- あらすじ
- 酒場は嫌いじゃない。
依頼帰りの冒険者が騒いでいて、酒臭くて、床はべたついている。
品のいい場所ではない。
でも、こういう場所にいると時々、昔を思い出す。
「ミーナさんって、長いんですか? 冒険者」
向かいの席に座った新人が、木杯を片手にそんなことを聞いてきた。
まだ新しい革鎧。
傷の少ない剣。
まだ何も知らない目。
見ていると、少しだけ昔の自分を思い出す。
「まあ、それなりに」
「いいですよねぇ、冒険者って」
新人は酔っているのか、楽しそうに笑った。
「いろんな場所に行けるし、魔物倒したり、お宝見つけたり。やっぱ夢ありますよ」
その言葉に、思わず笑ってしまう。
「……夢か」
木杯を傾ける。
安酒の匂いが鼻に抜けた。
懐かしい匂いだった。
「冒険者なんて、ろくな仕事じゃないよ」
新人はきょとんとした顔をした。
「え?」
不意に、遠い記憶が蘇る。
革の匂い。
馬の匂い。
焚き火の煙。
季節が巡る頃になると、村へやって来た行商隊。
そして、その護衛をしていた、一人の冒険者。
私は小さく笑った。
「……昔ね。そういうのが口癖のおじさんがいたんだ」
ドゥガおじさんは、会うたびにそう言っていた。
冒険者なんて、ろくな仕事じゃない――と。
- Nコード
- N5976ME
- 作者名
- てけすと
- キーワード
- ほのぼの ダーク 女主人公 西洋 中世 職業もの 魔法 冒険 日常 冒険者 短編
- ジャンル
- ハイファンタジー〔ファンタジー〕
- 掲載日
- 2026年 05月16日 11時11分
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酒場は嫌いじゃない。
依頼帰りの冒険者が騒いでいて、酒臭くて、床はべたついている。
品のいい場所ではない。
でも、こういう場所にいると時々、昔を思い出す。
「ミーナさんって、長いんですか? 冒険者」
向かいの席に//
N2459JI|
作品情報|
短編|
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
ある一人の冒険者。 キィス・リグルハット。
冒険者である彼の評判は非常に好評である。
「あいつの料理がうまい」
「料理だったらキィスに勝てる奴はいねぇぜ」
「また作ってくれないかなぁー」
「え、冒険者だったの?」
//
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