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53 そんなに?

53 そんなに?





「おい!おい!おい!

テンじゃねぇかよ!」

と一人の冒険者がタオル一枚で

ラムたちに絡んできた。



「アンタたち!

それ以上近づくな!」

とラムたちは裸ではあるが

なぜかルーを囲うようにして

守っている。



「うるせー!とっとと退けよ!

俺たちはルーさん用があるんだ!

お前らなんか、

どうでもいいんだよ!」



「うるさいのはお前らだ!

この子は

アタイらの仲間になったんだ!


それ以上近づいたら、

許さないよ!」

とラムが叫ぶと、


一人の男がラムに向かって




「黙れ‼ ブス!!」



「・・・・・・・・・・」




それを聞いて、

俺もすぐ動こうとした瞬間



ドカーン!


いつもはオットリとしたモーが

鬼の形相になり、

完全防御のシールドスキルを

拳にのせて、その男の顔面に

良いアッパーを叩きこんでいた。


ドヒュ―――――!

 クルクルクル!


男は、切込み式に回転しながら

宙を美しく舞い、湖に斜め45度

時速100キロで着水した。


ドザバ―――ン!





わぁ―――――――!!



ドカッ!バキッ!

 ドカッ!バキッ!




ザバ――――ン!

ザバ―――ン!




男たちが次々とラムたちに

ボコボコにされ、

湖に叩き込まれていく。


周りの女性冒険者のギャラリーも


「いいぞ~!」

「ラムやっちゃえ~!」

と大騒ぎだ!



「・・・・・・・・・・」


俺は握りしめた銃をホルスターに

静かにしまうが、殴り飛ばされた

男たちの一人が、後ろの職員の女性と

同じ制服を着てたので


「・・・今、殴られて飛んでたの

ここの職員の方ですか?」

と言うと


「あれは、ゴミ野郎なので

ご心配なく!」

と何かスッキリした顔をしていた。








結局、男性冒険者たちは、全員

湖に叩き込まれたので

俺も合流し、温泉に浸かり

キンキンに冷えた

牛乳ポーションをみんなで飲むと


「なあ、ラム!

とりあえず、ルーをエルフの里に

連れていくで良いのか?」と

腰に手を当てて聞くと


「そう!ルーのお母さんが心配してる

はずだから!式の方は大丈夫!

ここから、通り道にあるらしいから!」

とラムが言うがテンが難しい顔して


「いや、ラム!

それだとちょっと遅れるかも?」

と言うので


「まだ~大丈夫じゃないですかね~」

といつものオットリとしたモーが

戻っていた。


マーンの方を見ると


「ん~・・・・・」

とマーンがルーを凄く近くで

見ているので


「ちょ、ちょっと・・・

近過ぎではないでしょうか?」

とルーも恥ずかしそうだ!



(・・・なんであんな

近くで見るんだ?・・・)

と思いながらも


とにかく、納品も終わった事だし、

地上に戻る事になったので





「これ?これで帰れるのか?」

と魔法陣に囲まれた巨大クリスタルの

前に連れてこられた。


「これで、上の宿場町へ行けるんだよ!

来るときは大変だけどね!」


「ふ~ん・・・こうか?」

と言われた通りクリスタルに触れ

魔力を流すと



ぶわッ!シュンッ!


「うわッ!・・・お、お~・・・

ここが・・・」

と直径20メートルはあろう

大きな横穴の上にある

遺跡のような場所に立っていた。


眼下には石と木造の家々が立ち並び

雪国の異世界が広がっている。



「どう?自分の領地の感想は?」

と後ろから、いつの間にか来たラムに

聞かれ


「・・・正直まだ、実感ない・・・」

とだけ答えると

全員で下に降り


(あのセーフエリアに直通の

小さい穴の報告もしないとな・・・)

と思っているとテンが

「この町はさ、小さいから

ギルドが全部、一緒になって

一つの建物の中にあるんだ!

あれがそうだよ!」

と町の中でも、

ひと際大きいレンガの建物を

指差した。


ガチャッ!!


ドアを開けると


「・・・確かに、(ひと)括り(くくり)だな・・・」


カウンターが市役所の

ようにいくつもあり

その、それぞれの上に

冒険者ギルド、商業ギルド、

製材ギルド、観光ギルドなどと

錬金ギルド以外の色々なギルドが

集まっている。


(観光ギルド?温泉の事かな?

っていうかギルド多いな・・・)



俺はどこに行けば良いか悩んでいると


「ご主人様は~あの部屋に~

行けばいいんですよ~」

とモーが教えてくれた。


みんなは直通の穴の件とか、

下でぶっ飛ばした冒険者のこととか

報告に行くらしいので

俺一人でその部屋に

向かったのだが


部屋の入口の上にある看板を見て


[  市 長 室  ]


「・・・市長室・・・

やっぱり市役所じゃん!」




「どうかされましたか?」

俺が一人で突っ込んでいると

部屋の入口の傍にいた

秘書のような女性が

俺に近づいてきた。


「あッ!俺、ホッパー錬金ギルドの

セキネ・タダシと言いますが・・・」

と彼女にだけ聞こえるような音量で

喋ったつもりが


「「「「「え―――――――――!!」」」」


なぜかギルド中がビックリした!


「・・・・・・・・・・・・・」






ラムたちの出身の村


カン!カン!カン!

「もうちょい、上!

もうちょい!・・・良いよ~!」


看板  祝・結婚式



「おーい!そっち酒足りてるか~?」

「手配はしてるぞ!」

「こっちのテーブル運ぶの

手伝ってくれ~!」



村人たちでラム、テン、モーの

結婚式の準備をしている。


だが、一方で



トン!トン!トン!


ジュー!!!


「はーい!野菜10人前できたよ!

焼き係にお願~い!」


「は~い!」


「2番のメインの仕込み

終わりました~」


「じゃあ、次、ケーキの準備しといて~!」


「う~い!」


式で出される大量の料理の

下ごしらえを

している人たちの中で羊の耳と角

チリチリの白い髪をしたような兄弟が

芋と野菜の皮を剥きながら



「何てことだ!

あいつらがまだ、

結婚してなかったから

俺たちは、独り身を、いや

独身貴族を謳歌できてたのに・・・」


「ホントだよ!兄ちゃんもだろうけど

俺も早く結婚しろ!

って昨日から母さんに言われっ放しだ!

たまんないよ!

大体、結婚なんて人生の墓場・・・」

と愚痴っていると



一人のキツネ人の中年女性が

近づいてきて


「アンタたち、式の日のパートナー

見つけたの?」


「えッ?いや、俺は

・・・いないけど・・・」


「・・・お、俺も・・・」


「じゃあ、今夜の前夜祭には

ちゃんとした格好で来なよ!

紹介してやるから!」


すると

「・・・・・・・」

「・・・・・・・」


兄弟は、無言のまま

スッと立ち上がり


「「ありがとうございます!!

(高校球児並の良い返事)」」





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