25 到着
25 到着
ざッざッざッざッ!
馬車を失い、
残りの道を徒歩で移動する
ハメになった
俺たちだが
「はー!はー!」
(ダメだ!残り10キロが
やっぱりキツイ!
ゾンビ倒したから
多少レベル上がったけど、
やっぱりダメだった!
前半、みんなに
見せびらかすつもりで
飛ばすんじゃなかった・・・)
と俺は息を切らし歩きながら、
後悔していた。
セキネ・タダシ
(35)オス レベル3
ハイヒューマン
HP20/200
MP80/80
スキル
鑑定眼 空間魔法
ポーション(どんなポーションも
MP消費なしに作れる)
(どうやら、
ハイヒューマンっていう種族は
身体能力が上がるけど、
体力の消耗が激しいんだな・・・)
「ハー!はー!」
ここで何故俺がポーションで
回復しないか説明しないと
いけない!
単純にカッコいいトコ
ラムたちに見せたくて
ポーションジャブジャブ飲んでたら
もう入らなくなっただけだ!
「う・・・あ、あぶね~
吐くとこだった・・・」
すると
「大丈夫ですか?タダシ様!」
と横のベルさんが平気な顔で
聞いてくるが
「べ、ベルさん平気なんですか?
はーハー!」
だが、ベルさんは笑顔で
「はい!私は若い頃から、
旅をしていましたから
この程度、
苦でもなんでもありません!
まして、今回は2度も死ぬかも
知れなかったのに
今はもう目的地の目と鼻の先!
もうすぐ、五体満足で
我が家に帰れると思うと
辛さなど感じる
はずないじゃありませんか?」
と満面の笑みだが
「そ、そうですか・・・
俺はまだまだですよ!」
とひーひー言いながら坂を
登っていく!
すると
「ご主人様~!」
とラムが坂の上で手を振っている!
俺はそれに何とか手を上げ
答えつつ、坂を上りきると
他より明らかに高い城壁
綺麗な石作りの町並みに
どこまでも続く海と空no
港町!
「お~!着いた!
あれがエンローだろ?」
と坂の下にある大きな港町
を指さすと
「そッ!あれがエンロー!
アタシたちが
拠点にしてたんだ!ヒャホー!」
とテンがスキップで
坂を下っていく。
「あ~待ってくださいよ~!」
とモーが追いかけるが
ラムは
「さッ!ご主人様!一緒に行こッ!」
と俺に手を差し出してくれた。
「ハーハー!ああ、ありがとう!」
パシッ!
俺はラムの手を握り、
エンローへと向かった!
エンロー南口 検問所
「身分証を」
「あッはい!」
俺は町に入る前の
恒例の衛兵さんチェック
を受けていた。
(ホッパーの衛兵も
この謙虚さを見習うべきだ!)
俺のを確認すると
次のベルさんのライセンスカードを
衛兵のお兄さんが確認し出したが
「それと~ってあなたポスト商会の
ベル・ポストさんじゃないですか?」
「「「ええええ~~!!!」」」
なぜか衛兵の皆さんが大騒ぎだ!
「はい!そうです!
私はベル・ポストですが
何か?」
「何か?じゃないですよ!
あなたが誘拐され、
金貨1000枚という
とんでもない身代金が
用意され、傭兵団と冒険者の
救出チームまでポスト商会は
準備して今日出発の予定
だったんですよ!」
確かに門の内側を見てみると
強そうな人達がわらわらと
こっちを見てくる。
だが、当の本人は
「いや~、それが確かに盗賊には捕まり
刺されたのです。」
「刺された?」
「はい!これで!」
とベルさんはお腹から抜け落ちた
毒ナイフを衛兵の皆さんに見せた!
「「「・・・・」」」
衛兵の皆さんが言葉を失っているが
ベルさんはさらに続けて
「あッそれと、後ろにいるのは
私をこれで刺した賞金首のキーモさんと
その仲間の面々です。」
と後ろにいる生き残り組の盗賊たちを
衛兵の皆さん紹介した。
盗賊たちが
凄く気まずそうな顔をしているが
さらにベルさんは
「そして、ここに
いらっしゃる方こそ
私を幾度となく助けてくれた
命の大恩人
タダシ様です。」
「・・・どうも・・・」
この後大変だった!
まだ、町に入れてないのに
根掘り葉掘り話を聞かれ
書類にすべて記載されていった。
コトンッ!
