38 純粋な眼差し
おはようございます。
そして、明けましておめでとうございます。
38 純粋な眼差し
「痛ッ!痛ッ!・・・痛って~!
やっぱり痛いな!」
と煙の中から両手首が粉々になった
タダシがこちらに現れた。
「た、タダシさん?」
「えッ?あッあ~ウーマさん!どうも!
ちょっと今、・・・
ほりほんでで(取り込んでて)・・・」
と俺はグチャグチャの自分の手を
治そうと歯でポーションのフタを
何とか開けている!
「あれが、タダシ・・・・」
とエンロー伯爵もビックリしているが
ゴクゴクッ!
「プハー!治った・・・
自然にも治るけど、痛いんだよな!
いやー、しかし最初の見た目と違って
あんな化け物とはな~・・・」
と俺は天井に空いた穴を見上げると
ズズズズズズズズッ!
ドス黒いドロドロした何かが上から
降りてこようとしている。
「ちょ、ちょっとタダシさん?
あれは何んですの?」
とウーマさんが聞いてくるので
「いやー、俺もよくわかんないんですが
何でもエンローと言う人を殺しに来た
魔族でしたよ!最初は・・・
っていうかくそッ!ちょっと触らせて
貰おうかと思っただけで、
なんでこんな目に・・・
もっとよく考えりゃよかった!」
と俺は下に降りてくるドロドロを見ながら
悔しがると
ウーマさんの横のイケ面が
「お、俺を?」
と何か言っている。
だが、別にイケ面がどうなろうが
どうでもよかった俺は
「ウーマさん!ちょっと派手なるかも知れないので
少し離れてもらえます!」
と固まっている二人に言うだけ言うと
俺は一本の光り輝くポーションを作った。
だが、これは聖属性ポーションではない
これは神属性ポーションだ!
神属性ポーション
神属性のため、魔族、魔物には劇物注意!!!
(但し、女性は浄化のみ!)
この世界の魔物、魔族は
確かに聖属性の剣に矢、槍に魔法を
嫌うし、効果もある。
だが、
これらでは完全に倒せないのが
魔人たちだ!
そこで、俺のギルマスが以前、教えてくれたのが
「いいかい!タダシ!
魔人はこの神属性の付与された物
もしくは、これを扱える神属性魔力を作れる
勇者様のみが完全に倒せる!
忘れんじゃないよ!」
と細い短剣を見せてくれた。
勇者の短剣:
1000年以上前の勇者の短剣
(長剣とセット)
俺は細く光り輝く小さいポーションを見ながら
(こんな小さいのでも良いかな?)
と思いつつも
「まッ!実験も兼ねてこれでいくか!」
と俺はそのポーションをドロドロに向かって
投げた!
ドチャッ!
ポーションはまるで泥の中に捨てられた
ような音で沈んでいくが
しばらくして
(ドロドロの動きが止まった・・・)
と俺が少し近づいていくと
ブルブルブルと突然、振るえ始めた。
「あ、あれ?ヤバイか?」
と思ったのも一瞬
バーーーーーン!
魔人だったドロドロの黒いスライムのような物体は
辺り一面に弾け飛び、後に残ったのはドロドロに塗れた
魔族の女の子が横たわっていた。
「・・・死んでないよな?・・・」
とウーマさんの方を見ると
ウーマさんとイケ面はソファの影で無事だったが
俺の方はドロドロをもろに被って
「・・・ま、まずい・・・店の中が
グチャグチャになっちまった・・・」
と一人どう言い逃れようか必死にアタフタしていた。
セキネ・タダシ
(35)オス レベル132
ハイヒューマンの勇者
HP17900/17900
MP19400/19400
スキル
耐激痛体質
耐状態異常体質
超再生
鑑定眼 空間魔法
ポーション(どんなポーションも
MP消費なしに作れる)
ラム達の拠点 満月亭のすぐ裏の川辺
バシャ-!
「ふ~・・・いや~、やっと洗えた!
まったく、夜通しとか、取り調べが長いんだよ!」
と俺は朝日を浴びながら
体にへばり付いたドロドロを
ソープポーションで洗い流していた。
「え~っ?!
・・・じゃあ、何もできなかったの?
ウーマ姉さんと?」
とラムが言いながらバケツに
汲んだ川の水を渡してくれた。
「そうなんだよ!ありがとう!
結局、あの後、憲兵隊だの、ベルさんが
来て大騒ぎだったんだ・・・」
ザバーーー!!
「信じられない!じゃあ、姉さんのあの舌使いを
経験してこなかったの?」
と言いながらテンがタオルを渡してくれた。
「ああ、ありがとう・・・ってそうだよ!
ホント何にも!何にもなかった!
ただ、パン1で恥かいただけだよ!」
「それで~・・・その魔族の子は
どうなったんですか~」
とモーが俺の肩に毛布を掛けてくれるが
「ま、まあ・・・殺さないでやってくれとは
言ったけど・・・
ね~・・・ところでさ・・・
何で3人は裸なの?」
俺だけ川で洗えば済む話なのに
なぜか3人が付いてくるなり
俺より先に脱ぎ始めたのだ!
そして、そんな俺の心からの疑問に
答えるように
上の道路から
「ね~!見て見て!お母さん!
あのお兄ちゃん!獣人のお姉ちゃん達と
裸んぼしてるよ」
「しっ!見ちゃいけません!
あれは、そういうプレイです。」
「いや、違うから!」
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それでは、良いお年を~




