ひなたは岸の端で止まり、水を指さした。**「冷たい。そして速い。落ちないでね」**
**「落ちないよ」**
**「落ちるかもしれないよ。時々、人は落ちるから」**
**「あなたは、落ちたことある?」**
ひなたは間を置いた。**「ない。でも、考えたことはある」**
私は笑った。ひなたは笑わなかった。
**「古い橋は、こっち」** ひなたは続け、先へ進んだ。**「とても古い。誰も何歳か知らない。それが古いってことなんだ」**
**「良い理屈だね」** 私は言った。
**「知ってる」**
私たちは橋を渡った。木は足下で軋んだ。水は下で急いで流れていた。ひなたは中央まで歩き、止まり、見下ろした。
**「時々、ここに立って、水を見るの」** 彼女は言った。**「いつもどこかへ行ってる。どこへ行くんだろうと思う」**
**「海、かもしれない」** 私は言った。
**「かもしれない」**
私たちは歩き続けた。
畑が私たちの前に広がった。緑で、濡れて。田んぼが午後の光にきらめいている。数人の村人が既に働いていて、その動きはゆっくりと、意図的だった。そのうちの一人が、ひなたが通り過ぎる時に顔を上げた。彼女は熱心に手を振った。
**「こんにちは、おばちゃん!」**
女は微笑み、手を振り返した。
ひなたは、出会う全ての人に私を紹介した。米の商人。井戸の女。バス停の老人。その度に、村人たちは彼女を温かく迎えた。その度に、彼らは私に礼儀正しい好奇心で微笑んだ。
**「私の新しい友達」** ひなたは言った。**「都会から来たんだ。電車に乗って来た」**
**「電車」** 老人は繰り返した。**「それは長い旅だったろう」**
**「来る価値はありました」** 私は言った。
老人はうなずいた。彼はひなたを見、それから村の向こうの山を見た。その微笑みは、ほんの一瞬、揺らぎ、それから戻った。
**「散歩を楽しんで」** 彼は言った。**「雨上がりの村は美しい」**
ひなたは私を空き地の端に導いた。地面はまだ湿っていた。中心の焦げた円は、周囲の土よりも暗かった。
**「ここでお祭りをするんだ」** ひなたは言った。**「時々。あまり頻繁じゃないけど。でも、時々」**
私は見回した。空き地は普通だった。ただの草と、数本の木と、濡れた灰のかすかな匂い。
**「いいね」** 私は言った。
それから、私は見上げた。
空き地の向こうに、山がそびえていた。暗く。静かに。鳥居は木々に隠れていたが、その斜面の形は間違いようがなかった。神社が座っている、忘れ去られ、待っている、あの同じ山。
私は近くを通り過ぎる村人たちを見た。野菜を運ぶ女。柵を修理する男。
彼らの微笑みは、山を見た時、わずかに消えた。
誰も何も言わなかった。
誰も指ささなかった。
しかし、その表情は変わった。目の短い緊張。注意の素早い移動。地面への突然の興味。
私は、気づいた。
何も言わなかった。
その観察を、しまい込んだ。
ひなたが私の袖を引っ張った。
**「もう一度、橋を見に行こう」** 彼女は言った。**「魚を見せたいの」**
私は子供を見下ろした。その輝く目を。その小さな、信頼する手を。
**「いいよ」** 私は言った。**「魚を見せて」**
私たちは空き地から歩き去った。
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残りの案内は、平和的だった。ひなたは私に全てを見せた。川の魚。雲の模様。畑に光が落ちる、その仕方。
私たちは、午後が暮れ始める頃に、家に戻った。
ヒカルが、階段の上で待っていた。
**「どうだった?」** 彼女は尋ねた。
私は彼女を見た。その表情は、穏やかで、読めなかった。
**「美しかった」** 私は言った。**「村は美しい」**
私は間を置いた。
**「全てが美しい」**
**「傘、返すね。雨は降らなかった」** 私は傘を彼女に返した...
---***---
……私は傘を受け取り、彼らに中に入るように合図した。
しかし、ひなたはもう中にいて、魚の話をぺちゃくちゃとしていて、キリは微笑んで彼女の後に続いた。
私は彼らが行くのを見た。
夕暮れが、私たちの周りに落ち着いた。
キリは何に気づいたのか...
そして、次に何が起こるのか?
次回、同じ時間に、同じ場所で。




