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「夜になると、子供たちは歌い出す」  作者: アンドリュー・チェン


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第四章: 言えなかったこと.

誰も私に答えてくれなかった。


零香も。バス停の老人も。洗濯物を干す隣人も、豆を売る市場の商人も。彼らは微笑み、お茶を勧め、私の屋根を直してくれた。しかし、子供たちのこと、火のこと、神社のことについては、話そうとしなかった。


だから、自分で行くことにした。


昼間に。 意図的に。二晩、暗闇の中で目を覚まし、閉じたカーテンをじっと見つめながら、考えていた。誰も私が見たものを教えてくれないなら、私が行って、再び見てやる。明るい時に。物事が普通の時に。


焚き火の跡地への道は、隠されてはいなかった。井戸のところで分かれ、何度も通り過ぎた二軒の家の間を通り、緩やかな坂を上って木々の中へと続いていた。禁じられているように感じられると思っていた。秘密のように。しかし、実際は、ただの普通の、確かに草が生い茂った、誰にとっても単に役に立たなくなった場所の道だった。石と石の間から草が生えていた。倒れた枝が道を横切って、半分腐っていた。


誰もそれを塞いではいなかった。誰も警告を掲示していなかった。


彼らは、ただ、そこにもう行かなくなっただけだった。


私は枝をまたいで、歩き続けた。


数分後、開けた場所が広がった。


すぐにそれとわかった。木々の形。奥の方の低い土の盛り上がり。木々の間から光が広い円を描いて降り注ぐ、その様子。ここが、焚き火があった場所だった。子供たちが踊っていた場所。


昼間は、何でもないように見えた。


ただの開けた場所。雑草の生えた草むら。端の方にいくつかの茂み。かつて村の子供たちが遊んだかもしれない、あるいは農夫が薪を積んだかもしれない、あるいは何も起こったことのない、そんな場所。


私は中心まで歩いた。


地面は、普通ではなかった。


黒い染み。 両手を広げても届かないほどの広さ。焦げた土。雨では洗い流されず、染みのように土に染み込むあの黒さ。しゃがみ込んで触れてみた。土は乾いていた。ざらざらしていた。冷たかった。


しかし、それは、焼かれていた。最近。一度ならず。


開けた場所の周囲の茂みを見た。その下の方の枝は、灰をかぶっていた。風が運んだであろう、ばらばらに散らばった様子ではない。定着していた。層になっていた。 何度も同じ場所で灰が立ち上り、落ちたかのように。


一度の火ではない。一夜ではない。


これは、習慣だった。儀式。誰かがそれを片付けようとしなかったために、証拠が蓄積するほど、頻繁に行われていること。


あるいは、片付けられていたのかもしれない。誰かがそれを隠そうとした後に、残ったものがこれなのかもしれない。


私は立ち上がった。


日差しは明るかった。鳥はさえずっていた。蝶が開けた場所を横切った。怠惰で、無頓着に。


そのどれも、役に立たなかった。


焦げた土は、まだそこにあった。灰は、まだ茂みに定着していた。そして、午後の普通の音のどこか下の方で、ほとんど聞こえていた。沈黙の残響。 ほとんど地面に触れていない足の記憶。


ここで起こっていることは、習慣化されていた。


繰り返されていた。


そして、村は知っていた。


彼らは、ただ、私に教えなかっただけだ。


もう一分ほどそこにいた。もしかすると二分。開けた場所の縁を歩き、何か他にないか探した。布の切れ端、足跡、落ちたおもちゃ。何もなかった。ただの草と木と、その中心にある、暗く、忍耐強い染み。


それ以上に何もないことは、それ自体が一種の答えだった。


向きを変え、道を戻った。


倒れた枝は、まだそこにあった。草は、まだ生い茂っていた。村は、再び視界に入った時、まだ静かで、普通だった。


灰のことを考えながら、家の角を曲がった。


開けた場所の中心の、暗い染み。それがまるでそこに属しているかのように、土に染み込んだ、あの仕草。その場所の沈黙。昼間でさえも。


その時、彼女を見た。


ひなたが私の階段に座っていた。足をぶらぶらさせて。彼女の籠を脇に置いて。彼女が早く来て、私がまだドアを開けていない時に、いつも取る、あの同じ姿勢。私が近づくと、彼女は顔を上げた。その一瞬、胸の奥で何かがねじれるのを感じた。彼女の、見慣れた姿。とても小さく、忍耐強い。焦げた土や、無言の子供たちとは、全く別のところにいる。


「おはよう」


彼女は言った。


「おはよう」


私は言った。声は、意図したよりも荒く出た。


彼女は、どこに行っていたのか尋ねなかった。いつものことだ。


その代わりに、彼女は立ち上がり、封筒を差し出した。


「お母さんが、これを渡してくれって」


私はそれを受け取った。表に私の名前以外、紙はシンプルで、無記名だった。タイプライターで打たれていた。『ヒカルさん』と。


「何か、お母さんは言ってた?」


私は尋ねた。


ひなたは首を振った。


「ただ、渡してって」


それ以上の説明はなかった。彼女は、中に何が入っているか尋ねなかった。全く興味がなさそうだった。彼女は籠を拾い、私を通り過ぎて家の中へ入っていった。もう箒に手を伸ばしながら。


私は階段の上に立った。封筒を手に。彼女を見送りながら。


中で、ひなたは、いつもの習慣をこなしていた。


まず、床を掃いた。汚れていたからではなく、彼女はいつもまず掃くからだ。箒の毛先が、木の上を擦る。慣れたリズムで。彼女は、奥の隅からドアに向かって、一撫でしょうごとに重ねながら、掃いた。口の端からは、小さな舌が出ている。


