42 母への手紙
42 母への手紙
俺たちは森を抜け、太陽も傾きかけたので
前回止まった川の手前で
野宿の準備をしていた。
ジュー!
「おおっ!やっぱり釣ったばかりの川魚は
良い音で焼ける!」
と俺がオリーブポーション
(塩コショウ入り)で炒めていると
「ご主人様~!テント張ったよ~!」
と一仕事終えたラムがテンと近づいてきた。
「ありがとう!」と二人に伝え
軽トラの荷台に目をやった。
「モー!マーンはどうだ?」
「ん~・・・やっぱり・・・
原因は体力じゃないみたいです~・・・
何なんでしょうか~?」
とモーが荷台で苦しそうに
寝ているマーンを看病しながら
心配そうだ!
俺も心配になり、少し鑑定すると
マーン(296歳)メス レベル395
魔族 サキュバス
奴隷:所有者 セキネ・タダシ
HP3900/3900
MP0/3450 (男精不足状態)
ポーションにより発情中
(ピコンっ!ピコンっ!と点滅している)
スキル
諜報 誘惑 毒属性魔法 暗殺
変身 潜入 罠解除 罠設置 槍技
(MPがまた0になった!
マナポーションを飲むと元に戻るのに
すぐ0になっちゃうし~
・・・やっぱマーンが
サキュバスだからかなぁ~・・・
魔人って魔力を、魔法以外にも使うって
ギルマスも言ってたし・・・
・・・でも、美人だとどうしても、邪念が出て・・・)
と思っているとラムが
「まだ良くならない?
テンどうするのよ?
アンタが変な質問ばっかりするからだよ!」
とテンを睨みつけるが、
当のテンは両手を頭の後ろに回し
「ん~・・・多分・・・今夜には良くなるよ・・・」
とあっけらかん、としている。
(今夜だと・・・って事は・・・
俺はマーンと・・・
・・・いいのか?・・・
そんな事・・・許されるのか・・・)
と一人わくわくしていた。
ミスリルダンジョン街 闇ギルド 深夜
汚いギルド内でそれを上回るような汚さの男たちが
会合を開いていた。
「おい!例のタダシとかいう男は調べたのか?」
「へい!調べました。もう、このホッパーに向けて
出発したらしいです。」
「なるほど、じゃあ、ホッパーの町で襲うぞ!
ポーションの準備を忘れるなよ!
そこまで名の売れた錬金術師が
護衛を連れてない訳がねー!」
「へい!安心してくだせー!
ここに依頼してきたヤツが
持ってきたCランクポーションに
戦闘前に飲むと、絶大な効果出るっていう
付与ポーションなんかも、山のようにありますぜ!」
能力向上・付与ポーション
効果:素早さ、反射、耐久性、攻撃能力が
かなり跳ね上がる。 (長時間持続)
注意:絶大な発情効果があるため、
戦闘が始まる直前に
飲まないと戦闘どころではなくなる
特に、暗い所で静かに、複数で待つのは避けるべき
作 セキネ・タダシ
王都 リストセット城
国王執務室
「これが、その魔物を強制的にゾンビ化させる石か?」
と国王はテーブルに置かれた瓶詰めの、
二つの黒い石を眺めながら
大臣に質問した。
「はい!これをエンロ―伯爵が手土産として
こちら側に就く事を承諾しました。」
と大臣は国王にこの二つの黒い石と共に
送られてきた鑑定書を国王に手渡した。
「う~む・・・決まりだな!
これで、大義名分も出来たか・・・
腹違いではあるが・・・弟を・・・
やるしかないか?・・・」
と国王は一人悩むが
「はい!・・・いかがいたしますか?」
バっ!と頭を上げた国王は立ち上がり
「ここまで、やった者を許す訳にはいかん!
大臣!許可する!公爵家及び、公爵領を接収しろ!」
「かしこまりました。」
川辺で一夜を明かしたタダシ達
「・・・・と昨夜は、新しい子とご主人様との関係を
みんなで手伝って、マーンも凄い声を上げて喜んでくれて
本当に良かったです。
収穫祭にはお土産とみんなを連れて帰ります。
では、お元気で!
・・・良い!何?この手紙?
凄い良いじゃん!ラム!」
(・・・手紙?・・・)
俺は朝、テントの中で外から聞こえる
テンの声で目が覚めた!
「でしょ~!お母さん喜んでくれるかなぁ・・・
モーもそう思う?」
「思います~!これは良いですよ~!
手紙からご主人様との~溢れる愛を感じます~。」
とモーの声も聞こえてきた。
「・・・・・・・・・・・・・・」
(どうした?マーンの声が聞こえないな・・・)
と俺は一人テントの中で聞き耳を立てていると
「どうしたの?マーン!難しい顔して?」
とラムの声が聞こえてきた。
するとマーンが
「・・・あ、あの・・・私が母から聞いてた
外の世界の話と大分、・・・違うから・・・
・・・その・・・変だな?って・・・
・・・そ、それに昨夜の・・・ウチの声の部分は・・・
・・・そ、その・・・書かないでくれると・・・」
とマーンが非常に恥ずかしそうにしゃべっているが
(声?声ってなんだ?)
俺は手紙の内容が気になりソワソワしていると
テンが
「変って何?はは~ん!
・・・さては、アンタよく聞いてなかったね!
まったく、しょうがない!
この姉さんがもう1回、感情込めて読んで
あげるからよ~く聞いてな!」
とテンがラムの手紙を再度、読もうとしている。
(・・・よ、読んでくれるのか・・・
・・・ラムの手紙だと・・・
・・・ど、どんな手紙を・・・)
「拝啓 お母さん
お元気ですか?
畑や兄さんや弟たちはどうでしょうか?
私は今、エンロ―町の路地裏の壁に手をつき
後ろから、ご主人様に突かれるのを
思い出しながら、この手紙を書いています。
「ちょっと、待て~!!!!!」




