- あらすじ
- ささやかなことではございますが、浦和探偵事務所の所長・桜井ジンが、ときおり書き記しております小さな物語のひとつでございます。
舞台は、定まらぬ空のどこか。絶え間なく降り続く星砂の上を、一艘の古い宝船が、音もなく進んでいます。船に乗るのは、七柱の神様――だいちゃん、えびやん、べにたん、ほてい、ロクさん、びしゃん、おじい。けれど彼らは、威厳に満ちた存在とは少し異なり、忘れっぽく、すぐに拗ね、ときに見当違いなことを口にします。船がどこへ向かっているのか、その行き先を、誰ひとりとして正確には知りません。
それでも、船は止まることなく、ゆるやかに進み続けます。日々、ささやかな困りごとが訪れます。お供えが足りなくなり、濃い霧に視界を奪われ、突然の嵐に揺られ、ときには大きなクジラが船体に触れていきます。神様たちは、そのたびにうまく対処することができません。言い合いになり、黙り込み、整った答えに辿り着くことは、ほとんどありません。
それでも、誰かがお茶を淹れます。誰かが、ぽん、と小さく音を鳴らします。誰かが、何も言わずに甲板を掃き始めます。そうしたささやかな振る舞いの積み重ねの中で、船はまた、わずかに前へと進みます。
大きな出来事が起こるわけではございません。何かがきれいに解決することも、多くはございません。それでも、同じ船の上で過ごす時間の中に、言葉にならない何かが、少しずつ積み重なってまいります。
もし、この宝船の上で、ひとときでもご一緒いただけましたなら。人生が急に変わることはないかもしれませんが、どこかで少しだけ、肩の力を抜いていただけるような時間となりましたなら、幸いに存じます。どうか、お手すきの折に、そっとお開きください。 - 本文へのAI利用
-
AI生成物を下書きや素材として本文の創作に間接的に利用している(単なる誤字修正やアイデア出しは除く)
【作者による備考】
本文の誤字脱字の修正および一部表現の書き直しにAIを利用し、その結果を作品の一部として間接的に反映している。
- Nコード
- N8646LY
- 作者名
- 如月あげは
- キーワード
- ネトコン14感想 寓話 絵本 大人
- ジャンル
- 童話〔その他〕
- 掲載日
- 2026年 03月25日 15時20分
- 最終掲載日
- 2026年 03月25日 21時05分
- 感想
- 0件
- レビュー
- 0件
- ブックマーク登録
- 0件
- 総合評価
- 0pt
- 評価ポイント
- 0pt
- 感想受付
- 受け付ける
- レビュー受付
- 受け付ける
※ログイン必須 - 誤字報告受付
- 受け付ける
※ログイン必須 - 開示設定
- 開示中
- 文字数
- 19,160文字
設定
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『星砂の降る船で』 桜井ジン
作品を読む
スマートフォンで読みたい方はQRコードから
同一作者の作品
N9624LM|
作品情報|
完結済(全29エピソード)
|
ヒューマンドラマ〔文芸〕
浦和探偵 ジン
埼玉県・浦和。活気ある商店街の路地裏に、元スナックの建物を改装した風変わりな事務所がございます。色褪せた扉の傍らに掲げられた看板には、こう記されています。
「浦和探偵事務所 SAKURAI JIN」
所長//
N8646LY|
作品情報|
完結済(全12エピソード)
|
童話〔その他〕
ささやかなことではございますが、浦和探偵事務所の所長・桜井ジンが、ときおり書き記しております小さな物語のひとつでございます。
舞台は、定まらぬ空のどこか。絶え間なく降り続く星砂の上を、一艘の古い宝船が、音もなく進んでいま//
N1634LU|
作品情報|
完結済(全9エピソード)
|
推理〔文芸〕
舞台は、埼玉県・浦和。文教都市の静かな佇まいの中、画廊の片隅にひっそりと降り立つのは、一人の保険調査員・橘かな子。彼女の目の前に広がるのは、1950年代の油彩画「展示番号七番」。完璧に整えられた鑑定書、矛盾のない来歴、そ//
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。