それから、片付けた。低いテーブルの上の、昨夜から散らかったままの茶碗。流しのそばに落ちていた布。村の少女がカウンターに置いていった小さな薬草の束。ひなたはそれを窓辺に移した。光が当たる場所に。


彼女は、封筒のことには触れなかった。


私の草履の灰についても、尋ねなかった。


彼女は、ただ働いた。小さく、有能に。いつものように。


私は床に座り、封筒を膝の上に置いた。


開けたいと思った。もっと待ちたいとも思った。彼女をもう少し見ていたい、ほつれたリボンが巻かれた手首、まだ少し大きすぎる浴衣、役に立つことを学んだ子供の、静かな集中。


「朝は、あなたがいる方が、楽だよ」


私は言った。


彼女はちらりと顔を上げた。表情は変わらなかったが、目の奥の何かが柔らかくなった。


「知ってる」


彼女は言った。


それから、彼女は掃除に戻った。


私は封筒を裏返した。差出人の住所もなく、封蝋もない。ただ一つの折り目。糊を使わずに手紙を閉じておく、あの種類の折り目。


私はようやく封筒を開けた。


ひなたは、いつもの静かな有能さで部屋を動き回った。隅々まで箒を押し込み、低いテーブルの茶碗を整え、窓辺の薬草の束を調整した。箒の毛先が、木の上でささやいた。彼女の足は裸だった。ほつれたリボンが、彼女の手首からぶら下がっていた。


私は壁に背を向けて床に座り、紙を広げた。


その筆跡は、すぐに見覚えがあった。ゆるく、少し雑な。かつて大学の講義室でノートを共有し、その後、深夜のテキストメッセージ、そして引っ越しの箱に急いで書き殴られた住所を共有した、あの種類の文字。


ヒカル、


びっくりしたでしょ! あなたが「完全な静けさ」と「気を散らすものは一切なし」が必要だってみんなに言ってたのは知ってるけど、心配になっちゃった。何週間も電話に出ないし、やっとプログラムのコーディネーターに連絡がついたら、その村は電波が入らないって。電波が入らないんだよ、ヒカル。まるで1985年みたい。


だから、あなたに会いに行くことにした。


反論しないで。もう手配済みだから。仕事を休んで、地図で見つけられる一番近い駅の切符を買って、三日後に電車に乗る。そこから先は、何とかする。バスもあるよね、たぶん。あるいは歩く。私はとても決意が固いから。


あなたに会いたい。あなたが逃げ込んだ、この神秘的な村を見てみたい。あなたとお茶を飲み、山が山なりのことをするのを眺めたい。そして、あなたがお米と不安以外の何かを食べているか、確認したい。


迎えに来なくていいから。窓にランプでも灯しておいて。あなたを見つけるから。


愛を込めて、

キリ


追伸:コーヒーを持っていくよ。本物のコーヒー。どういたしまして。


私は手紙を二度読んだ。


それから三度目。ゆっくりと、言葉を心に落ち着けながら。


キリ。もちろん、キリだ。彼女は、いつもこうだった。押し付けがましい、昔ながらの友達のやり方で。現れる前に許可を求めず、自分たちは望まれていると思い込む。なぜなら、ずっとそうだったから。都会では、その性質は、時々私を苛立たせた。今、もう漏れない雨漏りのする家の床に座り、私の問いに答えてくれない村の中で、それは私の胸を痛めさせた。


安堵。 鋭く、予期せずに。外の誰かが来る。普通に話す誰かが。質問し、答えを期待する誰かが。山を見て、ただの山としか見ない誰かが。


しかし、安堵の下に、不安。


冷たい糸が、肋骨の間を這う。


誰かをここに連れてくる。この村に。完全には静かではない、あの静けさに。焚き火の周りで踊る子供たちに。焦げた土と、茂みの灰に。


キリには、何が見えるだろう? 彼女は、何を感じるだろう?


彼女は、何かに気づくだろうか?


私は手紙を折り、低いテーブルに置いた。


ひなたは、ドアの近くを掃いていた。一度も私を見ていなかった。口の端から小さな舌が出ていて、その小さな手は、箒を着実に、重ねるように動かしていた。


「ひなた」


私は言った。


彼女は、止まった。顔を上げた。


「これをあなたのお母さんに渡した人、見た?」


彼女は瞬きした。


「ううん。今朝、階段にあった。お母さんが、あなたに渡してって」


「階段に」


「うん」


彼女は掃除に戻った。


だから、誰かがそこに置いたのだ。郵便ではない。ウブモレスには、郵便はない。匿名の手が、零香の階段に封筒を置いた。そして零香は、それを開けずに、私に送った。


あるいは、彼女はそれを開けたのかもしれない。読んだ。また封をした。


わからない。知る由もない。


私は手紙を再び手に取った。折った。広げた。親指で、キリの雑な字をなぞった。


三日後。


返事を書くべきだ。彼女を止める方法を見つける。来るなと伝える。村は大丈夫だけど、客を受け入れる準備はできていない。代わりに、私が都会に彼女を訪ねると。


しかし、私は動かなかった。


ひなたが掃くのを見ていた。床に落ちる彼女の影は、普通で、確かだった。あるべき重さを持つ子供の影。


私はまだ、キリに来ないように言おうとするかどうか、決めていなかった。


手紙をテーブルに戻した。


ひなたは掃き終え、自分の台に上がって、米を確認した。


朝は、続いた。

次に何が起こるのか...


次回、同じ時間に、同じ場所で。

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