衛兵のお兄さんは
まず、机の上にホテルの
呼び鈴みたいなのを置くと
ポーションの納品について
「なんとあのトシコ様のお弟子?」
「は、はい!」
「なるほど~」カリカリ!
盗賊団について
盗賊団の頭の生首
「なるほど!
確かに奴の首です!
これらのアジトにあった書類等と
他の奴隷の盗賊はこちらで
処理しても?」
となぜかボコボコのキーモを
連れてきたので
「お好きにどうぞ!」
「いやだ~いやだ~
男娼はいやだ~」
「いやだ~と」カリカリ!
「・・・・・・」
ゾンビの件について
ゾンビを作る石など
「この割れた石が・・・」
「はい!そうです。
これを割るとゾンビが
すべて消えました。
細かい事はこちらに」
と俺はまとめた物を衛兵の人に
渡した。
「なるほど~鑑定持ちっと・・・」
カリカリ!
ラムたちについて
「なるほど、
つまり君らは・・・」
「そッ!ご主人様の奴隷!」
とラム
「なるほど!他には?」
カリカリ!
「ご主人様は~
対ゾンビ戦の専門家です~」とモー
「なるほど!
専門家と・・・他には?」
カリカリ!
「優しいよ!
夜も回数には満足してるし!
回数には・・・」とテン
「なるほど!早いと・・・」
カリカリ!
(いや、それは書かなくても・・・)
とにかく3時間位詰め所で
聞かれた。
その間にもベルさんの
奥さんやら店の人が押し寄せて
は帰っていくは
何か衛兵の人達には物凄い
感謝され、傭兵や冒険者の人には
殺されるんじゃないかって位
睨まれた。
「ふ~・・・やっと開放されたな!」
と俺が門の内側で腰を伸ばしていると
「では、タダシ様!納品が終わったら
必ず私の店に来て下さいよ!絶対ですよ!
絶対ですよーーーーーー・・・」
とベルさんは大勢の従業員の人たちに
担がれ、行ってしまった。
「じゃ、俺たちも行こう!
納品が終わらないと
食事も旨くないしな
どっちにあるんだ?」
とラムたちに聞くと
「あっちだよ」とラムが
案内してくれた。
「・・・でっか・・・」
ウチのホッパーの錬金ギルドより
遥かに大きい石造りの建物だ!
あんまり見上げてると
首が凝るので
ギギー!と両開きのドアを開け
中に入り、空いてるカウンターで
「すいません!納品にきたんですが」
と俺は自分のライセンスカードを出すと
「かしこまりました!
ホッパーギルドのタダシ様ですね?
こちらの棚に商品をお願いします」
と言われたのでテンがマジックバックごと
置くと男性の職員が持っていった。
すると
受付の女性が
「確かに納品されました。
それと、
こちらはホーパーギルドのトシコ様から
タダシ様宛にご伝言がございます。」
と一通の封筒をカウンターに置いた。
「ギルマスから?」
と俺は封を切ると
「んッ?なんだ?ダンジョン利権って?」
王都 ダード公爵家 書斎
コン!コン!
「入れ!」
「失礼します!」
執事が入ってくるが
「どうした?」
「・・・・」
「どうした?なぜ黙っている?」
「・・・実験は半分成功しました・・・」
「実験?ああ、ど田舎のエンロー
の若造の所の事か?
それで半分とはどういう事だ!」
「はい!例の伯爵領での件ですが
ゾンビの魔物は増殖に成功しました。」
「増殖に成功したのに、
なぜ半分なのだ?」
「はい!それが報告によりますと
未だ、エンローは何事もなく・・・
どうやら、討伐されたようです。」
「な、何?それでは、
この私が国王になれないではないか!
何故だ?だれが?誰がやった?」
「どうやら、錬金術師のようです。」
「錬術師だと~・・・
はッ!まさか例のトシコ
とかいうエルフか?」
「・・・いえ、その弟子のようです}
公爵はみるみる顔を赤くして
「え~い!どいつもこいつも邪魔しおって!
エンローがあるかぎり
私は国王になれないではないか!」
「・・・・・」
「もう一度やれ!」
「そ、それは・・・」
と執事が急に顔を上げ、
諌めようとするが
「確かあの町は田舎の癖に
ダンジョンがあったな!
よし!ダンジョンの中で
魔物に食わせろ!」
「か、かしこまりました・・・」




