私の書きたい小説は、説明を削るのではなく、説明者を前に出す です。
作者解説を消すコツは、説明を削ることではない。
本当に重要なのは、説明している人間を前に出すことである。
私が読んで、テンションが上がる小説は情報を説明しているのではなく、
その情報を見た人物がどう反応したかを描いている。
私が読みたいのは設定ではなく、設定の中で可愛らしく、いじらしく、小汚く、ずるがしこく、卑怯に足掻く人間である。
だから私は今日も、
説明を書くのではなく、人間を書こうとする。
できん。できた。やっぱりできん。
たぶん、これからも繰り返す。
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世界観を説明したい
戦略を説明したい
ルールを説明したい
組織を説明したい
という場面が必ず出てくる。
しかし、その説明をそのまま書くと「作者の解説」になりやすい。
私は最近、説明を減らすのではなく、
説明の主体を作者からキャラクターに移すこと
で解決できることに気付いた。
基本原則
悪い説明
作者が説明している。
例:
この演習は不確実性への対応能力を見るためのものである。
これは情報として正しい。
しかし、小説としては作者の解説になりやすい。
そうすると、小説じゃなくてエッセイや随筆を読んでいた方が、座りがいい。
小説という自由な機構を用いるならもっと使い切りたいと思う。
これが私のこだわり。
ぐっとくる説明
キャラクターが理解している。
例:
(なるほど、ただの我慢比べじゃないのか)
同じ内容でも、
誰が
何を
どう理解したか
が見える。
読者は説明を読まされるのではなく、人物を観察できる。
推敲変換パターン
1. 概念 → 個人の認識
変換前
この演習は不確実性への対応を試験している。
変換後
(つまり、何が起きるか分からないってことか)
2. 分析 → 癖
変換前
ニーコスが班の重要人物である。
変換後
お、俺今すごいこと気付いたんじゃないか?ニーコスが止まったら全部崩れるぞこれ。
分析結果より、
「分析している人物のテンション」
を見る。
3. 評価 → 偏見
変換前
ランドは代替可能性が高い。
変換後
ランド?まあランドはランドだしな。
正しさよりも、
この人物はそう思っている
ことが重要。
4. 組織説明 → 人物説明
変換前
班Cは工夫による対応を得意とする班である。
変換後
おとは、自分の得意なことを知っていた。今回も出来ることを思い切りやる。
組織を説明するのではなく、
人物を描写する。
その結果として組織の特徴が伝わる。
5. 思想 → 習慣
変換前
戻れる形を作ることが重要である。
変換後
ミナトはまず退避路を考えた。
次に戻る場所を書いた。
思想を語るのではなく、
その思想を持った人間の行動を書く。
推敲チェックリスト
説明文を書いたら確認する。
Q1
これは誰の言葉か?
作者 → 要注意
キャラクター → OK
Q2
この人物は本当にこう考えるか?
キャラらしい → OK
作者が乗り移っている → 修正
Q3
正しすぎないか?
現実の人間は、
思い込み
偏見
勘違い
好き嫌い
で物事を見る。
正論だけになっていたら要注意。
Q4
この説明から人格が見えるか?
見える → 小説
見えない → 解説
解説を書きたいものかどうかで見分ける。
Q5
この説明を読んだ時、
読者は情報を見ているか?
それとも人物を見ているか?
これ難しい。
情報を見ているとき、それは、AだからAで、隣はCとか
Bが起きたからCになった。とすると、次はこうかな?前はこうだったのかな?とかそういう感触になる。
だけど、人を見ているときは、カッコ悪い、そうはならんやろ、それを言う?ダサい、そのセリフが聞きたかった!、可愛い、カッコイイ、泣ける。という感触になる。
勿論、出来事を情報的に表現もできるが、まず最初にカッコ○○が来る。
後者だったらおおむね成功。おおむねの理由?それは、絵面が思い浮かばなければ、つまりどういうこと?ってなってしまうので、絵面が浮かぶのは最低限欲しいところ。
AI推敲用チェック
以下の順番で判定する。
この段落の説明者は誰か
作者の声が混じっていないか
キャラの語彙になっているか
キャラの偏見や癖が出ているか
情報より人格が前に出ているか
組織説明になっていないか
世界観説明になっていないか
思想説明になっていないか
行動や反応に変換できないか
作者解説をキャラ描写へ変換できないか
問題があれば、
解説箇所
解説臭の原因
キャラ化した修正版
を提示すること。
まとめ
作者解説を消すコツは、説明を削ることではない。
本当に重要なのは、説明している人間を前に出すことである。
私が読んで、テンションが上がる小説は情報を説明しているのではなく、
その情報を見た人物がどう反応したかを描いている。
私が読みたいのは設定ではなく、設定の中で可愛らしくいじらしく、小汚く、ずるがしこく、卑怯に足掻く人間である。




