- あらすじ
- 毎朝六時、町の一本の通りを“死者の葬列”が通る。少年・凪人は、学校へ行く代わりにその列に混じって歩くのが日課になっていた。列の最後尾には、いつも灰色のコートの青年がいる。背丈も歩幅も、髪の跳ね方も、自分に似すぎているから——凪人はそっと「未来の自分」と呼んだ。
ある朝、目が合った瞬間、町の時計が止まり、鳩は空で固まる。世界が後ろ向きに噛み直されるなか、凪人は気づく。自分の声は“昨日の言葉”でしか喋れない。友人・遼は笑いながらも、列の順番に抗おうと鐘を鳴らす。動きだしたのは時間か、それとも別れの手順か。
写真の雨、影の規則、飛べない鳥、鳴らない鐘。順番を変えるたびに、だれかの昨日が壊れていく。凪人は選ぶ。「追いつかない」ために。けれど未来の自分は静かに告げる——やり直しは、やり直せなかった場所に別の傷をつけるだけだと。
それでも呼ぶ。遼の名を、母の名を、自分の名を。葬列の外で泣きながら、前へ。 - Nコード
- N5834LI
- 作者名
- 妙原奇天
- キーワード
- R15 ESN大賞9 ドリコム大賞4 123大賞7 終末世界 葬列 逆行時間 青春群像 鬱展開 泣ける 友情 死生観
- ジャンル
- 空想科学〔SF〕
- 掲載日
- 2025年 11月09日 20時07分
- 最終掲載日
- 2025年 11月11日 17時36分
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葬列通りの少年―未来の自分がいる列のうしろ
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