いのちの詩（仮題）

道化師が、好きな人に道化ていない自分を見てほしいと思ったら。 そんな、ちょっと、哀しい勘違いを、でも前向きに定型詩の形式で書いてみました。

あるのは夜と迷いだけ。

数年前につくりました。夏に亡くなった人を、秋に偲んだ詩です。

きれいごとかもしれませんが、意味のないいのちはない、本当にそう思えたら、世界はずっと素敵になりそうです。

夢を持ち続けられることは、夢をかなえることと同じくらい素敵なことかもしれません。

大人になるために、何かを捨ててきた子どもたちへの子守歌です。

僕には、僕の時間があり、相対性理論がある。

他人から見れば、しょうもない思いを抱えながら、それでも歩いていたりします。そんなときほど、ひとりで夜を歩くことが、心地よく思えたりします。

前に投稿させていただいた「子守り詩」と対になっています。自分の世界に閉じこもることでしか、自分を守れないとき、消費する時間は浪費なのか、それとも、いのちと同じだけのかけがえのない時間なのか。見方で、ず//

　誰かのために、真面目に何かを言わないといけない時、私は、普段の自分ではない「自分」を登場させることがあります。その「自分」を、まず、酔っぱらわせておいて、誰かを励ますつもりで（実は、自分を励ますよう//

秋ならば古き調べに詩を重ね、詠うてみたきこともあります。

励ましの言葉が嘘にならぬよう、何より、僕が信じてみよう

叶うことなら、いつまでも、ほんの小さなしあわせに揺れるこころの天秤をなくさぬように願います。

いきましょう　さあ、生きましょう　行きましょう　生きてる限り止まることなく

こぼせぬ愚痴を盃に満たしてみても飲めぬから、「酒は月に」と捧げては、わたしはひとり詩を読む

秋景の移り変わりにもみじ葉を重ねてみては人を想いぬ

その人の哀しみよりも一切れの醜いパンを悼む食卓

言の葉に我を嘆けば、言霊のこもる気のして、可笑しくもある

人の世の常ならざるも、儚きも、身を浮草と思い定めて

所詮仕事と言いながら、生まれ来れる諍いは、忘れ去るには重すぎて、持ち帰るしかない後悔を捨てるところを探しては、今日も、ひとりで遠回り。

内向きの精神状態になると、螺旋階段をぐるぐると回りながらとめどなく降りていくように、たいして意味もないことを、万華鏡を覗くように、次々と別の角度から眺めながら考えてしまうことがあります。素のままという//

我が心、まあるくなって過ごしたく、削れど我が身痩せるばかりで

同胞（はらから）のわかり合えない淋しさは、咳に託して捨ててみましょう

気がつけば、大事な人を送りゆく数を重ねて、秋も暮れゆく

木偶の坊なる我なれば、幾重にも己を捨ててぞ、生きるしかなく

故郷の歴史を知らば我がさがのさびしきことに思い至れる

病む我を病む我として詩を詠む　その叶うなら病ならずと

聴こえない歌に、我が身も静寂とひとつとなりて、宙にとけ入る

叶うなら、しじまの中に生き終えて、星の韻律（リズム）をじかに聴きたい

人生をゲームに例えることは不謹慎なのでしょうが、深刻に考えすぎないための算段になるようにも思います。

終わるまで抱《いだ》き続けば、この想い、きみに愛だと言えるだろうか

生きるより、想い続ける性なれば、浮世も少し遠ざかりゆく

持て余すこころは人に語らずに捨ててしまおう　ふさわしき場所

故郷に帰るたびに、故郷は故郷ではなくなり、故郷に記憶を重ねる僕は、やがて迷子になる

きみのため祈るがごときこの曲に、こころは哀しく風紋を描（か）く

前に書いたものです。誰でもない、自分自身への問です。答えは見つかっていません。

冬枯れの枝に柿の実の落ちかねて想いは同じと可笑しくもなる

昨日、よい天気でした。布団が干されたベランダを眺める日当たりの良い場所に腰かけて音楽を聴きながら、「仕舞う」を主題に詩作を試みました。すぐに寝落ちしたことは、言うまでもありません。

国を家族を守るため　家族を抱くその腕で 同じ愛する人のいる　誰かを、敵と殺めゆく 戦は、誰が誰がために　始めたことかわからずに 恨むことさえ　ままならず　帰らぬ時を悔やむだけ

無力な私自身の祈りです これも、以前に書いたものを修正して投稿しました

飲めぬけど乾杯ならばコップ酒　場末の店に重荷抱えて

先日、定型詩として投稿しました「水底の詩（弐）」の元の詩になります。

誕生日を祝いたくなる方々を、世界規模で最大公約数的に選び出すと、この方かなあと思います。

サプライズ花火に僕が世界から切り離された奇跡の時間

吐く毒を我が身に向けてみることが、冬の夜寒は心地よくある

不自由は社会に生きる算段で、自由は孤独、言うまでもなく

厭世感が強めです。表現の自由を盾に投稿しましたが、不快に感じられる方もいらっしゃると思います。心優しい方やデリケートな方は、お読みになられませんようお願いします。

誰しもが罪の芽を持つ「人」なれば、彼は我とも思う冬の日

身の丈を知らねば、なにか成さんとぞ思い、我が身の窮屈になる

省みて、人の不思議のあれこれと湧き出すままに、ひねもす過ごす

わかったような、わからないようなことを書いてみたくなりました

反戦の詩です。侵略する側の論理を聞く限り、戦争を正義で語ることは危険です。ですから、私は自分のこととしてしか考えられません。

あるがまま生きることさえ難しく、春は重たく過ぎてゆくだけ

春は不思議に移ろいを　こころのうちに探しつつ　気づけば、もはや花も散り　気づけば人も遠ざかる